トラクターの中古販売店の経営者直伝!トラクターの中古を買うときに抑えておくこと
今回はトラクターの中古販売店の経営者から学んだ筆者が、トラクターの中古を買うときに押さえておくことを解説していきます。
中古トラクターの購入の際に、どのように価格が決まっているのかや、損をしないポイントを知りたいとは思っていらっしゃる方も多いことでしょう。
そこで今回は中古トラクターの販売店の経営者から筆者が学んだ、中古トラクターの価格が決まるポイントや、人気メーカー紹介、見極めのポイントなどを解説しているので参考にしてください。
中古販売店経営者はここを見る|中古トラクターの価格の5つの要因
トラクターを中古販売する経営者は、中古トラクターの価格は以下の5つの点を見ています。
馬力
年式
稼働時間
アタッチメント
メーカー
この5つのポイントは農家さんの目線に立ってもとても重要視するポイントなので、ここでそれぞれを詳しく解説しているので見ていきましょう。
馬力
まず一つ目は馬力で、これはただ馬力が強いから人気というわけではありません。
どの馬力がいいのかはその土地や田畑の土質などでも必要な馬力が違っているため一概にどれがいいとは言いにくいです。
農家さんの土地の広さや土質などで必要な馬力が違ってくるので、参考として大型農家の方は40馬力、一般的な農家の方は25~40馬力、ハウス農家は25馬力以下を参考にしてみてください。
年式
次に年式ですが、年式だけでは価格が決まるわけではありません。
国産トラクターは海外にも人気があるため、古い年式のものでも海外で需要が高ければ高価格で売れますし、逆に電気制御のトラクターは修理がしにくいので新しいものは安かったりします。
とくに古い年式でも機械式の人気シリーズであれば高く売っていることがあるのが特徴です。
そのためトラクターでは一概に年式が古いから安い、新しいから高いということではありません。
稼働時間
次に稼働時間は少ないほど価格が高くなります。
車に例えると走行距離と同じなので稼働時間が少ないほど価格は高くなる傾向です。
しかし稼働時間が短くてもメンテナンスをしていなければ稼働時間が長くても1000時間でも価値はあります。
稼働時間が短くても動かなければ意味がないので、しっかりとメンテナンスをした稼働時間が短いものがベストです。
アタッチメント
トラクターはアタッチメントを取り替えて異なった作業ができますが、アタッチメントよりも重要視しているのは装備です。
購入する際にトラクターには色々な装備を付けることができ、水平やキャビンの有無、倍速などさまざまなものがあります。
アタッチメントはあるほうが良いですが、この装備有無も重要です。
メーカー
メーカーも価格を左右するポイントです。
国内メーカーではクボタ>ヤンマー>イセキ>三菱の順番で人気があり、とくにクボタやヤンマーは人気のあるメーカーで高価買取をしています。
また海外メーカーではニューホランドやジョンディアなどがありますが、国内メーカーよりも価格は落ちる傾向です。
需要があるほど価格も高くなるので、国内メーカーのものは海外でも人気があるため高めの価格になります。
ここでは5つの価格を決める要因を解説してきましたが、それぞれとても重要なポイントです。
トラクターを購入する際ににはこれらの項目を見て選んでいきましょう。
では次の見出しでは中古トラクターで人気のブランドを解説していきます。
中古トラクターで人気のブランド3選
ここでは中古トラクターで人気のあるブランド3選を解説しているのでご覧ください。
クボタ
クボタは国内シェア1位のメーカーで、国内だけでなく海外にも人気があります。
トラクターは古い年式のものでも耐久性とエンジンのパワフルさに優れており、故障が少ないのが特徴です。
また生産中止モデルでも部品を3Dスキャンで復元するなどアフターフォローの手厚さも魅力になっています。
ヤンマー
ヤンマーは国内シェア2位のブランドで、ヤン坊マー坊のCMでおなじみのメーカーです。
トラクターの特徴は故障が少なく運転がしやすいだけでなく、デザイン性にも力を入れています。
また近年では無人トラクターにも力を入れており、幅広いラインナップを提供しているのが特徴です。
イセキ
イセキは国内シェア3位で1926年から老舗メーカーとして存在し、日本初のコンバインを開発しました。
トラクターは青いボディで統一しており、ほかのメーカーよりも価格が安いことで人気を集めています。
また大型トラクターにも力を入れ、高出力と低燃費を切替られる燃料コントロールや、運転のしやすさで人気があるのが特徴です。
ここまでメーカーについて解説してきましたが、それぞれどのメーカーを選ぶのかは慣れたものが一番でしょう。
操作のしやすさや装備も好みにもよるので、しっかかりと選ぶことをおすすめします。
では次の見出しでは買って損するトラクターの特徴も解説していくのでご覧ください。
【注意!】買って損する中古トラクターを見極める5つのポイント
中古トラクターを購入する場合に、実は買って損をするポイントというものがあり、それは以下の5点です。
整備状況
アフターフォロー
目的と適しているか
使い慣れているか
部品の年式
トラクターを中古で購入する際にはこれらの項目を見過ごしてしまうと損してしまうので、ここで解説していきます。
整備状況は大丈夫?
