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持続可能な資本主義――100年後も生き残る会社の「八方よし」の経営哲学 (ディスカヴァー携書) 新書 – 2019/1/25新井 和宏 (著)

2024年の10月からeumo Academyという講座を受けるのですが、この本は課題図書の1つです。

著者の新井和宏さんは、バリバリの金融市場出身の方なのですが、そのあり方に疑問を抱かれ、投資のリターンが「お金」ではなくて、

自分が投じたお金が、「いい会社」を通じて社会の役に立っている。そして「いい会社」が成長し、社会が豊かになれば、受益者の心も豊かになる。

p.39

という考えを元にした鎌倉投信株式会社を元同僚と2008年に創業されました。

https://www.kamakuraim.jp/

天静塾では「起業以上、経営未満の学びの場」という言い方をしていますが、最近の僕の気になっていることは、この経営者ってなにするひと?っていうことです。


この本では、「企業は経営者のものではない」として、

企業とは「理念」そのもの

という言い方をされています。


そして、タイトルにもある「八方よし」の経営哲学とは、

「従業員」
「取引先」
「顧客」
「株主」
「地域」
「社会」
「国」
「経営者」

の8つが良くなる経営を指します。


27歳で経営者となり、IT化の波に乗れたおかげで30代40代は、マネージメントのことではいろいろありましたが、「仕事がない」ということはそこまでありませんでした。

でも、50代になって僕が乗っていた波もすっかり誰もが乗れる小波になり、あらためて「自分が経営者として秀でていたのではなく、たまたま運が良かっただけだったんだな」って思いました。


自分がいなくても理念に存在意義があるような企業を自分は作りたいのかどうか?


もう一度そこから考え直してみようと考えさせられる良著でした。

NPOもあり方にも言及されていて、NPOやってる人も是非読んだらいいなと思いました。

この本に

 悩んだ末、私たちは定量化とは逆の考え方にたどりつきました。
(中略)
 定量化できないからこそ、現場に出向き、この目で見る。経営者や社員の方と、顔を突き合わせて話をする。資料に並んだ数字ではなく、「数字に置き換えられないもの」を感じ取る。

p.51

と書かれています。

今は「自動化」が流行のところがありますが、この本を読むと効率至上主義のその先への歩き方がはっきりしてくると思います。


最後に、この鎌倉投信さんがされている「結い 2101」(ゆい にいいちぜろいち)という投資信託ならやってもいいんじゃないかなとちょっと思いました。でも、投資は自己責任ですよ。

https://www.kamakuraim.jp/about-yui2101/



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