【せたがや図鑑】女性の生き方①
せたがや図鑑で、世田谷の女性の生き方を調べているゆいです!
「人生の在り方」「人生の転機」「考え方」は、人それぞれです。
「女性」というひとつの側面から、インタビューを通して一人一人の「自分らしさ」を教えてもらいました!
1.松本典子先生
(駒澤大学 経済学部現代応用経済学科 教授)
先生と二児の母という2つの顔持つ松本先生。1980年生まれの41歳です(2021年現在)。
大学では、NPOや協同組合の組織論について教えています。
私たちのゼミの指導教員も務める松本先生。そんな松本先生のこだわりや思いについて教えてもらいました。
2.人生を変えたターニングポイント
ーーこれまでの人生でのターニングポイントはなんですか??
母親から大学生になる時に「人の悪口を言わないで、それ以外は自由に生きなさい」といわれたことです。それしか教わっていないのではないかと思うぐらい、その言葉が記憶に残っています。
今でもその教えを守るようにしていますが、人の悪口は巡り巡って自分に戻ってくるなということを歳を重ねれば重ねるほど感じるようになりました。
「人の悪口を言わない」を意識してからは、ハッピーに生きられていると思います。
3.4人で1つのチーム
ーー仕事、そして家庭・育児で「こだわっている」ことはなんですか??
人生において、「1人で生きていく力」というのは本当に大事だと考えています。自立、そして自律です。私の場合、一人暮らしの経験はとても大事でした。私のうちでは、夫も私も、家事全般も仕事もお互いに1人でもできるようにしてて、子どもたちにも同じように育ってほしいなと思います。
小さな経験ですが、洋服を自分で選ばせたり、5歳からお小遣い制度をつくってお金の使い方を学ばせたりしています。4人家族で子どもはまだ小さいけど、1人1人が戦力で、4人で1つのチームというイメージをもって日々を暮らしています。
実は、私の母は子どもの身の回りの世話のことならなんでもやってくれる人だったので、実家にいたときの私は本当に何もできない子どもでした(笑)でも、大人になってから何もできなくて苦労する場面がけっこうありました。なので、自分の子どもには大人になってから苦労してほしくないなとおもって、衣食住に関わることは一つ一つ教えていきつつ挑戦してもらえたらいいなと思っています。
家庭のことだけでなく仕事に関しても同じ考えをもっていて、大学生が中学校・高校で学びきれなかった事を大学で一つ一つ教えたりチャレンジしてもらって、大学生が「人間らしく」社会に出ていけるようにフォローしたいとこころがけています。
4.私ができる事を教えてくしかない
ーー子育てを通して難しいなと思った経験を教えて下さい。
大学生は生きていくことの基礎については親御さんがしっかりと教えてくださっていることが多いのですが、自分の子どものことになると色々な事を教えていかなければなりません。
例えば遊び方です。自分が小さい頃、両親は自営業をいとなんでいましたし、親に遊んでもらった時間は決して多くはありませんでした。妹とは遊んでいましたが、あまり記憶がありません。経験や記憶がないと自分の子どもに教える事もできなくて…。
その反面、保育士さんとかその道のプロの方々はすごいです。遊び方ももちろん上手いし、怒った時の気のそらしかたとかも上手いし、これが私がいま習いたかったことだ!ってすごく思いました。子育てってなんとなくできそうに思われがちですが、習ってないと難しいなとおもいます。
でも、今は「子育て苦手だけどしょうがないかな」って思えるようになりました。本を読んだりして「私ができる事を教えてくしかないかな」と。
たぶん、この気持ちは仕事にも通じていて、私はけっこう他の大学教員とつながりがあるというか、積極的につながりを求めてしまうほうです。それは多分、私は大学教員ではあるんですけど教えることが苦手なので、他の大学の先生方の教え方、そしてゼミ生との関わり方について無意識のうちに学びたいとおもっていたのかなとおもいます。
5.インタビューを通じて
今回松本先生の人生の一側面についてお話しいただきましたが、家族というまとまりを「4人で1つのチームである」と表現されていた事がインタビューを通して1番印象に残りました。
家族の形は沢山あります。例えば単身赴任であったり、一人親家庭であったり、形は各家族によって違います。だからこそ家族を「チーム」として捉える事で型にとらわれない自由さ、そして家族でありながら個々を尊重することの大切さを感じました。
今後私自身、どんな家庭を作っていくのか想像もつきませんが、今の時代だからこそ個々を尊重し自由さに溢れた家庭を作っていきたいなと思いました。