自粛終了

自粛期間ほぼひと月の日記です。

仕事が臨時休業になり、最初はとても自由な時間を感じ、過ごしていた。
作りたいごはんを作って写真に撮ってTwitterにのせる自己満足。
それに付き合っていいねをくれたやさしい人達。心からありがとう。

自分の時間が十分にある状態が続くと、次第に自分の中に”マイナス”を感じるようになった。
最初は嬉しかった「沢山眠れる」時間も、しこたま寝て起きた時に「情けなさ」の様なものを感じるようになっていた。

時間は存分にあるのにその時間を有意義に使えない自分に対する自己嫌悪。
目の前にさぁどうぞ、と与えられたその時間を有効に使って何かをするという事が私には出来なかった。根っからの怠け者で面倒くさがりでだらしのない私故。

「自粛」という名のもと、何処か気晴らしに出掛けるという事も出来ない。
心は常に少しイライラして、底なし沼にゆっくり沈みながら顔だけ少し出して息をしている様な日々だった。
そんな4月の終わり頃、下腹部に違和感を伴う痛みを感じていた。
痛みが強く、眠れない朝方、11年ほど前に受けた手術の事を考えていた。
その部分が痛んでいた。
「また手術が必要かもしれない」と青ざめた。

GWが明け、当時からお世話になっているクリニックで診察を受けると、市民病院で検査を受けるように言われた。
わたしはもうなんとなく手術をする事になるのだろうと、この時すでに営業再開日が決まっていた仕事の事や、家族に何て言おうか等考え、不安で泣いて数日過ごした。

検査結果を持って今日クリニックへ行った。
結果は、再発していなかった。
私は拍子抜けして「え?」と言ってしまった。
痛みがあるのも、炎症から来ているが、治療は必要ないとの事だった。
6ヶ月後の検診の話をして、最後に「良かったね」と先生に言われて感情が込み上げてきた。

会計を終えて病院を出て歩き、堪えていた涙を解放した。
思いがけない結果に安堵の涙があふれた。
仕事も出来る。
検査の事を店長に伝えていたので問題の無かったことを報告した。

帰ってひと呼吸すると、”自分の命の無駄遣い感”を感じて真顔になった。
このままだと私はこの世に何も残さず、ゆっくり死んでいく気がする。
今、動きたいように動ける身体があるのはものすごく恵まれている。
そして毎度学びの無い自分を戒める。

私は果てしなく怠惰な自分を叱って自分の人生を生きなければならない。
何も残そうとして来なかったこの人生、何が出来るのだろう。

正直、ひと月の間を空けて社会復帰する事は不安で仕方がない。
でも皆そうなのだろう。
明後日から職場へ行く。

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