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某学校の採用試験の但し書きから考えてしまうこと

当該の方は、見覚えがあるかもしれません。

採用情報を公開しているページで以下のような文言が掲載されていた学校がありました。

※2024年7月に社会科・地歴公民科の採用試験に応募された方は、再提出不要な書類がございます。

 詳細は中学校高等学校事務室までお問い合わせください。

さて、この文章を見てどのようにお感じになられますでしょうか。
(ちなみに、今回このタイミングで記事化しているのは、すでに募集が終了したためです‥更に募集が無い限りですが‥)

これ、採用選考を行っている側からすると、ちょっとわからないでもない表現でもあります。

1つのパターンとしては、春夏選考で内定を出した方に内定辞退されて逃げられてしまった場合。その時によく思うのは、それなれば不採用にしてしまった「次点」の方に来て欲しい‥という気持ちになってしまうことも無いとは言いません。

ちなみに、この求人情報が出ていたのは9月のことになりますので、7月に一度募集をかけていて、やむを得ず9月にも再募集をかけざるを得なくなったんだな‥と容易に想像はつきます(実態は違うのかも知れませんが)。

この表記については、採用活動をしている側からすると思うところはある方がいらっしゃるかもしれません。

本当に気持ちのある人は、こういう表記をしなくても、勝手に年度内2回目の応募書類も送りつけてくるだろう、という方。この気持ちもわからなくもありませんし、逆にそれくらいの熱意を持った方に再応募して欲しいというのもわからないでもありません。

逆に、これを書くことによって、「この学校、再応募してもいいんだ!」と暗に気付いてもらえることもあります。特に「当該年度の1度応募した方の再応募は認めません」とはっきり明記している学校もありますし、一般的にそういう学校のほうが多いようなきもしています(まだ)。
そういう意味では、この表記は一定の救済の文章にも見えます。ただ、これをここまで明らかにしている学校はもしかしたら初めてかもしれません。

逆にいうと、この学校は年度内の再応募は基本的にOKということなのかもしれません。もちろん、教科によって違う、退職者や学校内の人材配置の状況によって異なるなどはあるのかもしれませんが‥

とはいえ。

今までこのような明記は見かけませんでしたが、実は暗に年度内の複数回目の応募も受け付けていた学校で勤務していたこともあります。応募する側にとっては面倒かもしれませんが、特に記載がなければダメ元で書類を送付し続けるのがいいのかもしれませんね。もちろん、記載が無いだけで、内規等でも「年度内の再応募は不可」となっている学校はあるかもしれません。ただ、明記はされていないものの、常識的に年度内の再応募は不可だよね、という学校もあると思いますし、それまではそのつもりで動いてきたけど、学校の台所事情として年度内の再応募を認めなければ回らない‥ということもあるかもしれません。

なお、今回のこの学校の記述は、「再提出不要な書類がございます」とはっきりつ言ってくれているので、応募側の再応募のハードルを下げる意味合いもあるのでしょう。

もしかして泣く泣く落とした応募者がいたのかもしれませんね‥

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私学教員@転職の鬼
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