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最適な転職コンサルト選びが転職成功のカギ ~転職コンサルト大分類~

転職野リアルです。前回の人材紹介会社選び編に続き、今回は転職コンサルトをどう選べばよいかについて徹底解説していきたいと思います。何を隠そう私自身も転職活動を行った経験があり、良い思いも嫌な思いもしてきました。例えば夕食をどこにするか考えた時に、サイコロを振って適当に決めて行ってみるのも良いかもしれません。ですが転職活動は毎日行うものでは当然ない、貴重で重要な時間です。だからこそ、できるだけ失敗や無駄がないようにしていただきたいと思います。

Step1 知っておくべきエージェントのたったひとつの大きな違い

転職コンサルトが所属する人材紹介会社には、必ず知っておくべき大きな違いがあります。それが、「分業型」と「両手/両面型」の違いです。「分業型」とは何を分けているかというと、企業に相対する営業と、転職者と面談するキャリアアドバイザー(以下、CA)の2つに大きく組織を分けています。営業が企業訪問し、採用担当等に求人情報をできるだけ詳しくヒヤリングし、それをCAに共有し、転職者に案内してもらう。また、採用担当が各社を回って、CA向けに会社のことを説明することもありますし、ごくたまにですが、CAが企業訪問に営業同行することもあります(ただし超超重要顧客や、顧客から強く依頼された場合に限るところが多い)。一方で「両手/両面型」は、営業が兼CAであり、CAが兼営業であるスタイルをとってる組織です。

「分業型」と「両手/両面型」の特徴とメリット・デメリット


「分業型」のメリットは、人材紹介会社を経営する側としては非常にスケールがしやすい内容だと思います。なぜなら1社の求人に対して、CAが100人いる組織であれば100人が相対する転職者に紹介出来るため、人材紹介会社にとっても転職者にとっても、紹介もれが発生しづらいことです。例えば一人のCAがあなたと面談して100案件も200案件も手持ちの案件があるという状態です。(人材紹介会社によっては、CAが面談しますが、案件はすべてシステムで管理しており、転職者にそのサイトのIDが配布され、転職者自身で興味のある/なしをチェック、興味ありの場合に営業が推薦する、というシステマチックなフローをとっている会社もあります。)さらに、コンサルタントが独立しづらいということも経営側としては安心でしょう。営業だけしかしていない人は自分で面談をした経験がない。逆にCAしかしていない人は営業をしていないので案件をどうもらってくるか、その経験がないためです。デメリットは、結局企業とやり取りをしているのは営業なのに、また聞きした情報をCAから聞くため、求人票以外の情報がかなり乏しい点です。例えば、会社の雰囲気、社長や上司の人柄や、競合と比較した際の優位性などについての情報はそこまで期待できないところが多いでしょう。

「両手/両面型」のメリットは、企業と直接関係がある人が面談をしてくれるため、企業の生の情報が聞ける点です。また、直接企業と交渉をしてくれるため、企業から信頼されているコンサルタントであれば、年収交渉や入社日交渉について分業型と比べて交渉力がある場合が多いこと。また、ポジションがなくても直接企業に「こんな方がいらっしゃるのですがどうでしょうか?」と聞いていただくことができる点もメリットです。面接への準備についても、企業のツボを把握しているコンサルタントも多いので、面接対策に対する心強さもあるでしょう。デメリットは、2つの仕事を一人で行っているためどうしても多忙な方が多いので連絡がとりづらい場合もあることや、分業型のように一人のコンサルタントで多数の案件を持つことは難しいため、複数のコンサルタントがそれぞれ別の企業を紹介していくことになります。ですので、コンサルタントの当たり外れがあることはよく聞く話です。これらを踏まえたうえで、軸を決めて行きましょう。

Step2 転職コンサルトに求める軸を決めよう


私個人の見解では、大きく下記の6つの軸でいくつかご自身が重要視する軸を選べば、ある程度絞り込めると思います。

分業型 ↔ 両手/両面型
案件の数 ↔ 案件の質
キャリアアドバイザー型 ↔ コンサルティング型
経営視点よわい ↔ 経営視点あり
業界特化型 ↔ 職種特化型
日系企業に強い ↔ 外資企業に強い


