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アイドルとTwitter~なぜクソリプは止まらないのか~

1.はじめに

 オタクの皆様、アイドルの皆様、こんにちは。

緊急事態宣言は解除されましたが、アイドルの生命線ともいえるライブハウスは過去にクラスターの実績があることもあり、

なかなかイベントが開催できない状況が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

最近いろいろなアイドルを見ていると、Twitterに関する悩みを持っている子が多く、特にここ最近のイベント自粛期間を通じてこうした感情を持つ子が増えていることを実感します。

代表的な悩みとしては、

「オタクがクソリプばかり飛ばしてきて面倒くさい」

「いいねするかしないかでクレームをつけてくるオタクがいる」

「フォロワー数の伸びが悪くて何とか伸ばしていきたい」

といったところでしょうか。ほかにもいろいろなものがあると思いますが。

皆様も何となくこういう悩みを口にする推しを思い浮かべる方や、これを読んでいるアイドルの方でこういう悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。

ここで、こうした問題に対して、「オタクは相手の気持ちを考えろ!!!」とか、「毎日投稿してフォロワー数を増やそう!」といった本当に当たり前のことだけを言いたいのであればわざわざnoteに書く必要はないので、そんなことは述べません。

私はこれらの問題に対して、「Twitterが抱える構造上の欠陥」という視点から、オタク、アイドル双方が考えるべきことを論じていこうと思います。


2.Twitterというツールは大きな問題を抱えている

 今やアイドルやオタクに限らず、多くの人が使用しているTwitterというツール。しかし、これには大きな欠陥があります。

それは、Twitterがどこまでいっても「一方向のコミュニケーションツールにすぎない」ということです。

これはどういうことでしょうか?

LINEで1対1で会話するとき、もしくはグループを作って会話をするとき、そして最近流行りのZoom等で友達と喋るとき、

アイドルとオタクであれば、特典会(オンライン特典会を含む)で話すとき、これらは必ず「双方向のコミュニケーションツール」となります。

すなわち、相手が自分に言ったことを受けて言葉を返す、そしてその言葉を受けてさらに相手がこちらへ言葉を返す。といったように、いわゆる言葉のキャッチボールをすることができるというわけです。

一方でTwitterは、一人の人間が不特定多数の人へ向けて言葉を発信するという特徴があります。そして、たとえそのツイートに対してリプライをしたとしても、それはあくまで不特定多数の人が、自分の見えたツイートに対して勝手にコメントを返しているにすぎないのです。すなわちTwitterとは、「一方向のコミュニケーションが延々と繰り返されている場所」ということになるのです。


では、「一方向のコミュニケーションツール」は何が問題なのでしょうか?

それは、「相手に自分の真意・メッセージが伝わりづらい」ということです。

LINEやら対面やらで人と話す場合、伝わらなかった場合や間違った受け取られ方をした場合、その場ですぐに訂正することが容易です。

しかし、Twitterというコンテンツは不特定多数の人が見ているし、そもそも140字しか書き込めないため、当然アイドルが一人ツイートしたとしても受け取る人の受け取り方は千差万別ですし、オタクがそれに対してリプライをしたとしても、本来オタクが伝えたかったことが相手に正確に伝わっているとは限りません。

そのために、当然お互いにすれ違いや齟齬が極めて起きやすいという欠陥を抱えているのです。


「こいつは何を当たり前のことを延々と喋っているんだ」と思われるかもしれません。しかし、現状のアイドルとオタクの世界を見ていると、Twitterを「双方向のコミュニケーションツール」として捉えている人があまりにも多いのではないかと思うのです。

普段、Twitterでオタク同士で会話する分には「双方向のコミュニケーション」になり得ますし、なまじ「いいね」という機能があるために、アイドルに対して送ったリプ等が「相手にしっかりと伝わっている、双方向のコミュニケーションができている」と錯覚を起こしがちになるのです。


しかし、実際にはアイドルは自分にとって気持ちよくない発言でもいいねをすることはあるだろうし、何なら機械的にいいねをしている人も多いでしょう。

そうすると、オタクも「自分のリプライに問題があるかもしれない」ということを考えず、何となく双方向のコミュニケーションができていると思い込んでしまい、クソリプをし続けてしまうことがあるということです。

それが実際には大きなすれ違いを生んでいることもあるにも関わらず。


3.オタクが今考えるべきこと

 ここまで読んできて、「自分はクソリプなんかしないから関係ない」と考えている方、そういう方こそ一度考えてみていただきたいことです。

というのも、恐らくクソリプをしている人の大半は悪気が無いと思われるからです。


ですが、Twitterはたった140字しか書けません。

自分がアイドルにリプライをするとき、10回くらい読み直して、

「このリプライで自分のメッセージが相手に届くだろうか」

「間違って受け取られる・マイナスに受け取られることがないだろうか」

と考える習慣をつけるのがいいと思います。

そして、もしマイナスに受け取られる可能性が少しでもあったら、別にリプライなんかしなくてもいいと思います。

アイドルのツイート全部にリプライをすることにそんなに大きな意味があるとは思えません。

むしろ、相手のことを思いやる気持ちを持ったほうが、よほど大事ではないか、私はそのように思います。

4.アイドルが今考えるべきこと

 クソリプがなぜ減らないかみたいな話に主眼を置いてきましたが、「いいねをしたほうがいいのか」とか「フォロワーがなかなか増えない」といった話にも通じることで、

結局「Twitterとは一方向のコミュニケーションに過ぎないので、あまり深く考えて悩みすぎないほうがいい」というのが私の答えです。

Twitterはただの宣伝ツール!くらいに思ってもいいかもしれません。

これまで、アイドルは、ライブという大きな仕事があり、特典会というファンと交流できる場所があり、そのうえで補助的なものとしてTwitterというコンテンツやShowroom等を利用してきたのだと思います。

しかし、緊急事態宣言でライブ・特典会は封じられてしまい、必然的に活動の主となるところにそれまで補助的なものだったTwitterというコンテンツが出てきてしまいました。

だからこそ、Twitterのことで悩む子が多いのではないか、そんな風に考えています。

しかし、何度も言っているように、Twitterはあくまで一方向のコミュニケーションツールにすぎません。

それよりも、現場に来てライブを楽しんでくれる人がいる、特典会で話すことを楽しみにしている人がいる、それが何よりも重要なことではないでしょうか。

今、徐々にライブ・特典会の再開へ向けた動きが始まり、一部事務所では既に特典会が再開されているようです。

コロナ禍を超えて、それでもなおライブ・特典会に直接来てくれる人をしっかりと考え、Twitterのことは後回し。それくらいでもいいように思います。


5.最後に

 長くて読みづらい文章を書いてきたんですけど、これだけ書いても結局クソリプしている人たちには全く響いていないんだろうなというか、これを読んで理解できる人たちはもともとクソリプとかあまりしない人なんだろうなという気がしています。日本語で全ての人に物事を伝えるとはいかに難しいか、ということです。

しかし、クソリプをしたり的外れな批判をする方々には、国語や道徳をもう一度勉強し直していただきたいと思うばかりです。

誰だったか忘れたのですが、国語教育の有名な人が「日本語すらまともに使えていないのに、英語ばかり学校で教えるな」と言っていたのを思い出します。

先日、SNSでの誹謗中傷で人が亡くなる事件が起きたばかりです。

国語・道徳・コミュニケーション、こうしたことをもう少しちゃんと子供のうちから教育していくことが重要なのではないでしょうか。

おい、聞いてるか?文科省?


終わり

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