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10月のとある日曜日 ふり返り

友人夫婦と会う。

彼らがドーベルマンを飼いはじめたことをすっかり忘れていた。

ダンテは、会った瞬間から私のそばを離れない。
しまいには、ダンテから熱い口づけを受けた。
パニックで固まっている私に、ダンテはその舌を私の口の中にそっと入れた。
びっくりして立ち上がる私に、ダンテは再びその口を近づけてくる。

ダンテ、私はどっちかというと猫派なんだ。そして、猫派だけど、実は動物を抱っこするのはちょっとこわいんだ。だから、あなたを抱き締めることはまだしばらくできそうにない、申し訳ない!
 
心の中で唱えながら、4度目の口づけをぎりぎりのところでかわした。
ごめんよ、ダンテ。
 

アンダルシア田舎は、犬もずいぶん積極的なようだ。
 

その後、ダンテは日本語で「マテ」を覚えた。

去年あたりから通っているバルの朝食セット。
トーストに搾りたてのオレンジジュースとコーヒーがついて4ユーロ。
パンは生ハムが挟んであるだけ。
絶妙のカリカリ具合がたまらなく
いつもあっという間に平らげてしまう。


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