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【せたがや図鑑】corneille

せたがや図鑑で、うつわについて調べている、なおです!
今回は、世田谷区の尾山台商店街にある
corneille(コルネイユ)の下田さんに、お話をうかがいました。

1. 名前の由来

corneilleはフランス語で“カラス”という意味です。
カラスは、日本だと、あまり良いイメージがないですが、カラスの中でも八咫烏(やたがらす)から名前をつけました。
私は三重県出身で、気分転換として訪れる場所が熊野本宮大社なんですが、そこで神の使いとされているのが八咫烏です。
カラスは賢いことで有名ですよね、先見の明というか、目利きができる所から名付けをしたいと思いました。
また、corneilleとアルファベットで書いたときに綴りが柔らかかったという理由もあります。

ーーお店のロゴについて

お店のロゴは、雪だるまとか、地図記号の畑と思われることが多くて…(笑)
鳥を書こうとすると基本的に横からだと思いますが、下から見たイメージで書いたのと、八咫烏は足が3本なので、それをそのままロゴにしました。

2. お店を始めたきっかけ

ーーうつわのお店をやろうと思って、始めたわけではない
もともとパティシエで、独立しようと思った時にテーブルコーディネーターの資格を取っていたので、テーブルコーディネーターとして独立をしようと思いました。そして、どうやってビジネスにして、独り立ちできるかを考えていた時に、テーブルコーディネーターはうつわを使うので、うつわを売ろうかなと思いました。

そう思ったタイミングでたまたま知り合った人が、太陽のマルシェを立ち上げた方で、お話をしていたら「出店してうつわを売ったら?」と言ったんです。それで私も「じゃあ売ろうかな」って。それがはじまりです。 
うつわのお店をやろうと思って始めたというよりも、テーブルコーディネーターとして独立するために、うつわを売り始めたのがきっかけです。

太陽のマルシェが月1回の開催だったんですが、その後出店場所を増やしていった時に、ルミネさんから「うちで催事で出店しませんか?」と声を掛けていただきました。そしたら、どんどんうつわ屋さんみたいになっていって…
うつわはマルシェでしか販売していなかったので、みなさんから「どこに行ったら買えるの?」「ネット販売はしてないの?」と聞かれることが何年も続きました。

これでいいのかなと思っていた2019年に、マルシェ仲間のひとりが、商店街補助金でお店を出す申請をすると聞いて、私もやろうと思いました。それでこのお店をつくりました。
自分でお店をつくろうと思って動いているというよりも、結果的にだんだんそうなっていったという感じです。

3. うつわに対する想い

ーーうつわで食事の時間を楽しく
うつわに対する想いはいろいろな方面であります。「おしゃれだから」「洗い物を増やしたくないから」と家族で盛って取り分けて食べたいと、ワンプレート用に大きめのお皿を購入される方が多いのですが、それが残念だなと思うことがあります。
日本食は、銘々で盛る文化です。
ひとり分ずつ盛るという元々の文化があるのに、一皿にまとめて盛って取り分けるスタイルだと、誰がどれだけ食べたかが把握できないんです。
例えば、サラダがあってお子さんがキュウリが苦手だったら、取り分けて食べると絶対に避けるじゃないですか(笑)自分は食べてるけど、相手は食べているか分かりづらくなっちゃったりします。
なので、あまり食べずに、残すことがあったら体調が悪いのかな、と気づくことができるので、健康管理にもつながると思います。

あと、小さなお子さんがいるお母さんから「子どもがあんまりご飯食べてくれなくて。」というお話をよく聞きます。例えば、プラスチックなどではない、親と同じ素材のものや、お子さんが気にいるお茶碗に変えてあげたり。自分で選んだうつわにすると、食事の時間が楽しくなると思いますし、買うときはぜひ実際に手に取って買ってほしいなと思います。

4.うつわのセレクトで大切にしていること

ーー心地いいなと思うのものの延長線で
直感です!もうそれしかないです!

さらに言うと、作品をお店に置いた時、違和感がないかをまず考えます。追加して置いても、今、置いてあるものとの差がないかとか、被らないかとか。食卓に出した時に、使いやすそうだなってイメージできるものをセレクトしています。
あと、年を重ねていった時に、心地いいなと思うものの延長線で探しています。

作品を見ていると分かるんですけど、作風でお人柄というか、こういうことを大事にされている方なんだなと、伝わってきます。
お声掛けをする時に決めているのは、すべて買い取りです。うつわのお店の多くは、作家さんから委託で扱っているところが多いです。でも、それだと気持ちが入らないというか、私も扱わせていただく以上、作家さんが命を削ってつくっている作品だから、その気持ちを大事にしたいなと思っていて。責任を持つためにも、すべて買い取らせていただいています。

5. お客様への想い

「うつわが好き!」と思っている方に、いらしていただきたいです。

今は、ネットで何でも買える便利な世の中だけど、実際にお店に足を運んで、手に取って見ることで、うつわがどうやって作られているのか、職人さんの想いなど、会話をするから、はじめて分かることだと思うんです。説明書に書いてあっても、読む人ばかりじゃないと思うので…。

なので、お店に来ていただいたら、そういう背景を知ってもらいたいし、そういうやりとりがあってはじめてものを大切にしたり、自分で選んだものに思い入れができて、使い続けていくと思います。そういう風に、ものへの気持ちも大事してほしいなと思います。

あと、うちのお店は、常設でいろいろなものが一気に見られて、うつわの組み合わせができます。そこで、うつわを買いたいけど、「何を買っていいか分からない」「組み合わせが分からない」という方にも、テーブルコーディネーターとして、アドバイスができますので、気軽に来て楽しんでいただけたらいいなと思います。

6. おわりに

今回は、corneilleの下田さんに取材をさせていただきました。 
お忙しい中、ご協力ありがとうございました。

“自分のお気に入りのうつわ一つ使うだけで、食事の時間が楽しくなる”というお言葉が印象的で、日本の食文化や作家さんの気持ちを大事にしているということも、お話をしていて、とても伝わってきました。

そんな下田さんの想いが詰まった素敵なお店に、お気に入りのうつわを探しに、ぜひ足を運んでみてください。

季節もの
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様々な形のうつわ

𓅓店舗情報
corneille
〒158-0082 東京都世田谷区等々力2-16-15 1F
尾山台駅から徒歩3分
Open 12:00-18:30
Close 火曜日、不定休
TEL    03-5706-1722


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