2022/11/20(日)
昨日は病院から連絡がなかったので、土日は基本的には連絡がないものなのかと思っていたが、9:41に知らない番号から着信があった。
知らない番号からの着信はあまりすぐに出たくないのだが、テラ夫関係の連絡である可能性があったので、今回はすぐに出ることにした。
事故当日、最初に説明くださったMドクターだった。
恐らく発信に使われている回線がよくないらしく、雑音がすごい上にMドクターの声が遠い。
リビングで聴き取れるボリュームじゃなかった為、長女の部屋へ駆け込んで電話を耳に押し当てつつ、何度も「すみません。今電波が悪くて聴こえませんでした。」と聞き返しながら話を聞いた。
7割くらいしか聞き取るとこができなかったのだが、金曜日のオペが終わってひとまず容体は安定していますとのこと。
ただし、一度鎮静を切ろうとしたら暴れてしまった為、また鎮静しているとのことだった。
金曜日のオペ終了時の連絡ではまだまだ鎮静を続けるような説明があった為、鎮静を切ろうとした話は寝耳に水状態だった。
テラ夫の身体の状態は、誰がみても大変痛そうで苦しそうなのは間違いない。
しかし、今は鎮静されていることによって、本人はその痛みを感じることなく過ごせているのだと思っていた。
眠った状態から、突然、転落事故による多発外傷の痛みを感じたら、それはもう大変なパニックになるのではないだろうか。
心配すぎて動悸がしてきた。
昨日のオペの後に、まだしばらくオペが続くので鎮静のままいくと説明を受けたことを伝えてみたが、「あ、そうなんですか?でも術後ご本人の反応も確認したいので、適時麻酔は切っていきますね。」という反応だった。
やはり、ドクターによって考え方が違うのだろうか。
色々聞きたいことはあったが、なにぶん電波が悪すぎる。
1回1回の会話が大変過ぎるので、今回はそれ以上は質問せずに電話を切った。
着信番号で検索してみると、HPなど公式情報は何もヒットしなかったが、迷惑電話の口コミサイトに病院の名前があった。
今後もかかってくるかもしれない為、この番号は病院名ではなく「東京ER」で連絡先登録をした。
朝の家事を終え、息子を連れて長女と一緒にテラ夫別宅アパートへ向かった。
(家庭の事情で平日は近所に別居し、土日のみ本宅マンションへ帰ってきて一緒に過ごすという生活を送っている。)
アパート名と場所は覚えていたが、部屋番号がわからなかった為、何回か来たことがある2歳の息子に「パパのおうち、どっち?」と尋ねて教えてもらった。
中に入ると案の定散らかっていたが、今日の目的はそんなことではない。
生ゴミの回収だ。
そもそもこんなことになった以上、別宅アパートは解約し、退院後は平日も一緒に過ごすようにした方がいいだろう。
しかし、それについてはテラ夫がハッキリと意識を取り戻してからでないと、意思確認のしようがなかった。
ただし、だからと言って生ゴミを数ヶ月も放置するわけにはいかないので、病院から返却されたリュックに入っていた鍵を使用し、ひとまずゴミの回収にきたというわけだ。
そこまでひどい生ゴミはなく、また冷蔵庫の中身も急を要するような物は入っていなかった。
ホッとしつつゴミを回収し、お風呂場の換気扇が回っていたので消してから部屋を出た。
出る際、玄関に公共料金の明細書が置いてあったので、中止手続き等を代行しないといけない可能性を考慮して念のため写真におさめておいた。
帰宅後昼食を済ませ、いつも通りの休日の午後を過ごしていた14:53。
今度はいつもの病院の代表電話番号から着信あり。
事故当日の夕方に、背骨のオペを急いだ方がいいとおっしゃっていた整形外科のNドクター(男性)からだった。
明日でオペ室の予約とスタッフの確保が出来たので、先日説明した通り背骨のオペをやりますとのことだった。
ここでやっと、男性のNドクターは脊椎担当、女性のNドクターはそれ以外を担当しているということに気がついた。
後から考えれば、搬送時の説明時にもNドクター(女性)が「背骨については背骨のドクターがいらしてから」と発言されていたり、最初から明らかに説明が分かれていたのだが、やはり私が冷静ではなかったのか、ここまでその事実に気が付かなかったのである。
(Mドクターが整形外科専門医ではないことは理解していた。)
背骨は胸椎、腰椎、仙椎まで破裂骨折しており、胸腰椎後方固定術(インプラント)という方法でオペをする。
具体的には各脊椎にスクリューを刺して、その間にロッドを通して背骨の代理になってもらうというような方法だった。
(仙椎については固定しないようだ。)
今回の電話はちゃんと音質がクリアだった為、専門外であることは承知で鎮静を切って暴れた件について尋ねてみた。
Nドクター(男性)も、内科が担当しているので詳細はわかりませんが・・と添えた上で、「そのようですね。恐らくアルコール離脱によるせん妄ではないかと思われますが。」と教えてくださった。
アルコールは確かに多量摂取していたわけだが、それは普段からでいつも翌日には普通に意識明瞭な状態で過ごせており、手が震える等のアルコール依存症のような症状も出たことはなかった。
ただし、テラ夫は子どもの頃に熱せん妄を起こしたことがあるという話をテラ夫母から聞いたことがあり、また長女も何度も熱せん妄を起こしたことがあることから、せん妄は起こしやすい体質かもしれない。
その旨と、ただでさえ大変な怖がりで、ドラマのオペシーンですら嫌がるテラ夫が、目覚めたら突然ICUにいて全身激痛では暴れてしまうのも仕方ないかもしれないということも伝えてみた。
もしかしたら過保護な嫁だと思われたかもしれないと思いながら、もし鎮静を切って本人が意識を取り戻した際には連絡がほしいとお願いして電話を切った。
昨日、テラ夫母に転落現場の写真を送るか否かを迷った私だったが、今回の暴れた話は伝えることを控えた。
大事な息子が痛くて苦しい思いをしたかもしれない話なんて、命に関わらない状況であればわざわざする必要がないと思ったからだ。
次鎮静を切る時には、暴れることなく目を覚ましてくれることを願った。
夜、子どもたちと一緒に昨日発見した7階から転落男さんの動画を観た。
初投稿動画から、合計8つの動画を一気に観た。
骨折箇所は違えど、同じように開放骨折、破裂骨折、粉砕骨折という重傷で、転落から2年でここまで回復できるという希望を持たせてくれる内容だった。
就寝前、昨日届いた限度額認定証の申請用紙にまだ記入していなかったことに気がついた。
急いで記入し、同封いただいた健保組合宛の返信用封筒へ入れて、明日ポスト投函できるよう用意してから寝室へ向かった。
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