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【せたがや図鑑】松田妙子さん

せたがや図鑑でまちのキーパーソンにインタビューをしているけんたろうです。

今回は、東京都世田谷区で子育て支援に取り組み、子育てひろば、地域食堂などの運営や、子育て支援者の養成やコーディネーターとしても活躍する「せたがや子育てネット」の松田妙子さんにお話を聞きました。

今回は、世田谷区の子育て支援を中心にお話を伺いました。

1.松田妙子さんご自身について

私は渋谷区で生まれました。大学では、社会福祉学を学んだ後、学校の放課後に興味があったため、渋谷にあった「こどもの城(国立総合児童センター)」に就職しました。

結婚後は三重に移り、知らない土地での子育てを経験しました。行政などが運営する子育てひろばなどがない頃に、集会所を借りて転勤族の人たちと共に「赤ちゃんサロン」を始めました。

2001年に東京へ戻り、世田谷区に住みました。三重での子育ての経験から、産後ケアや出産後の調理の支援、居場所づくりが必要であると感じました。そこで、私は妹と助産師さんの3人で、2001年に「amigo」という産前産後に特化した子育て支援グループを立ち上げました。2008年には、利用者であった石山恭子さんに代表を交代してもらいました(その後、子育て支援グループ「amigo」は、2014年にNPOの法人格を取得しています)。

出典:特定非営利活動法人 せたがや子育てネット『おでかけひろば ぶりっじ@roka』2021.10.28 おでかけひろば すぷーん 赤ちゃんへの語りかけ講座
出典:特定非営利活動法人 せたがや子育てネット『おでかけひろば ぶりっじ@roka』2021.10.28 おでかけひろば すぷーん 赤ちゃんへの語りかけ講座

2.世田谷区での子育て事情

世田谷区の人口は、約93万人で、1年間に約7000人の新生児が誕生するとても大きな都市です。そのため、小さな子育て支援の拠点を少し作っても、この支援を受けることができない人が大勢出てくるとおもいます。

そこで、私は子育てに必要な支援や情報を、必要なところに行き渡らせることができるよう、2004年に、子育てネットワークである「パパママぶりっじ」を「NPO法人せたがや子育てネット」としてNPO法人化しています。ここは、先輩ママが「こんなだったよ」「こういうのが便利だよ」といった情報提供の場づくりからはじまりました。

また、子育てひろば全国連絡協議会の調査によると「自身の育った市区町村以外で子育てをする母親」の割合は約7割もいます。そのため、どこに住んでも誰もが安心して子育てをできるようにしていきたいと思っています。

現在、世田谷区において、せたがや子育てネットは区の「地域子育て支援拠点」事業として4か所のおでかけひろばと、利用者支援事業基本型である「地域子育て支援コーディネーター事業」を3か所運絵にしています。主に未就園児とその保護者のための居場所と身近な場所での相談です。

3.子育てをしやすい地域にするために

私は、全国で子育て支援活動をする人達と一緒に、子育て支援の場が大事であるとロビー活動をつづけました。そうしたら、国が「つどいのひろば事業」という名所で居場所にお金をつけてくれました。そこで、私たちは地域の親子を受け入れる「ひろば」を区内にいっぱい作ってほしい、区の子育て支援計画の中に組み込んでほしいと15年くらい地味に働きかけつづけて、今、ひろばは世田谷区内で40か所くらいに増えています。 

私が15年間目指したことは、地域の歩いて行ける範囲にたくさんの居場所があることと、ちょっとしたことを相談できる人がいるということの2つでした。

私は、いま、「世田谷区地域子育て支援コーディネーター」をしています。「世田谷区地域子育て支援コーディネーター」とは、子育てをする人が困っていた時に、一緒にその困りごとを考えて適切な関係機関につなぐ支援や、子育てサービスの情報提供をする仕事をしています。

「この人が心配です」と行政に知らせてもその後どうなったのかよくわからない、「困っている人がどこにあるのか教えてほしい」といっても教えてもらえないということがよくあります。自分たちで、気づいたところから地域でやればいいと思いつつも、行政との連携が取れないと、そこからもれ落ちてしまうのは子どもたちです。そのため、地域でどのように連携していくかについて常に模索しています。

出典:特定非営利活動法人 せたがや子育てネット『おでかけひろば ぶりっじ@roka』2021.11.20 おでかけひろば おりーぶ キラキラボトルづくり1回目

4.世田谷区での子育て支援にかける思い

「こんなことが必要」といってきた子育てに関するサービスや制度が、15年かけてようやく形になってきました。今でも、自分の町がこうなったらいいなと意見を言ったり、行政の人たちと一緒に考えたりしながら実際の活動を行っています。

5.さいごに

今回は、「せたがや子育てネット」の松田妙子さんに取材させて頂きました。松田さんは、自身の子育て経験をもとに、現在の活動をされており、みんなから頼られる存在であると感じました。また、困っている人に対しては、丁寧な支援と声がけをされており、とても優しい人です。

松田さんは、他にも、フードパントリーの運営もされています。
フードパントリーに関する記事は、次回の記事にて紹介しようと思います。

#駒澤大学 #松本ゼミ #せたがや図鑑 #おでかけひろば #子育て #世田谷区

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