手のひら先生の高麗手指鍼療法 43 東洋医学とは その5
本日の患者さんは関節リウマチ疾患を35年以上苦しまれていた方でした。
本日は6回目の治療でした。
未だ関節に痛みは残るものの確実に良くなっています。
朝起きると手がむくんでいたのが改善してきました。手のひらに黒く浮いて見えた静脈は消え、きれいな手のひらになりました。
歩行も体が立ってきたうえに、声も張りが出てきました。
関節リウマチの鍼治療法は完成です。
免疫システムが人間の進化とともに発展してきたことを治療の中に組込んだことで、このような成果がもたらされてきたのです。
さらにどのくらいの刺激をすればよいのか? 治療と治療の間隔には何を行えばよいのかも分かってきました。
東洋医学と言っても、高麗手指鍼しか行っていないのですが、人間の身体には正しい刺激を与えれば治っていくのです。
ただ今までの鍼灸は東洋医学の範囲だけで行っていたので堂々巡りをしていましたが、がそこから視点を変えれば新しい東洋医学が生まれてきます。
東西医学の定義
30年前の新入生の時に習った定義が、東洋医学は人間全体を見る医学、西洋医学は部分を細かく見ていく医学というものでした。
50年以上前に通った近くのお医者さんは、脈を診たりお腹を触る腹診をしたり、胸や背中をたたく打診をしたりしていました。
表面的には東西医学の診断は似通っていました。
お医者さんの頭の中では、感染症なのか胃が悪いのか肺が悪いのか考えていたのでしょうが、患者の顔色や肌や舌の状態なども見ていたと思います。
東西医学の区別がハッキリしてきたのは、診断機器や分析機器の進化によってからではないでしょうか。
いまではお医者さんが患者の身体を触ることはほとんどなくなりました。
診断は血液の成分分析やMRIの写真によって診断されることがほとんどになりました。
東西医学の考え方は近寄っている
東洋医学には五行の色体表があり、各臓器と色・音・味覚などが関連ずけられています。
以前はこじつけだと言われたことがあったようですが、これらは古代の治療家が経験に基ずき導き出した結論です。
肝臓を傷めると怒りっぽくなるというのは、今はお医者さんからも聞く言葉です。
それまでは東洋医学に関係するものだけが、肝臓を傷めると血流が悪くなるので「怒り」が湧くのだと言っていたのです。
NHK番組「人体」では最新の医学研究の結果、臓器は単に1つで存在しているのではなく、互いにホルモン分泌などで会話していることが分かるようになったそうです。
東洋医学には五臓の相克相関の考え方に似ています。
話は飛びますが、宇宙の成り立ちを「老子」の中では「ガスがもやもやと集まっていて、それが爆発して宇宙の始まりだ」と記述があるそうです。
まさにそれが先端を行く宇宙物理学理論と一致するのです。
東洋医学の最初の源典「黄帝内経」が書かれたのは、紀元前256年と言われています。
その頃はいまの科学的な分析は出来なかったわけですが、いろいろなものを観察し思考したものを集約したものが現代の科学的な分析で証明されているのです。
鍼灸は次の時代に残れるか
いまだに二千年前に書かれた原典にどのようなことが書かれているのかを、金科玉条にして学んでいても理解できないばかりか進化させることも出来ません。
鍼灸の治療理論や治療技術には理論的説明は付かないものの治療では欠かせない治療技術が数多くあります。
手のひらにはツボがあります。
そのツボの説明は古代から今まで知られた治療効果が書かれています。
しかし「手のひら先生の高麗手指鍼療法理論」では、三木茂夫教授の「生命形態学」を参考にしたので、今までのつぼが全く景色が違ってしまうのです。
考えられていなかった効果が生まれるのです。
私が発見した免疫調整のツボなども最たるものです。
治療の場として「手のひら」だけが特殊かは分かりません。
しかし手のひらの中には人間が魚だった4億年以上前から、鳥になり人間になった痕跡がツボに重なっているのです。
フランス人ポールノジェ博士の発明された「耳鍼」にも、おそらく進化の過程を現すツボが出てきているのです。
それ以外の治療の場所にはこのように表れるか否かは分かりません。
しかしこのことを突き詰めていくことによって、鍼治療が未来に向かって人類に役立ち生き残ることが出来るでしょう。
経絡の調整、補瀉は謎だらけ
鍼灸医学の中にはまだまだ説明がつけないけれど、治療効果があり使われているものがあります。
経絡の中を流れる気を調整する方法に、補瀉と言う技術があります。
これがいまだ解明されていませんが、川の上流のところに上に向かって鍼を刺し、また同じ流れの中に下流に向かって鍼を刺します。
同じ気の流れに反対方向に流れを止めるものと、流れを早くさせることをして、それで気の調整がなぜできるのか?
経絡と言うよりは神経網の働きが大いに関係していると、私は考えているのですが今は全く手がかりすらありません。
手のひらや耳には人間の進化の跡がある
ノジェ博士はフェーズは5から6まで見つけたと書かれていますが、このフェーズは何を意味しているのかは語ってはいません。
私も手のひらにフェーズ3までのつぼを見つけました。
フェーズは人間の進化の過程を表していることも検証しました。
魚 鳥 人間と進化してきました。
フェーズが6もあるとするとその間に形が違った生物である可能性もあります。
進化をどの程度取り入れることで鍼灸の進化が図れるかは分かりませんが、まだまだ掘り下げていこうと考えています。
まとめ
1、消えてしまうか東洋医学
2、実験がない漢方薬
3、東西医学によって人体の働きが解明されたが治療法はまだない
4、鍼灸は謎だらけ 補瀉 陰陽五行論 などなど
5、生命形態学を学ぼう
私のホームページはこちらです。「手のひら先生のリウマチ相談室」
次の本は「手のひら先生スタイルの高麗手指鍼療法」がどのようにして生まれたのかを書いたものです。
他の鍼灸書のようにこのツボを使えば治るというような本ではありません。手のひらのツボのことや治療法については
「高麗手指鍼講座」柳泰佑著 たにぐち書店 刊 日本語訳がありますのでご覧ください。鍼灸は見たり読んだりしても身につくものではありません。
一般の方には病気を治す鍼治療とはどういうものか理解できるように書いてあります。さらに私なりの簡単自律神経調整法を図解しております。
最後まで拙い文章をお読みいただきありがとうございました。感謝です!!
サポート頂いたら最先端の医学雑誌と、最先端の進化論本を購入し難病治療研究に役立てる予定です。