【公務員論】公務員もマーケティング感覚を持とう
「公務員つまんない」と思って公務員を辞めてしまった私が、「公務員は最高にクリエィティブな仕事」と気付き、どうやったらクリエィティブな公務員が増えるか日々色々考えることをnoteに【公務員論】として綴っています。
前回は、「そもそも論」を考え、今ある前例を疑ってほしいと書きました。
では、もし、その前例がやっぱりおかしい!となった時、どうしたらいいのか。その時に必要なのがマーケティング感覚だなーと。
今回は、公務員こそマーケティング感覚を持った方がいいんじゃないか、と思ったことを書いていきます。
マーケティングはなぜ必要?
そもそも「マーケティング」について知らないという公務員の方も多いのではないでしょうか。マーケティング=お商売、つまり公務員とは無関係なんじゃないのと。
では、まずググってみましょう。
これだけ読むと確かに企業が商品やサービスを売るために必要なことだと捉えられます。でも、公務員だって色々な住民サービスを提供していますよね。公務員にとって商品は行政サービスであり、事業であり、主催するイベントなど。
「顧客(=住民)の欲求を満たすために企業(=国や自治体)が行うあらゆる活動」
「商品(=行政サービス、制度、事業、イベント)」を効率的に売る(=実績があがる、人が集まる)ための仕組みを作ること」
と読み替えることができます。
あなたの担当している商品は、売れていますか?
「イベントを企画しても人が集まらない」
「事業の実績が上がらない」
と話を聞くことがありますが、それは本当に求められているものなのかどうか、求めている人にちゃんと届いているのかどうかを、マーケティング感覚を持って改めて考えてみたらいいんじゃないかな~と思って聞いています。
マーケティング感覚を持つって何をしたらいいの?
マーケティングについては、私も専門家ではないので、このような記事を参考にしてください。
色々難しい言葉が並んでいて、複雑だなという印象がありますよね。
私もこんなに複雑に分析とかをしているわけではなく、ここに書かれている基本的なマーケティング感覚を忘れないように意識している感じです。
私の場合、自分の活動の中で、常に意識しているマーケティング感覚はこんな感じです。
✓そのサービスやイベントは誰に向けたものなのかターゲットを決める
✓そのターゲットのニーズは何なのかをヒアリング
✓ニーズを踏まえてターゲットに提供できる価値を決める
✓その価値を提供するためにはどんな内容にすべきか考える
✓価値を分かりやすく伝えるにはどんな言葉だと届くのか考える
✓そのサービスやイベントをターゲットに届けるにはどこで広報をすればいいのか考える
このポイントを見て思うことはありませんか?
全て「ターゲットの目線が大事」ということです。
改めて、担当の事業のことを思い出してみて下さい。
あなたの担当の事業のターゲットは誰ですか?
その人たちにはどんなニーズがありますか?
そのニーズを満たす事業内容になっていますか?
ニーズは想像じゃダメです。想像だけだと机上の空論になりがちです。
そのターゲットのニーズと、行政側の狙いや目標をすり合わていくことが公務員には求められています。
公務員の仕事は本当にクリエィティブです。
tentenで実践していること
私の活動しているtentenでは、結婚や転勤やUターンなどいろいろな理由で福島に移住してきた方々(特に女性)の移住後の暮らしのサポートをしています。
その中で、メインとなるのは「tentencafe」という移住してきた方々のおしゃべり会や、地域の事を知るための「WELCOMEワークショップ」というイベントです。
商品(=イベント)を顧客(=移住者)に届けるために、日々奮闘しています。
まず、私たちのターゲットは単なる移住者ではなく
✓知り合いがいなくて孤独を感じている移住者
✓地域の情報を聞ける人がおらず困っている移住者
✓地域について学びたいけど誰に教えてもらったらいいのか分からない移住者
です。
移住してきて不自由なく暮らしている移住者はターゲットではありません。
私もまさにこの部類の移住者でしたし、だからこそジブンゴトとしてこの活動を始めたので、ターゲットは「あの頃の私」であり、ニーズは「あの頃の私が求めていたもの」なんですが、あの頃からすでに15年以上経っていることや、あの頃の私がいる地域とイベントを行う地域が違うので、色々な地域のターゲット層のニーズを常に掴むことを心がけています。
イベントに集まってくれた参加者との会話から聞き取るのはもちろんなのですが(これもやってない公務員の人多いんじゃないかな)、毎年10名の方に1~2時間ほどお時間をいただいてディープヒアリングをさせてもらっています。
移住する前の心境、移住後の心境や状況、何に困ったか、その時どんな行動をとったのか、何を検索していたのか、どうやってtentenを見つけたのか、参加するのに躊躇はなかったか、躊躇があったとしたらなにがネックになっていたのか、イベントに参加してみてどうだったか、イベント後どのように心境が変わったのか、などなど。
根掘り葉掘り聞かせてもらいます。
その話の中に、ターゲットのニーズや目線がたくさんあり、事業に役立つヒントが山ほどあるのです。
中には批判的な意見もあったりしますが、それも大切なターゲットの視点。事業に活かさない手はありません。
それを経て、今のtentenがあります。
おかげでイベントの集客で困ったことはほとんどありません。
(あ、たまにはあります。その時はマーケティング視点がなかったなと毎回反省します)
公務員の皆様、まず現場に足を運んでください。少しでもいいから現場のターゲットの人達の話を聞いてください。
デスクに座っていてパソコンや書類とにらめっこしていてターゲットの目線やニーズをつかむことはできません。
現場に行く、話を聞く、そこからマーケティング感覚を持つことが始まります。
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