雨のにおい
乾いた路面に、ポタポタと雨粒が落ちてきて、次第にその強さが強まってあっという間に周辺が濡れていく。昔、そういうタイミングの時の匂いが好きだった。特に夕立のような雨の勢いが強いときのあの匂い。晴と雨の境にある匂いのような気がして、すごく好きだった。
今日は雨。昼過ぎには上がるかなと思っていたけど、夕方になっても雨脚は変わることなく。室内で仕事してれば、雨が降り出したときの匂いもかぐことなく、早く止めばいいのにと、ただそればっかり。
数年前、付き合っていた彼女と、レイトショーで「ナラタージュ」という映画を見に行ったとき、その映画の冒頭の有村架純のセリフが、確か「雨が降るとあなたのことを思い出す」みたいなセリフだった気がする。
時々思い出すけど、雨はきれいなものの象徴になったり、逆に物寂しさを感じさせるものであったり、いろいろな役があるなと感じることがある。
ただ、私にはあまりいいイメージがなく、その彼女とちょっと遠出したりすると、決まって雨だったし、そもそも雨はやはり嫌いだ。濡れるし。
今週は週末まで雨が多いようだ。
そういえば、朝のラジオで菜種梅雨の話題が上がってた。九州南部は梅雨入りしたけど、この菜種梅雨という四文字の言葉は嫌いではない。
しかしながら、雨が続く季節がくるということは、時間が過ぎて行っているというのを実感させている気がした。本当に時間が経つのは早い。やりたいこと、しっかりやれてるかと自分に問いかけても、あまりいい気分にならないのは、どうしてだろうか。