やっと晴れ豆で働いて1か月経とうとしている。
いろんな業務のあれやこれやをまず覚えなければならない。
事務所には私の息子より年下のスタッフが3人いるのだが、眼鏡と老眼鏡二重にかけて、全然慣れないMACとにらみ合ってる一見変態のようなおっさんの質問に嫌な顔一つせず、丁寧に教えてくれる。
かわいくてしょうがない(笑)
他のスタッフも皆暖かい。
先月まで催事で色んな地域でアイスクリーム売ってたもんだから、時たま「ここどこ?何してるの?わたし。」と途方にくれる(笑)
系列店である青山のライブハウス「月観ル君想フ」とここ代官山「晴れたら空に豆まいて」にはミュージシャンとしてとにかく以前から今もお世話になっている。そのよしみもあり、短期アルバイター、つまり無職の54歳のおじさんに門をくぐらせてくれたのだろう。その懐の大きさ、非常に嬉しかった!
今度はライブハウス側にも身を置く
ブッキング?
事務所の私の隣の席ではブッキンガーZという異名を持つ華奢な青年が、己のタスクをメモ帳に書き連ね、絶えずパソコンのキーを打ち鳴らし、前掛かりに電話対応をしている。実に頭が切れるし勇敢だ。
ライブをやらせてもらっていた側として、早々切り替われるだろうかと不安になっていたら、ブッキンガーZは「何でも聞いてください!」と前掛かりにやさしい言葉をくれるし、音響のリーダー、モーキーには「少しずつ、ゆっくり、頑張りましょう」と、老人用オムツのCMの滝田栄のように肩を叩かれ、少し力がぬけた。
私は私なりにミュージシャンに心を寄せてもらえる場所になるように、出来ることから始めよう。
ミュージシャンの厳しい生活が思い浮かぶから面白い!ってだけでは中々声もかけづらい。条件も含め。しかしやはりライブハウスとミュージシャン共生したい。
ミュージシャンとしてここにお世話になるときは、すごく落ち着く気持ちを抱いていたけど、中に入って「なるほどな」と膝を打つほどスタッフ皆の心根が純粋であることが分かった。
今日、受付に、銭湯の番台のようにポツンと一人ずっと座ってたのだが、カオリーニョ藤原さんの歌うこの曲が中から聴こえてきた時、目が涙で滲んだ。
やけに盛り上がってるなと中の様子を覗いたら、うちの社長よう子さん(50代男性)が女装して熱唱していた(笑)
やっぱりミュージシャンが元気無いと音楽好きな人も関わる人も、そして街も泣くな、きっと。
カオリーニョ藤原 「人生の花」