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有馬記念頑張れジャスティンパレス

有馬記念
◎ ジャスティンパレス

元々2連勝後G1ホープフルS・2着と、ポテンシャルの高さは見せていたジャスティンパレスだが、
皐月賞→日本ダービーとクラシック路線では9着に終わり2連敗。
世代の上位所と呼ばれた イクイノックス ドウデュースらとは少し差をつけられたように感じた春2戦であったが、秋初戦神戸新聞杯を快勝。
菊花賞でも3着に入り、堂々有馬記念へと殴り込み。

結論から言うと、

全然勝負出来ると思います!!


レース回顧

9月 2歳新馬 (中京/左2000)
ルメール 54kg 🥇 2.02.3 (34.3) 444kg
(2-2-2-2)

少頭数スタートの新馬戦となった。

スタートは出遅れという程では無いが、お世辞にも好発とは言えない。
1歩目の出脚で少し立ち上がってしまう癖があるのか、それでややロスをしている印象。
逃げる馬をマークしながら、2番手をやや外から追走。
1000mの通過タイムは63秒ほど。
コーナーリングも特に問題なく、
直線の走りにぎこちなさは残ったが追ってくるアカデミーを振り切り新馬勝ち。

11月  黄菊賞  (阪神/右2000)
ルメール 55kg 🥇 2.03.3 (34.6) 450kg
(2-2-2-2)

ここも少頭数となるレース。
ここでもやや立ち上がる所こそ見せたが、まずまずのスタート。

メイショウゲキリンにハナを譲り、前走とは違いせりかけることは無く2馬身ほど後ろから2番手を追走。
ここも63秒程のペースで1000mを通過し2番手で先行していく。
ややもたれる所はあったが、トップスピードに乗るとメイショウゲキリンを交わし1着。
コーナーリングに関してはもたれ癖があるからか多少膨らむ傾向があるように見える。
右回りの方が左に寄れやすい癖?なのか外に膨らみ気味のように見受けられる。

12月 ホープフルS (中山/右2000)
C.デムーロ 55kg 🥈 2.00.8 (35.7) 450kg
(5-5-5-5)

初の関東輸送・乗り替わりで迎えたG1の晴れ舞台。
多頭数でのレースも初めてであった。

スタートはやや出遅れも、前目に付けてコーナーを通過。
先頭が60.1での通過ですから、今まで経験したペースよりやや早めと言える。
多頭数でのレースだが特に問題はなく、最終コーナーへ。

最終コーナー直線では幼さからなのか、遊んでしまっているのかは分からないが終始フラフラした走りを見せた。
右回りだからフラフラしてしまっているのかは分からないが、多少はロスがあったに違いない。

勝ち馬・キラーアビリティとの差はポジション取りの差か。
先行した馬が押し切って上位を独占した展開であり、多少出遅れても前目に付けた判断も光り、2着を確保。
クラシック皐月賞への直行が決定。

4月 皐月賞 (中山/右2000)
M.デムーロ 57kg ⑨ 2.00.5 (34.5) 458kg
(17-17-14-12)

スタートは立ち上がってしまい、ホープフルSの時とは比べ物にならない【出遅れ】スタート。
行き脚もつかず、先団には入れず後方からの競馬に。

出遅れ癖のあるジョッキーなだけに、元々スタートが上手ではないこの馬とのコンビはやや悪手だったように感じたが、捲りで徐々にポジションを押し上げていく。

コーナー付近で徐々にポジションをあげ12番手程で直線を迎えるが、ディープ産駒でありながらキレる脚というよりは前目で走った方が走りやすいタイプ。
後方の馬もドウデュースしか届いていないレース展開であり、前にいたオニャンコポンの不利をやや受けてしまった事も影響してか結果は惨敗。

5月 東京優駿/日本ダービー (東京/左2400m)
M.デムーロ 57kg ⑨ 2.23.2 (35.4) 448kg
(6-8-8-8)

春二戦目は同じくミルコ・デムーロとのコンビで迎えた。

スタートは5分。
同馬主のジャスティンロックが出遅れやや紛らわしかったですが、ちゃんと出れました。
ポジションも今まで通りの先団に付けることに成功。
デシエルトの逃げ宣言、有言実行に伴うハイペース逃げ。
2400mらしからぬ1000mのペース、58.9に。
このペースだと先行した馬にとっては苦しい展開になった。

ポジションとしては8番手程で最終コーナーへ。
垂れてきた先行勢を飲み込む勢いで脚を使っていたが、ラスト3F、距離にして2100mあたりからややふらつき脚が止まった。
鞍上は「競馬を辞めてしまった」という表現をしたが正しくその通り。
後方の馬が脚を伸ばす中、再び馬群に飲まれてしまい9着でダービーを終える。

9月 神戸新聞杯 (中京/左2200m)
鮫島克駿 56kg 🥇 2.11.1 (34.4) 452kg
(4-5-4-3)

クラシック2戦を終え、秋初戦。
鞍上は三木馬主懇意の福永の弟子・鮫島克駿に。

スタートは大幅な出遅れはなし。
インに入れようとした鞍上とやや喧嘩したのか、直線に入るまでに左右へ多少ふらつく場面も。
リカンカブールが逃げを打つ中で、ポジション取りも好位をキープ。

左回りの方がスムーズに走れるということもあるのか、鞍上のエスコートは最内を選択。
外に膨らむことはなく、第4コーナーから直線へ差し掛かるところではかなりふらつきながらも流れに乗ったら内からスルスルっと抜け出し完勝。

