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興隆せよジャパンブランド

先日実家に帰省した時のことだ。

クルマから降り玄関に向かおうと顔を上げて驚いた。

郵便ポストが変わっていたのだ。カスタマイズされていたのだ。

目を疑った。大げさではなく二度見をした。

以前は、ウッドでカントリーチックな、

それは、それは、かわいらしい。

それでいてどこにでもある「これぞ!ザ・郵便ポスト」という

没個性なカタチが、実家という安心感をさらに増幅させてくれていた。

しかし郵便ポストは、明らかに形態を変えていた。

もはや、未来型なのか過去型なのかもわからない。

「バック・トウ・ザ・フューチャー」で例えるなら、

「1」を観れば過去を感じられたし、

「2」を観れば未来をしっかり感じられたものだけど、

実家にあったそのポストはそのどちらでもない。

そういう意味ではアバンギャルド。

まさか、親父はアンディ・ウォーホルにインスピレーションを受けたのか!?

そう考えるとすこしばかり芸術的に見えなくもない。

よく見るとどうやらそのポストは、今かつてない経営危機にみまわれている、

TOSHIBAのビデオデッキを改造したものではないか。

そうか、親父よ!俺は団塊の世代の親父が、

「日本メーカー興隆」への思いをコンセプトに

作り上げたポストだと解釈した。

しかし、しかしだ。田舎はまだまだ村社会なんです。

ご近所の目がー目がーー!!(ムスカ風)

毎朝、新聞配達に来る兄ちゃんが、

回覧板を渡しに来る隣りのばあさんが、

うちのシニアな家族達を心配してくれているのは間違いない。

ごめんなさい。家族は今日も元気で朝日新聞を読んでいます。

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寺門ツネユキ
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