門から出ちゃダメ!
いぬうた市の、きゅん君と、ぐーちゃんの、
ママと飼い主は困っています。
最近、特に困っています。
きゅん君と、ぐーちゃんのある行動に。
それが何かというと、誰か、わんこやら、にゃんこが、
ふたりの家の前を通ったり、近くにいるのを、
察知したりすると、きゅん君も、ぐーちゃんも、
ものすごい吠え声をあげることでした。
それだけだったら、大変なご近所迷惑だというのは、
あるにはあるので、それに関しては、
近所の皆さん、ごめんなさい。
というしかないのですが、
実は重大な問題が、もうひとつあって、
その時たまたま、玄関ドアを誰かが開けてたりすると、
その間をすり抜けて、ふたり、外に出てしまうのです。
それでも庭の門は閉まっているので、
通常はそれ以上は出れないのですが、
万が一、門も開いていたりでもしたら、
きゅん君も、ぐーちゃんも、
更なる外の敷地外に出てしまうこと確実です。
その光景が目に見えるようであります。
そのため、ママは玄関ドアの内側に、簡易的に、
金属の柵などを置いたりして、急遽、対策を講じましたが、
それでも不安の種がまだまだ、どっさりこ、とあります。
1番の大きな大きな種は、いぬうた市一のうっかり者と、
名だたる飼い主を、この、きゅん君と、ぐーちゃんの家に、
抱えていることでありました。
更に、いざ玄関のドアを出入りしようとする時、
一時的に柵をサクッと退けて、また瞬時に、
戻す作業をしないといけないところ、
ママなどは、この動きを鮮やかにこなすのですが、
いぬうた市一の不器用でもある、飼い主は、
これがどうにも上手く出来ません。
だいぶ高い確率で柵を倒したり、倒さなくても、
一旦退けると、戻すまでに、
ものすごい時間を要してしまうのです。
これをドアを開けたまま行うので、その間、家の前に、
近所のわんこなどが通ると、きゅん君も、
ぐーちゃんも、
たちまち外に出てしまうでしょう。
なので、ママはここのところ、
気が気でありません毎日を送っているのです。
このことを当の、きゅん君と、ぐーちゃんは、
どうお考えなのでしょうか?
「どうって?外に先に出るのは、いつも、きゅんよ。ぐーは何となく、きゅんの勢いに釣られて出てしまっているだけよ。気がつくと、ぐーは外に出ているのよ」
と、ぐーちゃんはそう言ってますね。
なるほど。この件は、きゅんぐーが悪いのですね。
「いや、いや、ちょっと待ってよ。何で僕が悪いのさ?確かに外に出るのは、僕が先かもしれないけど、先に吠えるのは、いつも、ぐーだよ。そのこえで僕はパニクってしまって、気がつくと、僕は外に出てる訳さ。ぐーが吠えなければ、僕は外には出ないよお」
とは、きゅん君の弁明です。
なるほど。ぐーちゃんが吠えるのが悪いんですね。
「ぐーは、ただ、近所のお友達に挨拶しているだけじゃない!それの何が悪いのよ!」
「挨拶にしては、うるさ過ぎるって言ってんだよ!」
「ぐーは生まれつき地声が大きいんだからしょうがないじゃない!文句だったら、両親に言って!だからって、何で外に飛び出す必要があるのよ!きゅんは」
「知らないよ。パニくるのは、僕も生まれつきだよ!文句なら両親に言え!」
これは完全に泥試合ですね。
きゅん君と、ぐーちゃんの、お父さん、お母さん、
どうにかならないですかね。
ママも飼い主も、ふたりの無事を願っているだけなんですが。