このなかから、2~3選ぶと自ずとコンサルトに求める軸が見えてくると思います。それぞれのメリットとデメリットをまとめますので、参考にご覧下さい。

1.分業型 ↔ 両手/両面型  2.案件の数 ↔ 案件の質

この2つは非常に近しいのでまとめて説明させていただきます。

「分業型」や「案件の数」を重視する

私のおススメは、「とにかく転職を急いでいる」+「面接どれだけ受けてもやり切れる」+「1社1社ちゃんと面接準備ができる」これらがすべて当てはまるのであれば、「分業型」のエージェントを選択し、「案件の数」を重視するべきだと思います。この3つに強く当てはまるのであれば、こういったエージェントは心強いサポートをしてくれるでしょう。

なぜこの3つがポイントかというとこのような理由があります。一般的に多くの案件を紹介するエージェントは、「10件応募して1~2件が書類選考通過するくらいなので」という謳い文句で、皆さんから応募への承諾を得ようとするのですが、この確率は低すぎる想定だからです。転職サイト経由で直接応募する場合の書類通過率と変わらないくらいです。本来であれば、エージェントという第三者の目を挟んだうえでの企業への推薦となるため、30~40%くらいが、応募した後の書類選考通過率であるべきです。優秀なコンサルタントは通過率80~100%という人もいます。

では50社応募をすることにして、30%の書類選考通過率だと面接は何件になるでしょうか。単純計算で、面接は15件になります。この15件と一気に面接を進めていくとすると、面接準備がかなり大変です。離職せずに現職のままで転職活動をされている方ならなおさらでしょう。面接の準備を厳かにしてしまうと、「なぜ弊社にご興味をもっていただけたのですか?」という基本的な質問にもしっかり答えることができません。結果、何度も面接をして落ちまくり、精神的に疲れてしまう人が多数います。(せっかく経歴が素晴らしいのに、ネガティブな空気になってしまっている方を何度も見てきました)ですから、これだけの数をしっかり準備してこなす覚悟をもっていることが大事なのです。

紹介される案件の数を求める場合は、分業型で行っている人材紹介会社で、コンサルタントというか、CAとコンタクトをとることになることが多いでしょう。既に記載の理由により、求人情報を多くの営業からインプットされたCAが面談をし、大量の求人を紹介してくれる傾向が強いためです。一部、両手/両面型でも30~50件規模の求人を一気に紹介される方もいらっしゃいます。


「両手/両面型」や「案件の質」を重視する

転職活動を後悔なきようにするためにも、個人的に上記の3つの理由がない限りおススメしたいのが、この2つを重視することです。「両手/両面型」のエージェントは基本的に、既に述べた通り、企業への訪問と、皆さん転職者との面接を一人のコンサルタントが行っています。そのため、最大でも20~30社担当企業があるだけで十分すぎるくらいです(10社程度しか稼働していないコンサルタントが理想だと思います)。なかには「両手/両面型」コンサルタントでも、分業型のCAと変わらない程度しか企業情報を持っていない場合がありますが、これは「両手/両面型」なのに、担当企業数を広げすぎているコンサルタントにある傾向です。

「案件の質」というのは、【1】今既にオープンになっている求人票の情報に対してより詳しい、【2】オープンになっているものを独占で担当していて、そのコンサルタント(もしくはそのコンサルタントを含めごくわずか)しか担当していないものがある、という2点によって証明されます。この2点を企業から得るためには、その企業にコンサルタントが深くはいりこんでいることが大前提です。担当数が多いとすべての企業に同様に深く入ることは現実的に難しいためです。

紹介される案件の質を重視する場合には「両手/両面型」が最も適していて、そのメリットは1社あたりの企業に対する情報の深さからくる皆さん転職者が、その企業をイメージしやすい点。そして顧客との間にはそのコンサルタントしかいないので、交渉や相談への対応を行ってもらいやすい点。入社後も間に入ってフォローをしてくれるかもしれない、などがあります。一方でデメリットは、それほど多くの案件を紹介できないことと、別の企業の場合は別コンサルタントが担当していることが基本で、また詳細な説明やすり合わせをそのコンサルタントとしなければならないことがある点です。

