海外よりTENTOに参加! 町山百合香先生
タイの仕事と日本の仕事
オンライン(リモート)のよいところは、距離が存在しないことです。望めば地球上どこにいてもTENTOの講義を受け、自分のペースで学習を進めることができます。
(「地球上どこにいても」は比喩ではなく事実になりつつあります。詳細は下記)
講師もまったく同様です。町山百合香先生はタイの首都バンコクに住み、平素はウェブディレクターとしてバンコクの会社に勤務されています。その合間にTENTOで仕事をしているのです。
「BOI(タイ投資委員会)というのですが、タイに法人を設立すると税制上の優遇などを受けられる制度があります。私はタイの現地法人のスタッフとして採用されました。給料も円ではなくバーツ(タイの通貨)でもらっています。日本仕事百貨というサイトが好きで、コラムなどをよく読んでいたのですが、たまたまそこで求人していたのが今の職との出会いです」
「どういう職業を選択するかによって、生活する場所って決まりますよね。26歳の頃、30歳を目前にして今後の人生を考えた時に、場所に縛られずどこででも生きていけるようになりたいと思い、WEB系に転職しようと思いました。そんな時にたまたま出会ったのが、タイでの募集記事でした。
タイがどこにあるのかもよく知らず、当時の自分に発想できる選択肢の範囲外にあったことが最大の魅力でした。はじめは東京以外で暮らしてみようかな、くらいに思っていたのですが、まさかそれがタイになるとは思ってもいませんでした」
「TENTOでは、ロビー係をしています。来てくれた生徒さんたちにその日どんなことを学びたいか聞いて、講師をアテンドしたり、なにか問題があったとき対処するのが主な仕事です」
教育を変えなきゃ日本はよくならない
TENTOにつとめて感じたことを教えてください。
「生徒のさまざまな参加の仕方を受け入れているのがいいなと思っています。企業のウェブ会議などでは、基本的には顔を見せてやりとりしなければなりません。もしカメラをオフにすることがあっても、少なくとも画面共有をしながら声で会話します。ところが、TENTOは参加する生徒さんの希望に応じて、さまざまな形で参加することができます。中には、カメラも音声もオフにして、画面共有をしながら会話はチャットを使ってテキストでおこなう形をとる生徒さんもいます。そういう参加のしかたも可能なところが、TENTOのいいところであり、ふところが深いところだと思っています」
「私のように海外で暮らしていると、日本の至らないところって本当によく見えるんです。いつもひとりで腹をたてていますが(笑)、結局、教育を変えなきゃ変わっていかないんだと思っています。それがTENTOにかかわったもっとも大きな理由です」
どういうことでしょうか。
「小学5・6年のときの担任の先生が、とてもおもしろい人でした。たとえば算数のテストとか、100点満点ではないんです。公立小学校ですから全国共通のテストを使うんですが、『答えが合っていることよりも、どんな工夫をしてその答えに辿り着いたのか、その過程が大事だ』という考えの先生で、答えを導くのに工夫した過程を示すと加点してもらえるため上限がないのです。124点、130点になることもありました」
「その先生の変わった授業スタイルはあげていけばキリがありません。夏休みの課題として、『化石についてレポートを書いてきなさい。そしたら化石採集に連れてってあげます』と言われたことがあります。そう言われても、小学生にはレポートなんて何だかわからないんです。当時はインターネットも一般的ではありませんでしたから、図書館で本を借りて、いろいろ調べて書くことになりました」
「データをどうやって集めるか。どうやって準備して、どうやって保存して、どうまとめるか。その宿題ひとつだけでも、今にいかされていることはすごく多いんです。子どものときにどんな大人に出会うかって、とても重要なことだと思います。必ずしも自分がそういう存在にならなくてもいいですが、なにかきっかけだけでも与える存在になれたらな、と思っています」
町山先生のタイ滞在記は下でも接することができます。
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