「ケチケチするにもほどがある！」 （第二話）言い出せなくって。
テンポスの物件担当者としては、やはり現場は見たいものです。
周辺はどうなっているのか？自分の足で駅から歩いてみたいし、沿線道路の車の通行量も知りたい。現場でしか得られない情報はいっぱいあります。
でも、往復7万円の出張費を会社は出してくれるのだろうか？ 物件の契約がまとまらなかったらどうしよう、、、言い出せない。（汗）
♫（中野）物件が決まったら出張費出してくれますかね～♫
♫（上司）出張しないで済ませれることってあるよね～♫
♫（中野）物件担当はボク一人なんですぅ～♫
♫（上司）仕事は一人でやるもんじゃないよね～♫
中野さんはケチケチテンポスで働いているうちに、いつの間にかお金を使わない方法を考えるのが癖になってしまいました。最初は遠慮して言えなかったのですが、恐る恐るエリアマネージャーに代わりに現場を見に行っていただけないか相談してみたところ「いいよっ！」の二つ返事でご協力いただけました。ZOOMを使って物件の映像を送っていただいたこともあります。お金を使わなくても仕事はできる！
そう思った矢先、オーナーさんにスケルトン代・用途変更代、合わせて900万円を出してください、とお願いに行くことになりました。ふつう、こんな時って手土産を持っていくのが常識でしょ。しかし、手土産代5000円を会社に請求しても良いのだろうか??やっぱり言い出せない。（汗）
♫（中野）厳しい交渉に行くボクの立場をわかってください～♫
♫（上司）テンポスは釣れてもいない魚に餌はやらないです～♫
♫（中野）厳しい交渉に行くボクの立場を考えてください～♫
♫（上司）ボクの立場よりもっと大事なことがあります～♫
商慣習ってとこに、ボクは逃げていたんじゃないか？手土産を持っていけばなんとかなる！そんな小手先のことばかり考えていた中野さんは、「そんなことで交渉が上手くいくはずがない！よし、手土産なんていらない。誠心誠意、こちらの熱意を伝えることに全力を注ぐぞ!」とハラを決めたのでした！！！
お金を使うことって、癖なんだ。逆にお金が使えないとなれば、人は工夫を考える。すると仕事でもっと大切なことがたくさん学べる。
たとえば、物件を見て回るのにレンタカーを借りるのをやめて不動産屋さんにお願いして同乗させていただいた時、（競合調査のために）ほかの物件も回ってもらって、車内でプラベートなことで相談に乗っていただいたりして、友情が芽生えたのでした。
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