あるローソンPBに対する記事を読んで
WEZZY「ローソンPB新パッケージの「わかりにくすぎる」という問題 ユニバーサルデザインの専門家に訊く」を読んでの感想です。
あのデザインは確かに文字は小さすぎで、適合性評価するためのチェックリストがあれば、私もおそらくは不適合にすると思います。しかし、それを開発者が製品にすると言われれば、売れないだろうなぁと思いつつも、何か新しい創造的な展開を期待し、私なりに前向きなコメントを追加して、その判断を受け入れて応援したと思います。
個人的には、日本の棚に並ぶ商品は美しくなく、もっとシンプルで適度な経験があれば購入に困らないようなデザインが好きです。文字なんて読まなくたって、間違いなく商品選びができるデザイン、文字はその補助ツールでしかないデザインが好きです。カルビーと湖池屋のチップスを間違えて選択することはないと思いますし、旧来の魚屋なんて、店主のきたない文字で書かれた板一枚があるだけだったけれど、何も困らなかった。「これなんだろう?」とむしろ楽しかった。魚を形や色でわかりやすくグループ化するくらいのことはしているのだと思いますが、一つ一つ賑やかなテキストのポップがつくことは期待していません。私にとっては好ましい不親切です。
きっと、このデザイナーは、賑やかすぎるコンビニの棚に、いつもの経験で、すっと手が伸びるようなデザイン、シンプルだけれどちょっとの違いから、あれ?これまでと何か違うのかな?と好奇心から目を近づけて、シンボルや寄せられた文字から判断する体験を提供しようと思ったのだと期待します。 ところが現状は、利用者が文字を読むことが必須となってしまい不評です。このあと、経験から文字を読まなくともよくなるかどうか、そんな仕掛けがあるかどかを判定するには時間がかかると思います。デザインって、そんなものだと思います。良いデザインほど、認知されるには時間のかかるものだとも思います。(今のところ劣勢ですが)
あの記事の中のUDIT関根さんのコメントには異論反論はないですし(関根さんらしくて楽しく読みました)、そのあとのNOTEに乗せられた「ローソンのパッケージについて思うこと」も、特に異論はありません。(買った後のユーザー経験が目的だったする点については、他人の意見なのか、ローソーンからの意見なのかは知りたいところです)
ただ、「わかりにくすぎる」とした最初に引用した記事全体については、私だったら、もっと前向きの次のための議論が記事の中でできたらと思いました。紹介されたバッケージ写真をみて、何となく可能性を感じたからです。