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それは腸が長いから?

びろうな話で恐縮ですが、いぬうた市の、
ぐーちゃんは、トイレの大きいほうをする時、
その前に、ぐるぐる回ります。
それもかなりの回数を回ります。
時間にすると1分程、回っている時もあります。
この光景をいつものように見ている、きゅん君が、
ある説を唱えました。
では、きゅん君、早速発表をお願い致します。
「かしこまりました。では、わたくしこと、きゅんが、ある説なるものを導きましたので、ここで公表したいと思います。何故、ぐーはトイレの大の前に、あんなにぐるぐる回るのか?それは、ぐーの胴の長さに関係があると、私は、ある日気付きました。皆さん、ご承知のように、ぐーは大変に胴が長いプロポーションの持ち主です。この胴が長いということが、どうゆうことか?皆さん、お分かりになりますか?それはすなわち、胴長、イコール、腸も長いということです。では、何故、腸が長いと、ぐーはぐるぐる回る必要があるのか?それは、腸が長いということは、大の出口までが遠くなり、それもくねくねとした送路をがんばって突き進まないといけない訳で、これを、ぐーがぐるぐると回ることによって、狭く細い道から押し出してあげる効果が生まれるのです。こうして、ぐーがぐるぐると回り、大はその勢いによって、出口へと無事に到着するのでありました。皆さん、お分かりになりましたでしょうか?」
と、きゅん君の説明も、ぐーちゃんの腸くらいに、
長いものでありましたが、要は、ぐーちゃんが、
ぐるぐる回ることで、大が出やすくなるみたい、
ということですね。
本当なんでしょうか?ねえ、ぐーちゃん。
あら、ぐーちゃん、そのお顔は?
どうやら、この、きゅん君の説が気に入ってないみたいですね?
「当たり前じゃない。何、いい加減なことを大層に言っちゃってくれてんのかしら。きゅんは」
そうなんですか?いい加減なんですか?
「いい加減にも程があるわよ。全く!」
と、大変おかんむりなようですね。ぐーちゃんは。
では、ご自身から、きゅん君への反論と、
真相について、ぐーちゃんから語って頂けないでしょうか?
「分かりました。ぐーが何故、おトイレ大さんの時、ぐるぐる回らせて頂いているか?それはですね」
それは、何でしょう?
「それは、ぐーが思うに、ぐーの種族の皆さん共通の習性ね。だから別にぐるぐる回るのは、ぐーに限ったことではなく、皆さん全般的に行っている行為だと思うわ。ほら、そこにいる、間抜けヅラの方のように」
と、言って、きゅん君を見た、ぐーちゃんです。
すると、きゅん君が何だかそわそわしていますね。
同時に、「ちょっと失礼」と言って、
道の端っこに移動しました。
そうなんです。
きゅん君と、ぐーちゃんはずっと今まで路上にいたのです。
というのは、現在ふたりは散歩中だったんですね。
そして、きゅん君がどうやら、もようしたようです。
でもって、ぐるぐると回り始めました。
回ってしばらくして、きゅん君、無事に事を終えて、
「何?」っと、ぐーちゃんの顔を見ます。
ぐーちゃんはそれには答えずに、勝ち誇ったように、
こう言いました。
「今の、きゅんのように、大抵の、ぐーのお仲間は、トイレの大さんをする時、ぐるぐる回ります。ぐーは確かに回る回数が多いかもしれないけど、それは、ぐーの腸さんのせいではなく、大さんをする場所を慎重に吟味しているのでありました。それは大さんを取ってくれるママがちょっとでも取りやすいようにと、取りやすい場所を、ぐーが考えているからです。きゅんみたいに、ママの苦労を考えずに、どこそこ構わずということではないのです。そこの違いが、ぐるぐるの長さの違いなのでっす!」
なるほど。そうだったんですね。
さすがは、ぐーちゃんです。
一方の、きゅん君、自分では、ぐるぐる回っていることに、
全然気付いてないようで、
「何のこと?」と、きょとんとするばかりなのでありました。

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