NAGAってどーなん?


最近NAGA度を公式で見られるようになったり、カスタム牌譜解析が半額になったことで、話題になる機会が増えたように感じます。

『NAGA度を高める為に打っても意味ないよ』

『序盤の字牌切り順なんて微差微差の微差だからどーでもいいよ。もっと大事なことあるでしょ』

『そもそも俺NAGAより強いし』

『麻雀は自由に打てば良いじゃない。十人十色だろ』

『NAGA NAGAうるせぇ!』

、、、、、色んな意見を目にします。

それぞれについて、僕の意見を述べていきます。


① 『NAGA度を高める為に打っても意味ないよ』

ないおトンの牌譜を見て学ぶ。藤井聡太さんの棋譜を見て学ぶ。これに関して、『意味ないよ』なんて言う方はいるだろうか?
AIを認めたく無い、AIに批判されたくない、そんな思いが少し入ってしまっているように思えてなりません。
強者の真似をすること、これは上達の手助けになっても妨げになることは無いでしょう。
そもそも、打牌の意図を理解せずに真似るなんて事はできるのでしょうか?
僕は難しいと思います。NAGA度を高めることは、NAGAの選択理由を考える事に他なりません。そこで理由がわからなければどのみち真似る事はできませんので、妨げになることも無いということです。(そーいう意味で通訳となれる強い人間の存在はまだまだ不可欠です。)
僕もNAGAの打牌に『本当?こっちの方が良くない?』って思うことはたまにありますが、たとえNAGAが間違っていても納得できない事は理屈がわからないので真似ることもでき無いということです。腑に落ちない事はどうせ再現できません。多少バグがあっても問題無いわけです。(たまに、一つのバグで揚げ足を取ってNAGAは使えないだのなんだの言う方もおられますが)
AIは明確なミスの洗い出しに活用すれば良いし、それ以外の間違った活用の仕方は逆に難しいです。
NAGA度をあげることに意味はないのか?確かに雀力と関係無く小手先でNAGA度を1点程度あげられる理不尽な部分(三元牌の切り順の癖など)も多少はありますが、基本的にはNAGA度を上げようとする行為は、打牌候補を丁寧に比較することに繋がり、雀力上昇に繋がる事は明らかでは無いでしょうか。

② 『序盤の字牌切り順なんて微差微差の微差だからどーでもいいよ。もっと大事なことあるでしょ』

お話になりません。そもそも、もっと大事なものってなんなのでしょうか?何を大事と思うか、これも個人の感想に過ぎません。

微差だけど、明確に差があるもの。これを蔑ろにしている人に強者などいないと思います。それって細かい比較は雑で良いって言ってるって事ですもの。

突然ですが、

僕はオムレツ職人です。

オムレツ専門店を個人で二十年経営してきました。

オムレツ一筋です。

綺麗な見た目を作るコツは片栗粉

ですが卵を片手で割ることはできませんし、しょっちゅう殻が入ってしまいます。

卵の殻を取る時は、殻を使って取ると表面張力で取りやすいです


.........これ、どう思いましたか??

そんなオムレツ職人絶対にいないですよねw

例えば、

親番フラットな点棒状況においてはオタ風同士の比較では当然下家に近い方から切りますし(理由が分からない方は強そうな友達に聞いて下さい。)役牌同士の比較であれば他人の2翻役から切ります。(重ねられる前に先切り!)

これってどうでもいいことなのでしょうか?

微差かもしれないけど、出現頻度が高く僕にとっては卵を割るくらい毎日頻繁に行う作業です。 

麻雀のミスには以下のようなものがあります。

(ⅰ)微差だけど頻出で知識やコツがあれば防げるミス。(オタ風の切り順や立直判断など)卵を綺麗に割れなかった系のミス

(ⅱ)大差だけどめったに出ないミス。(チンイツなど)

(ⅲ)ヒューマンエラー。(ドラ見落とし、待ち枚数見落とし、フリテン見落とし、現物見落としなど)オムレツ配膳中に皿を落とす系のミス

どれから着手していくべきでしょうか?

結果影響度合いという観点では、

ミスにより生じる差×そのミスの出現頻度

となりますが、どれも甲乙つけ難いのではないでしょうか?個人的には(ⅲ)のミスは人間である以上完全に防ぐことは不可能なので、まずは簡単な(ⅰ)をしっかりマスターすべきと思っています。

少なくとも(ⅰ)のミスを気にしないという方に強者は見受けられません。

オムレツ職人なら、卵くらい素早く綺麗に割れるコツを知っていますし、知らなければ調べます。僕レベルになると、卵の割り方一つ見ればオムレツ強者かどうかわかりますね。角で割らずに平面で割るのが大事です。

僕は以前Twitterで自身の純カラ立直をネタにして挙げたことがあります。ハネマン手でしたが、僕の待ちである中は不思議な事に場に3枚切られてました。

このツイートを見て、『先生、恥ずかしいツイートやめて下さい』と言われたこともあります。

うん。確かに恥ずかしいです。

このミスによって生じる差は大きいですがめったに起きないヒューマンエラー(ⅲ)で、我がオムレツ職人の世界で言うと提供直前に皿を落としてしまう類のミスです。

これはドラ見落としや安牌見落としと同等のミス(ⅲ)ですが、僕にとってはオタ風の切り順ミス(ⅰ)をしてしまった時の方がそれ以上に恥ずかしいし落ち込むのです。(なんたってオムレツ職人じゃないのがバレてしまいますからね)