10月 菊花賞 (阪神/右3000m)
鮫島克駿 57kg 🥉 3.02.5 (36.5) 452kg
(8-6-6-4)

神戸新聞杯ではイン付きで見事にエスコートした鮫島克駿との再コンビ。

スタートややバランス崩した鞍上だったが、大幅な出遅れはなく、インにつけるために早め早めに馬を促していく。
セイウンハーデスが大逃げを打つ中、6〜8番手程の先団集団を走っていく。

これは有馬へ向けての回顧とは関係ないのだが、鮫島克駿Jの同厩ながら1番人気のガイアフォースを外から閉める動きをしてるあたり勝利への執念が伺えてとても好きなレース運びだ。

セイウンハーデスの大逃げにより崩れた先行勢。
地力のあるアスクビクターモアのみが抜け出した展開。
前が壁になるリスクもある中で鞍上は内側を選択。
ロスなく走れたのが功を奏したか、

最後は半馬身遅れてしまったが、ボルドグフーシュも含めた3頭の叩き合い。後ろは5馬身ほど突き放した展開になり、3着でフィニッシュ。

やはり、ここ2走は鮫島Jの好騎乗も目立ちますが夏を超えて成長は見せたと思います。
スタミナが付いてどっしりとした印象。
Palace Rumorの血も引いたのか、期待したいですね。

馬体

皐月賞
日本ダービー
菊花賞
有馬記念

遠近感の問題などもあるだろうが、
出来落ちと評された春2戦より体をより大きく、厚く見せる印象。
少し腹回りが薄く見えるため、馬体重には注視したいが、よく言えば胴がスッキリして
大人になった印象。
馬体重自体は450kg前後で毎回出走しているのだから、馬体のバランスも良くなった事で走りから見えた幼さも解消されそうな感じ。

総括

やはり何度見ても、鮫島克駿Jの好騎乗が目立つな、という印象…(笑)
中山のマーカンドを見て乗り替わりで喜べるかって言われると微妙だなこれは………
まあそれは置いておいて、夏のダービーの失速は距離不安というより出来落ちで脚を使えなかった分な気がしますし、夏を超えてスタミナは付いた、なんと言ってもディープ×パレスルーマー、半兄にアイアンバローズやパレスマリスもいますし2500mは問題なさそうだな、と思いました。
レースを見てると中京ないし左回りの方が走りやすそうにしてました、というよりふらつき癖の影響なのですが…。
右回りでも外に馬を置いてしまえば無駄なロスは防げるのではないかと感じました。
この馬自体小回りより大きい方が走りやすそうなのですが、ディープ産駒特有のキレる脚と言うよりは前々で持続的に押し切る競馬をするタイプなので現役でトップクラスの末脚を持つイクイノックスと戦って勝つなら中山だと思います。
中山2500は特殊なレース形態で、外からの強襲は厳しいコースになっていますし、最後の内回りは後方勢にとっては地獄です。
なのでやはり、

イン突き・先行

がこの馬にとっての勝利パターン、有馬記念のコースを考えても更にこれが求められるでしょう。
だからこそ、鮫島克駿で見たかったのだが。

そして、先程のふらつきの原因として
馬が遊んでいるだとか、幼いだとかが考えられましたが、菊花賞のインへの誘導からのふらつきを見て最も考えられるのは
騎手への抵抗では無いかと考えました。
騎手というか、ムチだとか促すものへの抵抗ですね。
だからこそ最終コーナーから直線にかけてはふらつきガチなのだと思います。
それを考えると、剛腕マーカンドの猛烈追いって
マイナスなのでは…と思いますが
ここは精神的にも夏を超えて大人になって成長してくれることを期待するしかありません。

相手との力関係でいえば、
3歳馬は
イクイノックスとボルドグフーシュ。
皐月・ダービー・秋天の走りを見てもイクイノックスはかなり手強い相手になるのは間違いありません。
鞍上もルメールですから、後方から追い込みをかける形には拘らず勝ちに来ると思いますしね。
ボルドグフーシュは2500mなら勝てます。
前目に付けられないので。オッズが菊花賞の半馬身でこっちの方がつかないならおいしいです。
他の有力馬、タイトルホルダーは他に逃げ馬も居ませんし楽に競馬ができるかと思います。
先行有力の中山2500にとってこの馬は脅威ですね。
ディープボンド、この馬がジャスティンパレスにとって同型で手強い敵なのではないかと思います。
去年2着の実績と、先行から押し切る競馬をするという点ではやはりこの馬の存在は不気味です。
イクイノックスとタイトルホルダーが2強であるならば、その馬の次に警戒すべきはこの馬であると思います。
ジェラルディーナはレースセンスの高さは評価出来ますが展開向きすぎだし、ヴェラアズールは力こそあれど中山では用無しです。
「中山は向かないから有馬は見送り」からの出走は…。
エフフォーリアも去年なら先行して行ける上位互換的存在でしたが、今年のレースとあの馬体を見たら…。
他の馬は地力で優ってると思いますし、斤量差もあるので大丈夫だと思います。

状態面は悪くは無さそうなので、ここ1週入念に追い切りをして、元々調教駆けするタイプでは無いので上手く馬体重の調整、なんと言っても再び輸送となりますからここは慎重に。
後は世界のマーカンド騎手が上手く手網をとってくれることを祈るのみです。
頑張れ、ジャスティンパレス!

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