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当たり前はすぐ慣れる
例えば今まで望んでいたことがやっと叶ったりして、
で、それが毎日続いたりすると、
その望んでいたことのありがたみがどんどん薄れて、
そのうちそれが当たり前になって、
もう何とも思わなくなることって、よくありますよね。
いぬうた市の、きゅん君と、ぐーちゃんも、
それはおんなじで、そういえば最近もそんなことがありました。
「ぐー、このぬいぐるみさん、飽きたー!早く新しいぬいぐるみさん、いらっしゃらないかしらー!」
「僕もまさにそう思っていたのだよ。ぐー。いっそ毎日違うぬいぐるみで遊びたいくらいさ」
と、まさに今、そうゆう会話をしているふたりですが、
これはどうゆうことかというと、
ママがふたりのためにわんずボックスという、
わんこが遊ぶオリジナルオモチャのぬいぐるみやらが入った、
宅配便を頼んでくれているのですが、
これが月に一回届くのです。
頼み始めた当初は毎月、
今月はどんなぬいぐるみが入っているのかが楽しみで、
ワクワクして1か月待ち続け、新しいぬいぐるみが届くまでは、
今までのぬいぐるみを大事に大事に、
カミカミして遊んでいたのですが、
ここのところ上のふたりの会話に象徴されるように、
常に新しいぬいぐるみが毎月届くことが、
すっかり当たり前になってしまって、
せっかくママが頼んでくれているのに、
全然ありがたみを感じることもなくなって、
それどころか、毎日違うぬいぐるみと遊びたい、
と言い放つほどの体たらくです。
これほどに飽きるサイクルが早くなってしまったとは。
何という贅沢者なんでしょうか?おふたりは。
これはそのうちバチが当たるのではないでしょうか。
そしてその日がやって来たのです。
具体的に何が起きたかと言うと、
今まで届いた大量のぬいぐるみからの復讐を受けたのです。
えっ、そんな事がありうるの?
きゅん君、ぐーちゃんは大丈夫?
っと、ご心配なく。
受けたのは夢の中でですから。
しかし不思議不思議な事におふたり、
全くおんなじ夢を見たのですから、
これは只事ではありません。
「何故、ワタシたちで遊ばなーい!何ー!飽きただと、ふざけるんじゃないぞー!」
と言いながら、一歩、一歩、
ゆっくり近づいて来る、ぬいぐるみたち。
これにはふたり共、
「ぎゃー!」
って叫ぶしかなくて、それがよっぽど怖かったのか、
次の日からすっかり改心して、
「やあ、君たちは何ていいぬいぐるみなんだ。噛み心地も最高ー!もうずーっとずーっと君たちだけで僕は満足さ」
「ぐーもー全くおんなじくーでーす!だからだから、ぐーのお夢に出ていらっしゃるのはご勘弁をー!」
と、今までのぬいぐるみたちを大事にするようになって、
めでたしめでたしの、いぬうた市のある日でした。