息子がマザコンにならない方法
さっき姑の話を書いていて思いついたことが。
夫のマザコンと女性蔑視には因果関係がある。
義母が言うには、義父は飲酒が過ぎると義母に暴言を吐いたり、大きな足音を響かせながら階段を上ったり、ドアを乱暴に閉めたりと当たり散らしてくるらしい。
定年間際のある日、勝手に退職してしばらく行方がわからなくなったこともあるんだって。
子どもが小さい頃には、浮気された経験も。
そういう離婚レベルの裏切りを長年、黙って堪えている義母。
夫は2人兄弟で弟がいる。義弟は両親思いのしっかりした親孝行息子。
いっぽう夫は、長男のくせに義母を守ってやろうとはしない。
ある時、義母が、義弟には心配をかけているのが不甲斐ない、と涙ぐんでいたことがあった。
兄貴である夫は何もしていないどころか、親孝行を嫁の私にやらせようとする人。
本当はマザコンを拗れに拗れさせている。
ヨイトマケの唄や無縁坂がお気に入り。女は、良き母良き妻として、生涯にわたり、夫と子供だけに尽くすのを美徳と考えている。
そのくせ、思春期くらいの美少女に目がない。つまり女性は若いことが最上の価値としてバカ扱いしているのだ。
そのことは夫の普段の言動からも感じている。
彼がなぜ女を見下すのかというと、きっと父親が母親をいじめていたからだろう。
父親が母親をいじめる場面が、彼にとってはジレンマだった。
大好きな父親を否定することはできない、しかし母親が苦しむのを見るのは辛い。
そのジレンマを解消するために、彼は女というものを、男に見下されるべきものとして位置づけた。
そしてかわいそうな母親を、父の手から守る勇気がなかったという辛い体験をマザコンに収斂させている。
父は男だから、母より正しかった。母親は女だから、苦労するしかなかった。
本当は母親を守りたかったが、そうすれば父親を否定することになってしまうのが辛い。
しかしそのおかげで夫は思考停止し、女性を見下す野郎になってしまったわけ。
義弟は母親を心配し、身を挺して父親から守ってくれるらしく、女性を気遣うことに慣れているように見える。
たとえば私が産後、義母のお世話になるときに、義弟は義母をだいぶ責めたらしい。産後に義理の母がかけつけるのは非常識だって言ってくれたそうだ。
義弟は性別や立場に関係なく、公平性を重んじるタイプ。
いっぽう夫は、弱肉強食タイプ。弱い奴は死ねって感じ。女や老人に手加減しない。
義母は、兄弟同じように育てていても性格が真逆になったとか言うけれど、長男である夫は親の不仲の重圧を弟以上に感じて耐えられず、歪んでしまったのかなと思った。
うちは娘だけど、男の子をマザコンにしないためには、妻が夫とフェアであることが大事なのではないだろうか。
私の弟はつける薬がないほどのバカだけどマザコンとは程遠く、家族愛に溢れている。田舎者で収入は少なく、お嫁さんは70kgくらいありそうな体格のいい方だけど、5年で3人の子供に恵まれ、大きな喧嘩もなく(お嫁さん談)、とても幸せそうに暮らしている。
あんなにバカな弟が親族一の秀才だった?私を差し置いて温かい家庭を築くのに成功しているのは、うちの場合、父よりも母が強かったからかもしれないと思った。
逆に、母親が虐げられている家庭の娘はどうなるのか?男に酷い扱いを受けても平気になる?いや、私もダメンズに引っかかったことは何度かあるしな。。
弟のお嫁さんは若いのにとてもしっかりしていて女性らしく、信頼できる女性。ご両親はすごく仲が良く、器が大きくてやさしい方達。
やっぱり夫婦がお互いに尊敬しあっていると、子供は自立した良い大人になるのかな。そんな単純でもないかな。