![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/82192758/rectangle_large_type_2_333ac011bd8e1ef5fffc0d888e55b2bf.png?width=1200)
第三回 最初の牙城、さいたま新都心
そこはおかしな土地だった
TENTOの最初の体験会は、さいたま新都心のWith You さいたまで開催されました。以降しばらく、ここがTENTOの本拠地になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1657172472321-Qvu8MOUHJd.jpg?width=1200)
さいたま新都心というおかしな地名は「霞ヶ関のいくつかの省庁がここに移転する」ことからつけられました。ことが予定どおり運んだなら、ここはたしかに第二の都心になるはずだったのです。そのために整備がすすみ、近未来を表現したような、おかしな形のビルディングが林立することになりました。
ところが、省庁の移転はなされませんでした。そのため「新都心」という名前だけが残ったのです。二十年以上前の話ですから、今ではそろそろ老朽化のはじまった近未来が立ち並んでいます。
この地でもっとも有名な施設はさいたまスーパーアリーナでしょう。武道館より大きく東京ドームより小さいキャパシティは、ある種「ちょうどいい」ものとして頻繁に利用されています。新宿から30分程度で来られて駅と直結しているのですから、考えようによっては武道館や東京ドームより便はいいかもしれません。
![](https://assets.st-note.com/img/1657172507556-8kB0EESXJq.jpg?width=1200)
遠くから来た子ども
TENTOの最初のお客さんは、3人の小学生でした。男の子がふたり、女の子がひとり。先生は竹林と草野のふたりですから、採算がとれるわけありません。
現在、彼らはみな成人しています。特筆すべきは3人の小学生のうち、ひとりは八王子から来てくれていたこと。武蔵野線を利用していたのだと思いますが、片道二時間ちかくかかったはずです。かわいい子には旅をさせろと申しますが、小学生に片道二時間の旅を毎週させる親御さんの心意気には震えざるを得ませんでした。
TENTOは「日本で最初の子ども向けプログラミングスクール」なのですが、それが伊達や酔狂ではないことがこのことでもよくわかります。近くにないからこそ、はるばる旅をさせなければならなかったのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1657172628144-pa5SNPaUyT.jpg?width=1200)