手のひら先生の高麗手指鍼療法 39 東洋医学とは その1
noteで書き始めてから、あまり関心を持ってもらえなかったのはなぜかと考えました。
ここで様々なジャンルで作品を発表している方たちは、今まさにその最前線で活躍されています。
まだ健康に対し不安もなく、自信をもって突き進んでいる年代の方たちなのでは?
そう思ったので、あと20年30年先の未来のあなたの、頭の片隅にでも東洋医学とはなにか?を残していただけたらと書くことにしました。
私の専門は韓国でおよそ50年前に発明された、手で治療する「高麗手指鍼(コウライ・シュシシン)です。
韓国人の友人から聞きましたが「先生韓国人も40歳を越えると体に様々な障害が出て、そこでお医者さんに掛かってもなかなか良くならない。そこで鍼治療にかかるのですよ」
と言ったことがありました。
医療に掛かるのは彼の国の状況も同じようです。
東洋医学ってなに
東洋医学って何?と聞かれても、現代ではほとんど分からなと言われてしまうでしょう。
漢方薬のこと? あんまさんに掛かること? 鍼治療をすること?お灸をすえること?
などの答えがあればましでしょう。
大学の医学部に東洋医学専門学部がないのですがご存知でしょうか?
薬学部にも漢方薬専門の学部はありません。
それでも漢方医や漢方処方をする薬剤師もいるのは、資格取得の後個々人でどこかの組織、先生について学んで専門家になるそうです。
これが日本の現状です。
中国では漢方医は西洋医と同じ待遇で病院内で働いているそうです。
韓国では漢方医学部で6年学びます。
韓国ではここ数年で応募者が激減し、質の低下が懸念されています。
その裏話はそのうちにいたしましょう。
各治療法については徐々にお話するつもりでいます。
東洋医学とは?「黄帝内経素問霊枢十八巻」に書かれた診断法治療法を実践する医療です。
勿論源典が生まれたのはいまの中国大陸であるので、そこで生まれて広まって行った医療です。
中身は「気」について書かれ、気を整えることにより病気を治すことを述べたものです。
鍼治療ってなに
鍼を刺せば鍼治療でしょうか?
源典が書かれたのは紀元前256年と言われ、漫画キングダムの主人公秦の始皇帝が生きた時代です。
西洋医学の解剖学のように精密に行われたわけではないので、神経の走行が描かれていません。
近年になって解剖図でそれが描かれてから、痛みの治療に神経を目指して針を刺すことが行われるようになりました。
気を整えることにより痛みを消し去る、「素問霊枢経」の鍼とは違うかもしれません。
このような考え方が提唱されてきたのは、大正昭和になって経絡治療を提唱する流れからです。
鍼治療は痛みを取るだけの治療ではなく、様々な病気を根本から治す方法です。
ただ治療が二千年前に比べ進化したかと言えば、大いに疑問です。
お灸って?火傷させるんでしょ
今は家庭でお灸をすえることがなくなりました。
肌を焼くので痕が残るのと熱いので、嫌われているようです。
しかし日本人鍼灸師がアメリカでお灸の効果を説明すると、アメリカ人もお灸治療を受けると言います。
お灸の効果を科学的に検証されたのは、大正昭和の時代で以後はされていないようですが、白血球を増加させることは確認されたようです。
血液内の成分に影響を与えることから、おそらく免疫システムに影響を与えるので、関節リウマチ治療に効果があったと報告がされています。
立川志らく師匠のお爺さんは、深谷伊三郎と仰って昭和の名灸師と言われる方です。
その先生の「お灸で病気を治した話」に報告されていますが、ただ自宅でお灸を自分ですえることと、3年から長くは6年もかかることがあり現代では難かしいことかもしれません。
温灸はお灸ではありません。温める効果はありますが、求める効果は違います。
漢方薬どこでも手に入れられるんでしょ
漢方薬は紀元500年頃から出てきた東洋医学です。
「神農本草経」が現れて始まったそうです。詳しくはお調べください。
お医者さんで保険診療で漢方薬はもらえますが、薬局でも購入できます。
西洋薬は自由に買えないのに、漢方薬はなぜ?と思いませんか。
漢方薬は副作用が少ないからでしょうか?
いえいえ漢方薬も副作用はありますし、使い方を誤れば命が危ないこともあるのです。
漢方薬が比較的手に入りやすいのは、漢方薬がブームになった時があり漢方専門医に掛りたくても専門医師があまりに少なかったので、漢方に詳しい薬剤師にも処方を許した(微妙なニュアンスらしいのですが)経緯があったと聞きました。
何も勉強したことがない方が、風邪には葛根湯などと言って購入することは危ないことです。
しかし慣れている、知識がある方たちにとってはネットで購入できるのは、便利で本当にうれしいことになります。
なんか良さそうな気がする東洋医学
私の先生故金成万先生はがん治療で有名でした。
しかし先生のがん治療の元は「気の治療」でした。
それが鍼治療の真髄なのですが、がんをも治せる気のパワーを持つ治療家は、特殊な能力を持つ人と思います。
マッサージ師とあんま師は同じようで違うのですが、あんまさんと名乗る人は「気」をコントロールできる技術師なのです。
むかし電話やメールで「がんと宣告されたが、主治医に対し治療のことを聞いてもハッキリしたことを答えてくれない。不信感がつのったので、鍼治療をお願いします」と連絡が届きました。
癌は現代医学でも治療の難しいものです。
東洋医学でも難題です。
免疫システムを調整し免疫度を高めることは可能ですが、それが今あるガンに有効か否かは難しい問題です。
東洋医学の各分野は、経験や持っている独自の技術資質など、外から見ただけでは簡単に分からないのです。
治療を受けてみて初めてその先生の治療が自分にあっている、そのような確かめ方しかないのです。
そこが東洋医学の問題であるかもしれません。
まとめ
1、結局現代では理解されていない医学
2、進化していない鍼治療
3、古くて新しいお灸とは
4、漢方医が少ない日本
5、なんとなくよさげになっている東洋医学
私のホームページはこちらです。「手のひら先生のリウマチ相談室」
次の本は「手のひら先生スタイルの高麗手指鍼療法」がどのようにして生まれたのかを書いたものです。
他の鍼灸書のようにこのツボを使えば治るというような本ではありません。手のひらのツボのことや治療法については
「高麗手指鍼講座」柳泰佑著 たにぐち書店 刊 日本語訳がありますのでご覧ください。鍼灸は見たり読んだりしても身につくものではありません。
一般の方には病気を治す鍼治療とはどういうものか理解できるように書いてあります。さらに私なりの簡単自律神経調整法を図解しております。
最後まで拙い文章をお読みいただきありがとうございました。感謝です!!
サポート頂いたら最先端の医学雑誌と、最先端の進化論本を購入し難病治療研究に役立てる予定です。