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#16 きっと私は、この先もずっと君(との思い出)が好きだよ。

週末、恵比寿ガーデンプレイスを歩く機会があった。道明寺と牧野が待ち合わせたあの時計台だ。

ここに来るのは、東京に遊びに来た大学時代の友達と去年の秋に訪れたぶりだ。あの日の情景がフラッシュバックする。少しだけ肌寒いハロウィン前日の夜のベンチ、恵比寿ガーデンプレイス時計広場。

「好きなら好きでいいんじゃない?大好きでいいじゃん、好きって偉大だよ。」

友達がかけてくれたその言葉が、まだ好きなんだと実感させた。ああ、私はあの日お別れした彼のことがまだ好きで好きでたまらなくて、忘れられなくて、ずっとその気持ちに蓋をしてたんだと実感させた。

結局その後、盛大に振られてちゃんと3回目くらいの失恋をして、枯れるまで泣いて、少しずつ前を向いたんだけど、今でもよく彼のことを思い出す。そして、思い出さなかった日に限って夢で出会う。なんてこった。大好きだった彼が大好きだった笑顔で私の名前を呼ぶ夢、どこまでも罪な人だなあと、朝起きた時に変な気持ちになる。

でも秋のあの日と全然違うのは、
今も好きな気持ちは変わらないけど、また付き合いたいと思わないことだ。

私は今の生活が好きで、今の生活を今後も大切にしたいと思っていて、自分にフォーカスした時の今の私と今の彼、そして両方を見ると今は上手くいかないと頭が理解してる。
だからまた付き合いたいは違うのだ。

でもやっぱり好きだなあ、と思う瞬間がある。よく思うめちゃくちゃ思う。

今好きな人がいないから?それとも付き合うとは違うって強がって、結局ほんとはまだ好きなんじゃないの?付き合いたいんじゃないの?

まだ好きだなあと思う度に私の頭の中はわやになる。

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夜にしがみついて 朝でとかして
何かを引きずって それも忘れて
だけどまだ甘くて すごく甘くて
結局こうやって なにか待ってる
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22時の散歩。クリープハイプの「ナイトオンザプラネット」がイヤホンを伝って耳に流れ込んで、ヒュルッと吹いた冷たい風とすれ違った時、気づいたんだ。

ああそうか、私は彼との思い出が大好きなんだ。

彼は自信のなかった私に光をくれた。私の最後の学生生活を彩った。私にとって彼はキラキラの王子様で、秋の夕暮れに吹く心地の良い風のような人だった。忘れる必要なんてなかった、大好きで大切で大事な思い出だ。

だから大切に大切に心にしまっておこうと思った。

多分ずっと忘れない。だからね、
思い出すたびに思わずだれかに自慢したくなるような、そんな思い出を本当にありがとうと今は伝えたいです。

君との思い出が今日の私の自信に繋がってるよ。
君との思い出が今日の私の光です。
だからそんな君は、ずっと私の光です。

大好きな時間を、大好きな思い出をありがとう。
今日も私の心の中でキラキラしてる。
私の宝物を抱きしめながら寝ます。おやすみ。

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