3.キャリアアドバイザー型 ↔ コンサルティング型  4.経営視点よわい ↔ 経営視点あり

「キャリアアドバイザー型」を選ぶ場合は「経営視点よわい」傾向に

平均的な話になりますが、「キャリアアドバイザー型」のコンサルタントに多いのは、現在もしくはもともと分業型の人材紹介会社でキャリアアドバイザー(CA)経験がある方が多いです。転職者に寄り添いたいという思いが強く、まじめな方が多く、キャリアコンサルタントやカウンセラー系の資格を取られている傾向が強いです。このタイプのコンサルタントの良いところは、転職者に徹底的に寄り添って、転職者の視点でサポートしてくれる点です。履歴書や職務経歴書の丁寧な添削や、面接前の面接アドバイスなど徹底してます。

しかしデメリットは、転職者の側に立ちすぎる傾向が強い点です。これは人材紹介会社側ではなく、企業側の立場に立っていただくと分かりやすいと思います。あるコンサルタントは、企業と転職者の間に立ち、中立に対応してくれているとします。一方で、転職者の要望ばかりを交渉してくるコンサルタントがいたら、企業側は、こっちのことも考えてほしい、と思うのが当たり前ですよね。転職者側に重きを置きすぎる傾向があるからこそ、経営視点はあまりなく、会社情報というよりは求人情報を詳細に聞いて、会社についての情報はたいして持っていないことが多い傾向にあります(もちろん例外の人もいます)。


「コンサルティング型」を選ぶ場合は「経営視点あり」傾向に

「コンサルティング型」のコンサルタントの特徴は、いわゆる提案型、ソリューション型のやりとりにこだわっている意識の高い方が多い傾向です。MBAや中小企業診断士などの経営コンサルティング資格を取得していたり、グロービスなどのビジネススクールに通っている方などが多いです。また、営業力が非常に高く毎年高い業績を安定的に出す方も多く、その流れで企業側の営業だけでなく同時に「キャリアアドバイスもできる!」という流れで今の仕事をしている人もいます。ですから、メリットは、経営視点で企業との対話をしているため、するどい質問で企業情報を得ており、深い企業知識をもとに説明をしてくれる点です。ただ、待遇や給与などの細かい面には弱い人も多く、CAとしての一般的なキャリアアドバイスにはそこまで強い興味を持たない人もいます。ですから、転職において、キャリアアドバイスに丁寧さを求めるというよりも、一緒に転職で成功するための戦友的な立ち位置になるのがお互いに居心地が良いでしょう。

5.業界特化型 ↔ 職種特化型


例えば、IT業界に特化していたり、エンジニア職種に特化している会社などがこのスタイルになります。メリットは、当然ながらその業界や職種について詳しいことですよね。例外もありますが、多くのこういった会社のコンサルタントは、業界知識や職種知識を一定レベルで持っているので話が早いし、企業側の該当部署のキーマンとある程度繋がっていることもあります。一方でデメリットは、職種特化の場合は、その職種以外の部署の方とはあまり関係性を持っていないことが多く、会社の全体像がつかみにくいこと。業界特化している場合は、転職の選択肢がその業界にしぼられてしまうことにあります。

6.日系企業に強い ↔ 外資企業に強い


外国人やバイリンガル人材が立ち上げる外資系エージェントは乱立しています。メリットはやはり、年収が高い案件が多く、ブランド力もある会社に転職を考えている場合は外資系に強いエージェントは頼れる存在でるということです。一方でデメリットは、外資系人材紹介会社のコンサルタント自体が同業界内で不通に何度も転職するので、急に担当が変わることが多くあるという点です。また、営業数字に貪欲な方が多く、転職者に応募を決断させるクロージングや、内定が出た際のクロージングが強引に感じるくらい強いことがあるかもしれません。

また、英語が話せないコンサルタントが多く所属する場合、外資系企業に対応することが難しいため、結果論として日系企業に強いエージェントとなります。外資系人材紹介会社と比べて、ガツガツしたタイプの方が少なく、転職者に徹底的に支援したいという真っ直ぐな人が多い傾向です。外資系人材紹介会社のコンサルタントはガツガツした人が多い傾向ですが、それは対企業にとっても強い交渉力を発揮してくれることになります。そういった意味では、日系企業のコンサルタントにはもう少ししっかり交渉してほしい、と思うことがあるかもしれません。

比較的大きめに分類しただけでも、人材紹介会社にはこれだけの違いがあります。このベースの違いがあったうえで、その中でもイケてる転職コンサルタントとどう出会うか?を考えて動く必要があります。今回のテーマで大枠どういった人材紹介会社を選ぶかを決めたのちに、次回は転職コンサルタント個人をどう見抜くかについてお伝えします。

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