見出し画像

1972年JAZZ BASS

メンテナンスから戻ってきました。
なのでマニアックな記事を。

画像1

かなり綺麗な個体です。フレット、ナット以外はオリジナル。
こちらは1965年製。フレット、ナット、ピックアップも変わってます。

画像2

ボディーがアルダー材、指板はローズウッドというジャズベース定番の仕様。この二本の大きな違いを僕の知りうる情報で書くと、まずは

・ネックのフィニッシュが65年はラッカー塗装、72年はポリエステル塗装。ラッカー塗装のネックは68年が最終の出荷の様です。

・ブリッジの素材が68年頃からステンレス製へ。72年のブリッジのG弦の駒ののネジが長いのが特徴ですね。

・ネックにバインディングが施される様に。これは66年頃からでブロックポジションマークもこの頃から。

・ペグは65年は逆巻、72年は順巻き。順巻きに変わるのが65年の後期頃らしいので僕の65年は前期モデルかと思われます。

ピックアップもおそらく違うはずです。

・1番のサウンドの違いを出しているのはリアピックアップの位置ですね。

画像3

画像4

写真の様に距離感が変わってます。リアのピックアップがブリッジよりへ。
これは69年後期〜70年にかけて(70〜71年の説も)ボディーのテンプレートが変更

10.2mm後にリアピックアップが移動してます。

画像5

画像6

ざっと素人採寸ですが、65年はポールピース真ん中からブリッジプレートの頭まで5.4mm
72年は4.3mm。その差は1.1mm。確かに後にずれています。
69年、70年あたりのベースをお持ちの方は計測される事をお勧めします。
過渡期でしょうからどちらも仕様も混じっているでしょうしね。

このPU配列によりサウンドがガラッと変わっている印象。
もちろん、これ以外の違いも沢山あるため断言は出来ませんが、この仕様が違いを出していることに間違いはないと思います。

この72年ベースは68年辺りから始まった仕様変更が割と確立されてきた年代かなと。74年辺りからボディーにアッシュ材が徐々に採用される様になったとのこと。77年辺りにはほぼ全てがアッシュへ。
70'sといえば、結構な重量感がある個体が多いのもこの重めのアッシュに変更ということがあるのでしょうね。

70'sといえばこのイメージをパッと思い浮かべる人が多いはず。
音もドン、パキッという感じ

この感じですね!


この72年のジャズベは軽めです。おそらく4kg前後。
65年に比べると派手な音です。上がよく出ます。


これは何が関係しているのか、昔持っていた70年初頭あたりのベースも、ものすごくハイが出てました。パッシブだけどアクティブの様な出方。
当時はその音が苦手となり手放しましたが、今は65年との比較で面白く感じれます。

楽器の事考えたり、書いたりするのがとても楽しい(笑)
記事を気に入ってくれたら、是非各種 SNSでシェアしてくださいね!

近々、音の比較動画も作りますので是非You Tubeもチェックしておいてください!

オンラインレッスンも引き続きよろしくお願いいたします。


いいなと思ったら応援しよう!

川崎哲平
皆さんが楽しめる様な物、有意義な物を制作していきたいと思っています。