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【せたがや図鑑】太子堂八幡神社

1.はじめに

せたがや図鑑・神社担当のみやびです!

今回は、東京都世田谷区太子堂にある太子堂八幡神社禰宜 大丸真美さんから、神社のお仕事についてお話を伺いました。

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2.神職に就いた経緯

――御神縁でこの世界に
私は社家の出身ではありませんでした。そんな私が神職を志したのは、伊勢神宮の神職さんに勧められたのがきっかけでした。

幼少の頃から毎年新年に、伊勢講の団体に交じって家族全員で伊勢詣をしていました。昭和52年の伊勢詣の時、伊勢神宮の鈴木義一禰宜(後の京都賀茂御祖神社宮司)さんから、誰か神宮研修所(神宮の神職養成機関)へ入って神宮に奉仕しませんか、とお話がありました。

当時私は、高校時代に大病し、20代前半になってもまともな仕事にも就けない状態でした。そんな私にもそのお誘いがあった時、体力的にとても無理だと思いましたが、両親の勧めもあり駄目元で神宮研修所へ入所しました。
ところが不思議なことに、2年間の研修生活で病弱な身体が一変して健康となり、無事に資格を取ることが出来ました。また、鈴木禰宜さんより大学へ進学することを勧められ、両親の了解を得て國學院大學へ入学、明治神宮の実習生をしながら勉学に励みました。神道の学門に益々興味が湧いてきて大学院にも進み、修了後はそのまま明治神宮に奉職しました。

3年前に65歳で定年退職となり、ただ今当神社の禰宜としてご奉仕させて戴いています。40年以上神明奉仕してつくづく感じることは、「御神縁」に導かれた人生だと思っています。

3.仕事内容(1日の流れ)

――早朝から境内の清掃
まず、神社としては5時半に開門をして、清掃します。その後は、日供祭が毎日必ずあります。御社殿の八幡様、それから弁天社、稲荷神社、出羽三山神社と鹽竈(しおがま)神社へお供えをします。あとは、授与所での業務や、ご祈願があった時は祈願奉仕をして、夕方16時半もしくは17時に御社殿関係は閉めます。そして1日が終わります。

4.やりがいを感じること

――皆様の幸せな顔
ご参拝の方々やご祈願される方々が、本当に幸せそうに嬉んでいる姿を見ると、私自身も心が安らぎます。やはり非常にやりがいを感じますね。

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5.日々心がけていること

――”敬神崇祖” ”善言美辞”
神道の教えの中に“敬神崇祖”という言葉があります。「神を敬い、祖先を崇めよ」という意味ですが、これが神道の基本の教えとしてあります。ですから、私も日々、”敬神崇祖”を心がけ、朝起きて先ず神棚と祖霊舎にお供えをしてお参りしています。また、神道には言霊信仰があり、言葉には霊が宿るとされています。常日頃より良い言葉(善言)、綺麗な言葉(美辞)を心がけています。

6.神社が果たす役割、存在意義

――村の鎮守様
当社のような神社は、昔から、“村の鎮守様”と言われてきました。ようは、その地域を守ってくださるお宮ということです。ですから、地域の人たちや崇敬者の方々の幸福と健康を常にお祈りしています。神社とは、そういうところなのです。

7.来訪者に伝えたいこと

――祈ってください
動物の中で祈ることが出来るのは人間だけです。ですから、常日頃から神仏のご加護を祈ってください。神社仏閣はそういうところですから。そして、自分のことだけではなく、世の中が良くなるように祈って頂けたら有り難いですね。

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8.おわりに

以上、第3弾(最終回)である今回は、太子堂八幡神社大丸真美さんに取材させて頂きました。ご協力ありがとうございました!


ここで、今回の活動の振り返りを少しさせていただきたいと思います。

私は、今回のせたがや図鑑の活動を通じて、計3社(瀬田玉川神社、松陰神社、太子堂八幡神社)へ取材させて頂きました。お話を伺う中で、神社とその地域に住む方々との繋がりの強さを知ることができました。実際に、取材に伺った際に、境内で近所の小学生が遊んでいたり、地域の方同士が談笑したりしているのを目にし、本当に地域の方々の居場所になっているのだと実感しました。

また、実際に神職の方がどのような想いをもってご奉仕なさっているのか、生の声を聞くことができ、大変貴重な経験をさせて頂きました。伺ったお話の中で、自分自身の生活や考え方について考えさせられるところが多々あり、自分自身を見つめ直す良いきっかけになりました。

改めて、神社を訪れると、自然と気が引き締まるような、前向きな気持ちになれるような、そんな不思議な力が神社にはあると感じました。この活動を通して、神社の魅力を再確認でき、新たな魅力も発見することができました。これからも、さらなる神社の魅力を見つけていきたいです!

最後まで、読んでくださってありがとうございました。

それでは、また!

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