Nouns DAOから学ぶ!これからDAO運営をする人が知るべき教訓とは?
こんにちは!tenpapaです。
今回はちょっと前に話題になった「Nouns DAO」から学べること、というテーマでnoteを書いていこうと思います。※Nounsからの学びと、どうすれば良いのか?が必ずしもリンクしてませんがご了承ください(書いた後に気づきました…汗)
今回の記事執筆にあたっては、主に下記の2つの資料を参考にさせてもらったので、Nouns DAO(以下、Nouns)で何が行ったのか?を知りたい方は是非チェックしてみて下さい!
Nouns DAOを起こったこと(簡潔に)
Nounsで何が起こったのか?
というテーマについては、上記のURLを含め様々な記事が発生したことや原因を分析しているので、参考にしてみて下さい。
本当にザックリいうと…
毎日1つの新しいNFTが自動生成されるNounsでフォークが発生し、実質的にはお金の持ち出しが行われた
内乱の発生原因はNounsの方針の違い→Nounsを世に広めたい派閥とNounsの価値を最大化する派閥で意見が対立し、結果的に分裂した
結果だけ言えば、これだけなんですけど、意外にそれ以外の要素でDAOとしての成立の難しさや学びがあったので、次章から書いていきたいと思います!
※フォークが発生して分裂したとは言え、現在でも約30億近いお金がトレジャリー(DAOのお財布)に入っているのは驚きです
学び1 - 提案が多いと否決される
Nounsでは全てがスマートコントラクトによって決定がされていきます。そのDAOでの決定に重要なのが「提案」と「投票」です。
Nounsにおいては、「何にトレジャリーのお金を使うべきなのか?」といった予算の配分も提案&投票によって行われます。
しかし、Nounsに入るメンバーが多くなればなるほど、当然のように「これをやりたい!だから予算がほしい!」といった事が多くなります。
すると、毎日のように提案が出てきます。Nounsの中にいる人達が、それぞれやりたいことを提案してくるわけです。
Nounsのメンバーはその提案に対して「Yes」または「No」を決められる訳ですが、すべての提案に目を通すのは大変ですよね。提案は簡単なものから難しいものまである。その提案に目を通すのが面倒になると人はどうするのか?
「No」にとりあえず入れておく
上記のアクションが多発するのです。「よくわからないからNoでいいや」って人が増えていくと提案が否決されやすくなっていきます。すると、DAOの停滞になっていくんですね。
すると、「楽しい」とかっていう観点が無くなってきて、Nounsへの興味・関心が無くなっていく。するとより一層「No」が助長されるという悪いスパイラルに入っていくのです。
学び2 - VETOの制度
Nounsには、「VETO」と呼ばれるNounsの創業者10人だけが国連の常任理事国のような拒否権を発動できて、Nounsが間違った方向にいくときには拒否権を発動できるようになっているようでした。
しかし、VETOの制度がなぜか今回のフォークを阻止できなかったのです。なぜ拒否権を使わなかったのか?は誰も知るよしが無いのですが、少なくとも拒否権があっても分裂する時は分裂する(悪いと思われる提案も通ってしまう)という事は事実です。
VETOの制度はDAOの「自立分散的」という概念からすれば相反するものです。特に分散的という観点から言えば、中央集権的な制度だと言えるでしょう。
したがって、VETOという制度は間違った方向性を正す手段として良さそうに見えたけど、機能しなかったので他の手段が必要だと分かります。
学び3 - 分裂すると中央集権化する
フォークが発生して分裂して残った元々のNounsは、離脱したメンバー分の投票権が減るので、相対的に創業者たちの(持ち分が多い人達の)割合が増えるので中央集権化に向かいました。
簡単に説明すると、25%以上の同意で可決される組織が在るとして、投票権を持つ人が5人いる時は2名以上が賛同しないと可決できなかったけど、一人が抜けて4人になった瞬間、ルールは既存のままだとすれば1名で可決できるようになってしまうという事です。
分裂化することで、ある意味で分散化しているように見えますが、投票権という意味ではむしろ中央集権化に向かう点は面白いなと感じました。
既存のDAOが学べること
僕はHENKAKU Discordコミュニティの一員で、HENKAKUはDAOでも無いのですが、それでも学べることがあると思っています。
ここからは既存のDAO(もしくはDAOにしようとしている組織やグループ)が学べることを書き記したいと思います。※様々なDAOがありますので、お金色の強いDAOは今回の学びは学びにならないと思います
お金で始めるとお金で終わる
NounsはDAOに入会するのに少なくとも数百万円もかかります(Nounsをオークションで落とす必要があるので)。
つまり、最初から「自分が保有しているNounsの価格を、いかにして高く売るか?」という観点が練り込まれているという事です。
資本主義というゲームにおいては「お金を持ってい人が勝ち」なので、最初からNonunsは資本主義というゲームの上に乗っかった仕組みだったのだと言えます(それが悪いとか良いとかではなく、そういうものですよねって意味です)。
だからこそ、アクティビストのようなお金が儲かるなら幾らでも出す!という人が入ってきて分裂をしたのだと思います。
したがって、資本主義に乗っからない仕組みのDAOを形成する時には、極力お金目的で入らないような形にしておくのが大事だと言えるでしょう。
ガバナンス権はコミット具合で調整する
「Nounsを持っていれば投票権を持てる」という仕組みは、お金があれば投票権を買えるという意味でもあります。
もしDAOを「DAOに共感し、DAOにコミットしている人がより投票権を持つようにしたい」という事であれば、UT(Utility Token)とGT(Governance Token)は分けるべきです。
そしてGTをコミュニティへのコミット具合で発行するのが良いと思いました。最近はMintlallyという便利なサービスがあって、イベントなどに参加した回数によって獲得できるNFTが変わるという仕組みがあります。
この仕組みを使えば10回イベントに参加した人にGTを付与するってことが可能ですし、10回のGTと100回参加のGTを変える事も出来るでしょう(Mintrally自体でGTを発行するのではなく、100回参加したという証明が出来るという意味です)。
ガバナンス権の権利移譲も検討してみる
提案が多くなってきたとき「No」という機会を減らすには、「自分の分からない話題は、知ってる他の誰かにお願いして投票してもらう」というのも1つです。
つまり、一時的に、ある投票だけ、自分の投票権を他の人に任せられる仕組みを作ることで「分からないから、とりあえず拒否する」が少なくなる可能性があります。
まとめ
ここまで色々と話してきましたが、すべては実験してみないと分かりません。Nounsのことも、実践してみたから見えてきた課題?ですので、とにかくやってみるが大事なんだと言えるでしょう。
今回のNounsから学んだことは、少なくとも僕はHENKAKUに生かしていきたいと思いますので、また進捗があればnoteまたはX(Twitter)にて報告します!
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