バレーボール初心者へのコーチングおすすめ20のポイント
バレーボール環境ゼロ、全員小学バレー経験なしの初心者の2年間半の指導を終え、一区切りつきました。
いろんな成果がありました。その成果を少しずつまとめようと思います。
今回は、バレーボールがまだまだできない初心者に対する、
指導者が子どもたちにどう接したらよいか?
アプローチをどうしたらよいか?
という点をテーマに
出た成果をもとに、10カ条にしてみました。
みなさんの参考になれば嬉しいです。
今後、「10カ条シリーズ」としてまとめてみようと思います。
【初心者にどのように接するか?】
① 「上手くなりたい」、「できるようになりたい」という気持ちを持たせ続けよう
② 「やってみたい」、「できそうだ」と思えるような課題を与えていこう
③ 練習は結果以上に、チャレンジやトライを褒めよう。それ以上に「励ます」「勇気づける」ことに重点を置こう
④ 失敗を楽しみ、安心してどんどん失敗できる練習にしよう
⑤ モデルを示し、イメージに入れさせよう。
⑥ 自由に遊んだり練習できる時間を確保しよう
⑦ できるようになった次のレベルの課題を示しておこう
⑧ 工夫と改善を自分(たち)でできることの大事さを伝えよう
⑨ 必ずどんな子でも注意すればできることを与え、それを怠った時は指導を入れよう
⑩ 練習の終わりは、努力や成果を必ず伝えよう
ポイントは、
「プロセスを楽しむ」ということと、
「個人差があることを前提にする」ということ、
さらには、
「1年、2年スパンでの忍耐強い見守り」
「指導のめりはり」
を、しっかり示すことだと思います。
今後は、練習の組み立てや、スキル指導におけるポイントも
まとめていけたらと思います。
先輩ゼロ、全員初心者という環境の中での純粋培養を試みたわけですが、
新たな気付きや発見もたくさんありました。
改めて、バレーボールをやり始めた子たちが、
バレーボールとして楽しんだり、競技として向上心を上げていくためには、
かなりの時間を要することも分かりました。
ともすると、指導者は、初心者たちが、バレーボールとして競技化していく
ことを急ぐあまり、無理な指導をしてしまう弊害も出る可能性があります。
初心者がバレーボールの各スキルを自分のものにするためには、
相当な時間がかかるのは事実だろうと思います。
今回は、各スキルすべてにおいて、指導や練習で備えておきたい視点を
まとめてみました。
【初心者のスキルアップを導くコーチングの柱 10カ条】
① 最初から型にはめようとせず、豊富なボールタッチによって各々がコントロールを感覚を習得させる
② モデリングさせる。映像機器を用いて、自分の姿を客観視させる。上級者や年長者との関わりをもたせる
③ すべてのポジションやスキルを満遍なく練習し、経験させる。
④ 「どう思う?」、「どうだった?」というカウンセリング・マインドでコミュニケーションをとる
⑤ 「教え方」、「やり方」、「考え方」は無数にあって、正解を探そうとせず、自分に合ったものを自分で選ぶようにする。自分に合うものは人によって違うことを教える。
⑥ そもそも練習とは、「今できないこと」にチャレンジ、トライさせることである。失敗やできていないことをいちいち叱らない。
⑦ 形やフォームなど、「型の修正」は、ボールコントロールができる段階で必要。特にフットワークは必須。
⑧ いかなる練習でも、「オーバー・ザ・ネット」、「ゲームライク」を取り入れて行う。
⑨ スモールステップは、分解練習ではない。あくまでも難易度の調整である。
⑩ 一つのメニューを長時間やるよりも、同じ短時間のメニューを、チームのルーティーン的に毎回継続して行う。
とても時間がかかるし、目に見える成果がなかなか実感できません。
しかし、少なくとも2年半くらいを我慢して行っていくと、
とんでもなく大きな成果が出ると思います。
(2017年)