『微差だけど明確に得』を積み重ねる姿勢。これが上達に必要な姿勢ですし、そこを突き詰める人は序盤に限らず比較を積み重ねる癖がついている強者ですし、NAGA度も大概高いです。


③『そもそも俺NAGAより強いし』

素晴らしい自信ですね。
ところで、NAGAニシキの現状の雀力はどの程度のものなのでしょうか。未だに過小評価している方が多く見受けられましたので、参考データを少し。

雀力を対局結果から判断するときに良く使う指標として推定安定段位というものがあります。

10段到達verのNAGAは特上卓での安定段位はsuphx同様8.2〜8.4段程度でした。ここで勘違いしてはならないのは、これは鳳凰卓では無く特上卓での安定段位だということです。(鳳凰卓の方がポイント効率が良く、長期安定段位では0.5段程度は高くなると言われています。←これに関してはソースはありません。AIは鳳凰卓を打ってはならないという縛りもあるので、残念ながら検証も不可能です。)

また、今のNAGAニシキは今年4月のアップデートで安定段位が1段以上パワーアップしたと公式が発表していますが、その通りだとすれば鳳凰卓での安定段位9.5段程度はあると推測できます。この安定段位を長期で出せる人間はいるのでしょうか?
少なくとも安定段位9.5段以下の人にとって、NAGAニシキはミスやエラーの洗い出しに必ず役に立ちますので、敢えてAIを叩く人の考えが僕には全くわかりません。そういう人を見ると、ただ現状に満足していて成長を放棄している人に思えてしまいます。
常に謙虚に学ぼうとする、ないおトンやねじまき鳥さんやTEN31さん等の鉄強プレイヤーを見習って欲しいものです。ちなみに先程ねじまき鳥さんが『ニシキってまだまだ過小評価されている気がするんですよねぇ。未だにsuphxの方が強いと思っている人もいるみたいで...…』と泣いていました。可哀想ですね。


④『麻雀は自由に打てば良いじゃない。十人十色だろ』

寛容で素敵な言葉です。是非エンジョイしてください。



⑤『NAGA NAGAうるせぇー!!』

鉄強のそこの貴方、申し訳ございません。ただ、そんな貴方も今後NAGAの事が好きになるかもしれません。
今年の初めくらいからTE○31さんにナーガ友人戦をやろうと持ちかけた事が何度もありました。その度に『いや、俺結構癖あるし自己流だし、どうせ怒られまくるから嫌だよぅ🍑』って避けられました。
ある日NANAリーグの牌譜を強制的にかけたら、TE○31君は93点超えでした。その後も、安定92〜93点を超えて、今ではTE○31さんはNAGAが大好きです。興味の無かった女の子に好きって言われて、気づいたら意識していて付き合っちゃう奴ですね。チャラいです。
他にも、鳳凰卓を代表する鉄強安定9段超えプレイヤーである、ない○とんさん、森田朝○さん、○MANTAさん、sh○○tさんなどの先月の牌譜を勝手に30半荘ずつ解析をかけて貰いましたが、皆さん平均92〜94点となっていました。TEN31さんのように食わず嫌いの方もたくさんおられると思いますので、是非一度は食べてみて欲しいなと思います。



この記事を見て、NAGAデビューしてみようかなと思った方は以下を意識すると良いでしょう。

①NAGA度が低くても強いプレイヤーは確実にいます。


上下プラスマイナス2~5点程度がその人の実力であることが多そうで、レベルが上がるにつれて小さい幅に収まりそうです。『あの人、私よりNAGA度低いから教わること無いや』などとは思わないことです。麻雀学習の補助には有効ですが、他人をはかる物差しとして使うにはまだ完全なものではありません。(たとえば、超面前派のヒバカリverで採点すると4〜5点くらい上下したりします)

②学習方法


悪手の判定に変更があり、とても使いやすくなりました。手っ取り早く効率的に学習するには、悪手だけみる(打牌検出少にすればOK)のもお勧めです。打牌検出並だと表示されない悪手も、打牌検出少にすることで表示されるようになりました。(打牌検出少の方が指摘が増え得るということです)

悪手ではない不一致はあまり変わらない!悪手を減らす事が最重要であることが見て取れる貴重なデータ。


これによって、『打牌検出少』の機能がとても意味あるものになりました。

③まだ怪しい所もある。


他にも、完全安牌同士の比較で片方が悪手判定されたり、どうでもいい三元牌の切り順(発→白→中の切り順が好み)で大幅減点されたり、打牌モデルは有能だけどそれ以外の数字情報(危険度表示バーや右下の各種数値)があまりにもポンコツだったりといった問題はあります。ここら辺に関しては、今後の修正に期待しましょう✨

NAGANAGAと書いてしまいましたが、お読みいただきありがとうございました!!たくさんの人類から反感を買っていそうで震えています🐶


それではみなさん良き麻雀ライフを!!


次回記事では、麻雀オタク向けにもっと突っ込んだ疑問に答えていきたいと思います。『ナーガってブクブクにするよね?(全然そんなことない)』『ナーガって手出しツモギリ見てないよね?(打牌モデルのナーガはキチンと判断できているのでご安心を。危険度表示バーがポンコツなだけです)』『ヒバカリってどうなの?オタ風切り順逆転してない?(対ニシキ用になっていることによる弊害)』他よくある質問に答えていきたいと思います。気分が乗ればですが。スキボタンを押して頂けると、ノるかもしれません。


※本記事を書くにあたり、https://note.com/kawamura0603/n/ne6f702c47e1d 川村さんのこちらの記事を参考にさせていただきました。とてもしっくりくる例え話で感銘を受けました。僕はオムレツ職人です。

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