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ドキュメンタリーが映す“日本の子ども”ーーアカデミー賞ノミネート作の感動を23分で『instruments of a beating heart(ドキュメンタリー)』

視聴環境:YouTube


【内容】
日本の小学校1年生のクラスを追ったドキュメンタリー映画『小学校〜それは小さな社会〜』の、23分に短縮編集されたYouTube公開版。


【感想】
「6歳児は世界のどこでも同じようだけれど、12歳になる頃には、日本の子どもは“日本人”になっている。」
この映画を監督した山崎エマ氏の言葉を読んで、確かにそうかもしれないと感じました。それ以上に、この作品を観ることで、その言葉の意味を深く実感しました。

なにより、子供達がとにかく可愛いく、純粋でキラキラしていて、そしてとても優しい世界が描かれていました。
この作品はアカデミー賞にノミネートされたドキュメンタリー映画として話題になっており、その短縮版がYouTubeに公開されていたので視聴しました。

YouTube版では、小学校1年生の女の子が学校の演奏会で太鼓を叩くオーディションに参加し、本番で見事に演奏を成功させるまでの姿が描かれていました。
この女の子がとにかく一生懸命で、感情がストレートに表情や体全体に表れているのが印象的でした。
オーディションに落ちたときは、他の子が選ばれたことを笑顔で祝福しつつも、その後、悔しさから涙がぽろぽろとこぼれてしまう。その姿に、思わず胸が締めつけられました。
そんな彼女を見守る先生や同級生たちのまなざしがとにかく優しく、観ているこちらまで感極まって、涙目で鑑賞を終えました。

体罰や罵詈雑言の中で育った自分のような、昭和の教育環境で育った人間にとっては、まったくの別世界が広がっており、カルチャーショックを禁じ得ませんでした。
一緒に観ていた家族が、つい最近までボランティアなどで小学校教育の手伝いをしていたので、その様子を尋ねてみたところ、「この学校だけが特別なのではなく、近年の小学校教育はこうした雰囲気になっている」とのことでした。
日本の教育制度の欠点についてはよく語られることがありますが、このドキュメンタリーを観ると、確実に良い方向へと進んでいる部分もあるのではないかと感じました。

YouTubeの短縮版だけでも十分に心を揺さぶられる作品でした。多くの人にぜひ観てもらいたいと思う作品でした。

https://youtu.be/DRW0auOiqm4?si=G9S0-RSMjXCJ1DyI

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