ZOZO TOWNを運営するスタートトゥデイはまだ買いか?171105
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会社名:【スタートトゥデイ】
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_Q0:はじめに
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さてさて、送料問題でも話題性を独り占めにしていると共に、
業績も絶好調のZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイ。
表を見ればわかる通り、恐ろしい業績です。
個人的にも学生時代からZOZOで服を買ったりしていましたが、
最近はそんな機会も減少してきました。
日本の衣料を牛耳っていた百貨店がバタバタと倒れていく代わりに、
若者からの支持を得て急速に業績を伸ばしています。
話を聞いてみると、うちの会社の若い女性もZOZOTOWN。
男のナンパ友達もZOZOTOWN。
そんなことしない真面目な人もZOZOTOWN。
と、ほぼ全ての人がZOZOTOWNを使い倒しているように思います。
これからこの人たちは、若者ですので死んでしまうわけではなく、
これからもZOZOTOWNで服を買い続けるでしょう。
そう考えたら、ZOZOTOWNはまだまだ伸びる可能性を秘めているように思います。
もちろん、amazonとの競合はあるかもしれません。
しかし、一度手にした顧客はそう簡単に逃げそうにありません。
また、ZOZTOWNの最近の業績の伸びの理由の一つに、収益率の改善が
上げられています。
簡単に言うと、仕入れ店から、貸店舗に運営形態が変わってきているんです。
現実世界の場合で考えてみましょう。
以前のZOZOTOWNは商店街の服屋さんです。
有名なブランドの服を自分で仕入れてきて、それをマージンを乗せて
販売して稼いでいました。
しかし、インターネットで衣料品の販売がどんどん
一般化するにつれ、売り上げは拡大していきました。
すると、有名なブランド店の方から、
「うちのお店もZOZOTOWNに入れてくれないか??」
と、問い合わせが来るようになったんですね。
ZOZOTOWNとしては、
「じゃあ、出店料払ってくれるなら入れてやるよ。」
と、強気なポジションに移行することに成功したわけです。
商店街の服屋さんから、一等地の高級百貨店に引っ越しているわけです。
それに伴い、売上原価率は、2007年の45%から2017年には9.36%に改善。
(そりゃそうですよね。自分で仕入れないで、出店料取ってるんだから。)
現実世界では、行政の連携と不動産を買う資金力がないと
この地位は手に入れることができませんでした。
インターネットの世界では、この地位は「効率的な宣伝とブランド戦略」により、
手にすることができるのです。
ZOZOTOWNは見事その戦略を成功させたといっていいでしょう。
ZOZOTOWNはもはや商店街の服屋さんではありません。
インターネット業界の不動産会社です。
個人的には、この地位はかなり強いものだと思っています。
若者の頭の中には、服が欲しければZOZOで買えばとりあえずO.K.という
認識が広がっています。
ちなみにZOZOTOWNの取扱高のうち、どのくらいがスタートトゥデイの
売り上げになっているかを計算すると、なんと30%弱が売り上げになっています。
簡単に言うと、ZOZOに出店したお店が1万円の服を打った場合、
約3,000円がむしり取られているという計算になります。
恐ろしいですね。。。
ちなみにスタートトゥデイは、受託手数料率という名目で
28%を取っていますが、Amazonは約15%程取っているようです。
Amazonとの競合が始まれば、少なくともAmazonなみになる可能性は
高いですね。
しかし、個人的にはZOZOはWEARなどを使っており、
広告戦略もうまいように思います。
インターネット店舗の悩みの種の一つに、試着できないという
事が上げられます。
しかし、自分と似た体系の芸能人がその服を着ていて、
しかも服の組み合わせまで参考になる写真を上げてくれるのであれば、
なんとなく、どうやって着こなしたらいいのかが分かります。
服屋さんのマネキンは、既に芸能人が代替しているのです。
こういった圧倒的な広告ポジションを支配できていれば、
不動産としての地位はゆるぎないものになりそうです。
後は海外展開に希望が見えてくればというところですが、
正直海外では苦戦しているようですね。
さて、ざっくりスタートトゥデイの概要が見えてきたところで、
数字の分析をしていきましょう。
現在株価 3,160
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_Q1:その企業は消費者独占力を持っているか。
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有していますね。
服を買おうと思った時、インターネット店舗で競合になるところは
ありません。
ユニクロはどちらかというと、下着、仕事着、ベーシック系の服装が
メインです。
ファッションを楽しみたいのであれば、ZOZOTOWNです。
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_Q2:その企業を理解しているか。
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理解しています。
インターネット界の不動産王になりつつあります。
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_Q3:その企業の製品・サービスは20年後も陳腐かしていないか。
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競合は増えている可能性はありますが、陳腐化している可能性は低いです。
ただの通販サイトであれば、今後もAmazonなどに負ける可能性は
高いですが、芸能人などを使った広告戦略を基礎とするWEARなどの
強みがあります。
また、何かと社長も話題になり、20年後もまだまだ活躍できそうです。
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_Q4:その企業はコングロマリットか。
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ファッション通販に特化しており、コングロマリットではありません。
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_Q5その企業の1株当たり利益(EPS)は安定成長しているか
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決算年 EPS(円/株) 前年比成長率
2017 54.66 46.2
2016 37.38 34.2
2015 27.86 15.1
2014 24.2 46.9
2013 16.5 17.5
2012 14.0 49.3
2011 9.4 66.9
2010 5.6 46.3
2009 3.8
年平均EPS成長率
34.3%
素晴らしいですね。
直線的に成長しています。
相関係数が0.9を超えており、稼いだお金で着実に儲けを出していることが
分かります。
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