ソーシャル坊主起業奮闘記 #10 「徳島のおばちゃん・おじちゃんに支えられている話」
このnoteでは、ビジネス経験のない僧侶たちが新電力会社の起業に至った物語や、いまなお悪戦苦闘し続けている様子を、取締役・霍野の視点で赤裸々に告白します。
今回は、お寺への営業に奔走するものの大きな壁を感じ、寄付つきでんきの仕組みはソーシャルグッドな団体や取り組みにもっと積極的に使ってもらえるんじゃないかとの想いを強くし、社会的な団体と連携していく様子を書き進めます。
寄付つきでんきの活用法
テラエナジーは僧侶が立ち上げた新電力会社です。その強みを活かしてお寺への営業に注力していましたが、営業も鈍化していくなかで、今後の戦略を見直すこととなりました。
お寺への営業に奔走する様子はこちら↓↓
そもそもテラエナジーを着想したきっかけは、代表のたけさんが、地道に活動に励むけど、資金集めが苦手で存続が危ぶまれるような社会的な団体に資金が回る仕組みを作りたかったから。毎月支払う電気代の一部が自動的に寄付されれば、寄付する側も寄付のハードルは低く、寄付される側も持続的に資金が集まる仕組みにできるのではないか。
テラエナジー立ち上げのきっかけはこちら↓↓
再エネ100%を目指し徳島のおばちゃん・おじちゃんが立ち上がる
ちょうどその頃、取締役として様々な場面で支援してくださっている気候ネットワークの豊田さんから、徳島での再生可能エネルギーの普及を目指す市民団体の方々を紹介してもらいました。
なんでも、スウェーデンの高校生グレタ・トゥーンベリさんが、スウェーデン政府に二酸化炭素 (CO2) の排出量を減らすことを求める「Skolstrejk för klimatet (気候のための学校ストライキ) 」の様子を見て、「田舎の普通のおじちゃんやおばちゃんに何ができるのか?いつか、誰かがやってくれるのを待つのではなく自ら行動しよう」と奮起し、再生可能エネルギーの普及に取り組み始める、とのこと。
その想いや活動趣旨に賛同し、テラエナジーとしても全力で協力することとなります。京都と徳島という距離感、さらには新型コロナウィルスによる影響で、対面による打ち合わせが難しかったのですが、平均年齢が60歳を超えるメンバーは見事にZoomやGoogleドキュメントなどを使いこなし、団体の立ち上げと活動開始に向けて準備を進めます。
当初は、まだ団体名も決まっていませんでした。「じじばばエナジー」など様々な候補が挙がるなか、決定したその名は「あわエナジー」!徳島ならではのキャッチーなネーミングです。テラエナジーの寄付先団体として、連携しながら一緒に再生可能エネルギーの普及に励んでいます。
あわエナジー立ち上げの詳細はこちら↓↓
現在あわエナジーの活動を支援する方々は277名(2022年2月末時点)にまで増え、徳島で再生可能エネルギーの普及、CO2の削減に貢献されています。
京都のアパレルショップが1万本の植樹プロジェクトを実施するワケ
テラエナジーが営業を始めて初期の頃、まだフワフワな状態にも関わらず、その想いや事業に強く賛同してくれてビルごと契約してくださった企業がありました。京都市にあるオーガニックな商品を多く取り揃えるセレクトショップや、人気ヴィーガンカフェが入る「mumokuteki」などを運営する「株式会社HUMANFORUM (ヒューマンフォーラム) 」です。
きっかけは福島県のフィールドツアーで社長の岩崎さんと出会ったことでした。
テラエナジーにも融資してくださっている信頼資本財団という公益財団法人があります。財団の取り組みの一つに、社会関係資本という無形資産をベースにしたコミュニティ・地域づくりに取り組みたいと考える人のための学びの場「A-KIND(アカインド)未来設計実践塾」が実施されています。その卒塾生を対象に実施された福島県へのフィールドワークで岩崎さんとご一緒しました。
(最前列真ん中が岩崎さん、霍野はカメラマン)
移動中の車のなかで色々とお話をするなかで、テラエナジーの取り組みに熱く共感してもらい、本社ビルをご契約いただきました。
そのヒューマンフォーラムが取り組むのが、2019年春、京都市京北町の山に、ヤマザクラ、イロハモミジ等、十種を千本づつ、合計1万本を植樹するプロジェクトです。
取り組みの詳細や想いはこちら↓↓
ヒューマンフォーラムは、テラエナジーへの電力切り替えを説明する窓口を設置してくれたり、協働でイベントを開催したり、社員さんへ電気の切り替えをお勧めしてくれたりなどなどなど、お世話になりっぱなしです。
京都にお越しのさいは、是非ともmumokutekiにお立ち寄りください!
ソーシャルグッドな活動の継続的な資金集めに、是非ともテラエナジーをご活用ください!
テラエナジーは、つながりを大切にする新たな社会づくりに挑戦しています。仏道に生きた近江商人の〈 三方よし~売り手よし、買い手よし、世間よし 〉に〈 未来よし 〉を加えた〈 四方よし 〉の精神を大切にしています。
1000年先の未来をみすえ、こころ豊かで、安心・安全な暮らしのために、活動に励むソーシャルグッドな活動を応援したい。法人格の有無や、団体規模など一切問いません。
ご関心のある方は先ずはこちらのページをチェックしてください↓↓
「読んでもわかりにくい…」「とりあえず話を聞きたい!」という方は、問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
そして、実はテラエナジー社内にはNPOの資金調達をサポートする準認定ファンドレイザーという資格を持ったメンバーもいます。資金調達に関するご相談などありましたらご活用ください。
次回は、電力市場の高騰にまつわる様子を書き進めます。
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霍野 廣由(つるの こうゆう)
1987年福岡県生まれ。浄土真宗本願寺派覚円寺(福岡県)副住職。龍谷大学実践真宗学研究科在学時に、自死・自殺や終末医療、高齢者福祉の活動に携わるとともに、寺院活動を研究する。大学院を修了し、認定NPO法人京都自死・自殺相談センターに就職し、現在は事務局長を務める。2018年、ソーシャルグッドな新電力会社、TERA Energy株式会社を立ち上げる。相愛大学非常勤講師、浄土真宗本願寺派子ども・若者ご縁づくり推進委員など。
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テラエナジーでんきへのWebサイトはこちら
https://tera-energy.com/
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