手のひら先生の高麗手指鍼療法 53 治療家は自分の体のことは分からない?
今回は番外編で昨日私を襲った、恐ろしい足がつった話をいたします。
足が攣ったことありますか。
2、3年前に突然足が何回もつりました。
それまで人生70年近くで、そのような激しい足の痙攣はありませんでした。
「あれ?」と思った途端、足先が反り返り始めました。
次はひざ下弁慶の泣き所、脛の筋肉がカチンコチンに硬くなりました。
たたいても揉んでも和らぎません。
以前は足に鍼を刺しましたが、まったく変化がありません。
昨晩は鍼は刺しませんでした。
たちが悪いこのこむら返りは、ぎゅーーっともう足が千切れるほど締って痛みがマックスになりますが、10分ぐらいすると筋肉がいったん緩むのです。
「はぁー」とほんの一瞬安心しますが、それも一瞬のことで打ち寄せる波がごとくまた足先が反り返ってきます。
足が攣る原因はよく言われているので頭には入っています。
ミネラルの不足、水分摂取が足りない、運動のし過ぎなど云々ですが、そのどれにも当てはまりません。
恐怖を感じていたのは、昨年の冬に何回もこのことが起きた後、8月末に脳梗塞を発症したことでした。
この痙攣は血管に血栓が出来て酸素の供給が足りなくなって、その結果激しい痛みが起きたのではないかという思いがよぎるのでした。
30分ぐらい経ったでしょうか、どうやら小康状態を保てるようになりました。
体温計で膝で温度を計りましたがましたが36度ありました。
冷えからくるものでもなさそうです。
ベットの上でしたので布団を一旦足にかけ、安静状態にしたうえで耳鳴り治療法を研究しているので、手持ちの聴診器をとりに行きました。
耳鳴は高音のキーンと言う音と、ゴーブーンと言うエアコンの室外機の風切り音のふたつがします。
このブーンはどこからくるのか、この際音の原因を確かめようとしました。
変ですか?今考えると変な奴ですよね、でも行動しました。
心臓の音はドックンドックンとするので、耳鳴音とは違います。
あの音は血液が流れる音だという人もいるようですが。
胃のあたりに当てると消化している最中なのか「チュル チュル ギュー」と言う音がします。
小腸 大腸 などの動く音も耳鳴りとは関係ないでしょうね、そのような音は聞こえませんでした。
一旦耳鳴りの原因追及は止めました。
お腹を触っていると胃の周辺が相変わらず冷たいままです。
上虚と言う現象です。
三木茂夫教授の「生命とリズム」にあるように、ここが冷えていることは交感神経が上手く働いていないことを表します。
腹直筋を触り横に切るようにすると、張りがあります。
足がそるのは胃経の激しい張りです。
左は胃経ですが、右は胃経と胆経が以上に張っています。
昨晩は一旦寝て、本日起きてから昨日のことを検証しました。
1、昨日食べたものを検証
2、排泄の検証
3、血圧 体温の検証
4、薬の検証
5、自分の感覚
午前と午後治療を行いました。午前中の排便は健康的なものでしたが、その後に訪れたものが水様便でした。
食べたものが原因として疑われます。
脳梗塞以後ワーファリンを服用しており、食事も特に乱れてはいません。血栓の恐れはないでしょう。
血圧 体温も正常でした。
そこで排便までの消化時間から逆算して考えたところ一つ思い当たるものがありました。
12時間前に食べたスパゲッティが疑われました。
食材は問題がなさそうなのですが、そこに加えた調味料としてもニンニクです。
ラーメン店に良くある、ニンニクをミキサーにかけて大きな瓶に入っているあれです。
ニンニクなら腐らない、痛まないであろうと結構長い期間保管されていました。
今日はこれが原因だったと結論ずけました。
足が攣ったからと言って、スポーツドリンクを飲めば済むわけではないのが、人間の身体です。
治療家だって病気の原因は分からないことがたくさんあります。
良い経験でした。
追伸、
耳鳴の原因はまだ分かりません。トホホ!
私のホームページはこちらです。「手のひら先生のリウマチ相談室」
次の本は「手のひら先生スタイルの高麗手指鍼療法」がどのようにして生まれたのかを書いたものです。
他の鍼灸書のようにこのツボを使えば治るというような本ではありません。手のひらのツボのことや治療法については
「高麗手指鍼講座」柳泰佑著 たにぐち書店 刊 日本語訳がありますのでご覧ください。鍼灸は見たり読んだりしても身につくものではありません。
一般の方には病気を治す鍼治療とはどういうものか理解できるように書いてあります。さらに私なりの簡単自律神経調整法を図解しております。
最後まで拙い文章をお読みいただきありがとうございました。感謝いたします!!
サポート頂いたら最先端の医学雑誌と、最先端の進化論本を購入し難病治療研究に役立てる予定です。