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40代の転職 二度目の転職の訳 ~外資系大手デベロッパー⇒国内ベンチャー不動産企業⑤
40代後半での二度目の転職、遂に面接がスタートしましたが、そこには一度目とはまた異なるポイントがありました。
二度目の転職、面接ではここを見られる
一度目と異なる点、ポジティブな方から言えば、銀行における管理職までのキャリアの他に、外資系企業での異なるキャリアが乗っかった点です。政治力がものを言う銀行だけではなく、実力がものを言う外資系企業(私が勤めていた会社は既述の通り、決してそうではなかったのですが。)、ある種の二刀流のようなキャリアを搭載していると、思ってもらえることもありました。刀と言っても小刀くらいですが。。
一方、ネガティブな方で言えば、まずは本気度が伝わりにくい、ということ。当時の私の年収、2500〜3000万はベンチャー企業では払えない、そしてそれを捨てて本当に転職する気があるのか?冷やかしではないのか?銀行を辞めるときもそのような見方をされるフシがありましたが、更に年収格差が広がっているこのタイミングでは、そのような見られ方が強かったと思います。
また、ベンチャー企業においては年齢的にも扱い辛く、フットワーク良く動いてくれるのか?会社の収益に貢献できるのか?大企業勤め、管理職経験者に対する見方は必ずしもよいものばかりとは限らない、ということを改めて痛感しました。
40代後半に求められるもの
上記のように、良いこと悪いことありながら、それでも何社か面接をする中では、間違いなく40代後半でも、転職の需要はありました。そして、それは受ける会社により異なるため、例え面接が通らなくともそれは「たまたま」自分と会社の相性が合わなかっただけ、そう強く自分自身に言い聞かせることが重要です。というか、事実そうなのですが、やはり面接で落とされると、自分自身の価値を疑ってしまうんですよね。。
それでは40代後半に求められるものは何でしょうか。やはりこの世代には多かれ少なかれ、マネージメントの役割期待は持たれます。ただそれは、所謂大企業のマネージャーではなく、例えば若手1人を育てる先生のようなものであったり、若手数人の模範になるようなリーダーであったり。
そして、会社によっては圧倒的な収益力、稼ぐ力を求められることもあります。40代後半、跳ね返りで出世の道は閉ざされたものの、その強引な性格から、とにかく数字は稼ぎまくる、というような人が特に不動産業界には結構多いんです。活躍する場所さえ違えば、収入も桁が変わる、そんな人が結構いるのですが、そんな人達も大企業に埋もれてしまっていたりするんですよね。
そして二度目の転職先は決まった
私の場合は、どちらかと言うと前者。残念ながら銀行時代は看板で商売していたので、外の世界に飛び出した途端、必ずしも稼ぐ力が強力かというと、そうではなかったのです。外資系企業に転職した後も結局は社内政治に巻き込まれて本当の実力をつけることはできなかったと思います。
一方、逆に言えば内部管理や部下育成、社内ルール整備や大企業勤めならではの豊富な人脈はありましたから、最終的に、二度目の転職先はむしろそのような人材を「たまたま」探していたようですし、そのようなニーズと私のスキル、キャリアが「たまたま」マッチしたのだと思います。
最終的に私が選び、私を選んでくれた会社は上場したばかりの不動産ベンチャー企業でした。勢いがあり、積極的に不動産売買を行っており、私が望んでいた不動産のスキル、独りになっても稼ぐ力を身につけるにはもってこいの会社だと思いました。たまたま、という言葉を繰り返し使っていますが、何も謙遜しているわけではありません。それくらいの心持の方が私はいいと思っているだけです。結果が悪くても自分を責めることもありませんし、良くても調子に乗ることもないので。
そして、今後会社がどうなるのか、急成長するのか、はたまた潰れてしまうのか。そのようなヒリヒリ感も、今までの大企業では味わったことのない感覚でした。そして私の二度目の転職、三社目の会社勤めが始まるのでした。