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中2男子は時々紳士

こないだ友人の息子のロベルトさん9歳が、突然「僕はHikikomoriです!」と日本語で自己紹介してくれた。日本に関するドキュメンタリーがテレビで放送されることもあるからだろう。

HikikomoriはOtakuのすごい版でしょ?と言う。ちょっと違うと説明した。ロベルトさんはトトロが大好きで、いつもトトロのペンケースを手に持っている。だから、これから自分の家族を紹介するときに、トトロを含めてもいいと思うかと聞いてきたかわいいアンダルシア男子だ。

さて昨日は、なぜか日本語の「無料(むりょう)」をスペイン語のmurio(死んだ)と聞き間違えて、20-30代の男性たちが騒いでいた。激似!!と言いながら、「ムリオ、ムリオウ、ムリオオ」と連呼していたけどどれも違う。「りょ」はなかなか難しいらしい。

時々、なんだか中2男子みたいだなぁとスペイン男性たちを見ながら思う。スペイン人はというか特にスペイン人男子は、いやとりわけこの街の男性たちは、休み時間の中学生のごとく人生を楽しむことができる人たちのような気がしてならない。私は尊敬している。

そうかと思えば、とても紳士的なところもある。
前に地元の人たちとバレンタインデーの話をしたことがあった。そしたら、後で日本のホワイトデーについても調べたらしく、3月にケーキを焼いて持ってきてくれた男の子がいる。

なんで?と聞いたら、「日本ではホワイトデーに男子が何か持っていくんでしょ?だから、ケーキを焼いてみた。生まれて初めて作ったよ!ははは!二人で食べてね!」と言う。

これは反則である。しかも、夫に1つ、私に1つと合計2つのケーキを、バイクに乗って持ってきてくれた。ホワイトデーについて一体どういう説明を読んだのか知らないが、日本でこんなことをやったら、女子たちはみな彼に夢中になるに違いないと思う。

こんな風に、中2男子だと思って適当に相手をしていると、急に大人のふるまいをすることがあるので要注意だ。でも、やっぱり基本的には中2男子だと思っている。引き続き観察を続ける。スペイン女性はどうかについても、まだまだ観察を続けたいと思う。

そして、さっきの中2男子のお兄さんたちが日本に行くことがあったら、「無料」という言葉だけはきっと日本語で言えると思うから、多少発音が怪しくても許してあげてほしいと思う。

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