内に秘めるモチベーションにトライ!
昨日挙げた、「モチベーションを操作せよ」という記事で、モチベーション3.0と呼ばれる内的報酬型のモチベーションが、これからの仕事の上で重要になってくるという話をした。
まぁ、自分が考えたわけではなく、ダニエル・ピンク氏の「モチベーション3.0」という本(原著は「Drive」で、こちらは翻訳した大前氏の意訳かもしれん)に書いてあったわけだけど。
そして、以下もその本の抜粋というか、まとめたものにはなるが、モチベーション3.0(内的報酬型)を考える上で、重要な部分を記述していきたい。
詳しく知りたいなら、ぜひ本を取って読んでみてほしい。
モチベーション3.0の3つの要素
この内的報酬型のモチベーションに関して、他社の存在は関係ない。
誰かに褒められるからとか、何かしらの報酬をもらえるからなどはなく、ただひたすらに自己を満足させるためのモチベーション。
それも生命維持のための根源的な欲求とかにも当てはまらないモチベーション。
それが、このモチベーション3.0という考え方だ。
では、具体的にどういったものが、モチベーション3.0によるものといえるのだろうか。
ダニエル・ピンク氏は「自律性(オートノミー)」、「熟達(マスタリー)」、そして「目的」の3つ要素がよりどころになっていると書いている。
自律性(オートノミー)
自律性とは、一言でいうと「自由に、すきなように仕事をしたい」といった考え方だ。
例から挙げると、あるアメリカの会社がFedEX Day(フェデックス・デイ)と呼ばれる施策を導入したことで話題になった。
ちなみに、FedEXとはアメリカ発祥の運送会社で、日本でいうクロネコのような会社だ。
丸1日好きなことをしても良いから、何かを作り、そして届けなさいということで、FedEX Dayという名前を付けたらしい。
多分、商標には抵触していたことでしょう。
そうしたところ、その制度の中で出てきたアイデアなどから、次々と後にキラーコンテンツとなるサービスが生まれたらしい。
Googleも内容は違うが似たような施策を持っていることでしられており、Gmailなんかはその時間で生まれたというのは有名な話。
自律性を上手く業務に取り込んで、創造的な仕事を後押しした好例と言える。
熟達(マスタリー)
誰しも、何かを極めたいと思ったことはあるのではないだろうか。
それがこの熟達だ。
なんとなく理解できる人も多いと思うのだが、趣味なんかわかりやすい例だろう。
大概の人が、仕事と趣味は違っているはずだ。
そして、趣味は別に誰かに褒めてもらいたくて時間を使っているわけではない。
それをし続けていることが楽しいから、成長を感じることが面白いから続けるわけだ。
もしこれが仕事と直接つながるようなら、大きな武器になるのは間違いない。
目的
既に挙げた自律性と熟達、この2つをさらに強固なものにするのが目的だ。
現状の先にある目指すべきゴールを掲げることで、自らの行いに背景を与えることができるようになるからだ。
また、例えば大富豪になりたいというような自らに終始した目的よりも、世の中をよりよくしたいという目的を持つ人の方が、さらに多くを達成できるようになるとのこと。
自身のみを起点にすると、挙げられる目的には限界が出てくるということだろう。
まずは自身の内的報酬をみつけよう
以上の話を自身のチームに取り入れるとして、昨日はまず相手のことを知り、個性を把握しようとまとめた。
しかし、そもそも自身の内的報酬が何なのか。
どのような時間に自律性を感じ、マスタリーを意識し、目的を定めているのか。
個人としての答えをもっているのだろうか。
自分が理解していると思っているものでさえ、相手に伝えるのは難しい。
ましてや理解していないのなら不可能だ。
まずは、自分の中のモチベーション3.0を理解しないといけないだろう。