日本人の利他性と「無自覚の宗教性」
現代の日本社会では、自分を無宗教と考える人が7割と多数派で、いわゆる教団型の宗教、「見える宗教」を信仰し、実践している人は少数派である。とはいえ、日本人の精神基盤には、今なお、宗教と関わり深いものが残されている。宗教や信仰に関わる初詣でや墓参りなどの儀礼、祖先祭祀を行っている人は七割ほどに上り、また宗教的な心を大切とする人も69%いる(2008年統計数理研究所「日本人の国民性調査」)。
日本では、個人や団体が慰霊塔、モニュメントを建てる。また、人の死を悼むだけでなく、針供