整備しているか、オイル漏れなどは無いかなどを購入する前に確認しておきましょう。
1シーズンしか使わないと決めているのならまだしも、長く使っていくためには整備状況は重要です。
メンテナンスをしていたり、オイル交換などは行われているのかはしっかりと確認しておきましょう。
損しないためにも整備状況の良いものを買う事がおすすめです。
アフターフォローはある?
新品の場合はアフターフォローがありますが、中古の場合は業者に確認しておきましょう。
中古トラクターは業者によってもアフターフォローの対応が違い、修理の速さはクボタ>ヤンマー>イセキの順番で遅くなるので、こちらも覚えておきましょう。
フォローがあるかどうかは損しないためにも確認しておくことがおすすめです。
目的とあっている?
どのような作業をするのか目的に合ったトラクターを選ぶことも大切です。
自分がどのような作業をしたいのかはメーカーや知識のある販売業者の方に聞くのがいいでしょう。
ある程度農業をしたことある方ならまだしも、これから始めようとする方は目的に合っているかの確認も重要です。
使い慣れたメーカー?
使い慣れたメーカーかどうかも損をしないポイントです。
トラクターと言ってもメーカーによっては部品の名前や操作法が違っており、何かあった時に混乱する可能性もあります。
使い慣れたほうが作業でも困りにくいので、買って後悔しないためにも使い慣れたメーカーを選びましょう。
部品の年式は大丈夫?
中古トラクターの場合は部品の年式確認も必須です。
部品供給には生産終了から12年と決められており、それを過ぎれば中古のトラクターからパーツを取って修理するしかなくなります。
供給が終わったものを買ってしまうと修理できない可能性もあり、最悪の場合買い直すことになるので、買う前には部品の年式も確認しておきましょう。
ここまで買って損をしないポイントを解説してきましたが、これらのことを頭に入れておくだけでも損する可能性は大幅になくなります。
損をしないためにもしっかかりと確認しておくことが大切です。
では次の見出しではおすすめアタッチメントも解説しているのでご覧ください。
中古販売店の経営者がすすめるアタッチメント3選
ここでは用意しておいた方がいいおすすめアタッチメント3選を解説しているので見ていきましょう。
ロータリー
最もポピュラーなアタッチメントがロータリーで、これは土をほぐしたり、肥料を拡販したりするために使います。
ロータリーを使えば表面が平らになるため整地作業が不意になり、水田の場合はロータリーだけで作業を完結できる場合もあるおすすめアタッチメントです。
プラウ
プラウは鍬のことです。
ロータリーと比べると土を砕いたりする効果は低いですが、より深い地層を掘ることができるのが特徴になります。
ただし整地作業が必要になるので、ロータリーと合わせて持っておくことがおすすめです。
畝立機
畑に欠かせない畝を作ることができるのが畝立機です。
手作業では形を作ることが難しかったり作業効率が悪いですが、アタッチメントとして持っておけば均一な畝をつくることができます。
作業効率が上がるので畝立機も用意することがおすすめです。
このようにおすすめのアタッチメントを解説してきましたが、これらがあれば作業効率はぐんと上がります。
時間効率だけでなく手でやるよりも均一化されるのでこうしたアタッチメントはトラクター購入と同時に揃えておきましょう。
まとめ
今回はトラクターの中古販売店の経営者から学んだ筆者が、トラクターの中古を買う際に知っておいてほしい事を解説してきました。
ここで解説した知識を持てばトラクターの価格はどう決まり、どう選べばいいのかが少しはご理解いただけたかと思います。
損をしないためにもとても大切なことばかりなので、ぜひこれらの知識を活用して自分に合ったトラクターを購入してください。
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