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Photo by
matsuyou
想いを馳せる
石に埋もれたい欲が出てきています。
ちいさなクラスターをちょこんと置きたいのではなく、石まみれの空間にいたいのです。
この島も珊瑚が隆起してできているので、とくに海のあたりはざくざくの琉球石灰岩だらけです。うっかりすると手足を切っちゃう。
もともと珊瑚だったわけだから、いろんなところに空洞がある。そしてこの、空洞のなかにしばし身をおくことで実は石まみれを体験できるのです。
先日写真を載せましたが化石珊瑚もたくさんあるし、アンモナイトとかもみえます。そしてウロのようなところにカルサイトがキラキラと生えていたりします。
島に来たばかりの時、クリスタルとともに暮らしているおじさんに会いました。正確には置かれていたのはクリスタルではなく珊瑚や貝なのですが、その方のいる空間はまるでジオードのようだった。大袈裟でなく、後光がさしていました。
珊瑚は植物であり動物であり、浜にうちあげられた白化した珊瑚を拾って帰ることは流木を拾うようでもあり、骨を拾うようでもある。シーグラスを拾いながら、ときおり珊瑚も拾いますが、ふとした瞬間に私はボーンコレクターだとも思う。同名のホラー映画があるそうで、ホラー無理な私は当然みていないのですが、なんとなくそう思いました。
きれいな石をあつめることや、昆虫標本をつくること。蛇の脱け殻をおまもりにすること。そういうのは、きっとシンプルに昔からあっただろうなと思います。貝はお金として使われていたそうですし、どのくらいの大きさのどの貝に価値があったのかはわからないけれど、きっと貴重なものに価値がおかれたことだろうと思います。
何がしたいって、
私は海のそばの珊瑚の空洞に入って、波の音を聴いていたいです。
ちょっとでいいから、なにかを思い出したいです。
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