筋トレを最大化させるタンパク質量は?:科学的に解説
筋トレをしている皆さんの中には、「もっと筋肉をつけたい」「効率的に筋力を上げたい」と考えている方が多いはず。筋力アップや筋肉の成長には、ハードなトレーニングが必要であることは間違いありません。
しかし、実はトレーニングだけでは十分ではありません。体を作るためには、食事、特にタンパク質の摂取が非常に重要な役割を果たします。
最新の研究では、レジスタンストレーニング(筋トレ)とタンパク質補給の組み合わせが、筋肉量と筋力の増加にどれほど効果的かが検証されました。
この記事では、効果的なタンパク質の摂取量、トレーニングの方法、そしてその結果として得られる筋力アップの効果について、科学的なデータをもとに詳しく説明します。
タンパク質の摂取量:どのくらいが最適?
筋肉を増やすためには、どのくらいのタンパク質を摂取すればよいのでしょうか?
最新のメタアナリシス(多くの研究結果をまとめた分析)によると、1日あたり体重1kgにつき約1.6gのタンパク質を摂取することが、筋肉量の増加にとって最も効果的であることがわかりました。
この量まではタンパク質の摂取が筋肉の成長を直線的に促進します。
しかし、1.6g/kgを超える摂取をしても、それ以上の筋肉量の増加効果はほとんど見られません。
つまり、タンパク質を無制限に摂取しても、過剰な摂取が筋肉をさらに増やすわけではないのです。
具体例で見る
タンパク質量例えば、体重60kgの方であれば、1日に必要なタンパク質量は約96gです。
タンパク質の含有量は、食品いよって異なります。例として以下に挙げておきます。
鶏むね肉(100g中約23gのタンパク質):
卵(1個約6gのタンパク質)
プロテイン(1杯約20gのタンパク質):
このように、食事とサプリメントを組み合わせて、必要なタンパク質量を効率的に摂取しましょう。
筋トレの方法と頻度:どれくらいやると効果が出る?
タンパク質だけでなく、筋トレ自体も非常に重要です。
研究に基づいた筋トレの方法や頻度の設定は、効果的な筋肉の成長に直結します。
ここでは、筋トレの頻度や強度、期間について詳しく説明します。
筋トレの頻度週3〜5回のトレーニングが理想的です。
週に2回以上、各部位をしっかり鍛えるようにしましょう。
1回のセッションは40〜60分を目安にします。
筋トレの期間筋肉量や筋力の増加には6週間以上のトレーニングが必要です。
平均して13週間ほど続けると、しっかりとした効果が見られます。
セット数とレップ数1エクササイズにつき3〜4セット、1セットあたり8〜12回の反復が目安です。
筋肉をしっかりと疲労させ、回復を促進するために、この設定が最適です。
例えば、スクワットやベンチプレス、デッドリフトといった基本的なコンパウンドエクササイズを取り入れたプログラムが推奨されます。
効果:どれくらいの成果が期待できる?
正しいタンパク質の摂取と継続的なトレーニングを行うことで、どれくらいの成果が得られるのかを見ていきましょう。
筋力アップタンパク質補給と筋トレを6週間以上続けると、1RM(1回の最大挙上重量)が平均9%増加することが確認されています。
例えば、100kgを持ち上げられる人であれば、6週間後には109kgまで挙上可能になるということです。
筋肉量の増加筋肉量(除脂肪体重:FFM)も0.3kg増加します。特に、トレーニング経験者においてはこの効果が顕著で、初心者と比べて筋肉の増加がより明確に見られる傾向があります。
年齢による効果の違い年齢が上がると、タンパク質補給の効果は少し低下するものの、どの年齢層でも適切な摂取は重要です。
特に若年者ほどタンパク質による筋肉成長の効果が高く、年齢を重ねるほど高タンパク質の摂取が必要になります。
結論:タンパク質を体重あたり1.6g摂取することで、筋トレ効果が最大化する!
タンパク質補給と筋トレを正しく組み合わせることで、効率的に筋肉を増やし、筋力を高めることができます。
特に1日あたり体重1kgにつき1.6gのタンパク質を摂取することが重要です。
過剰な摂取は必要ありませんが、継続的な摂取とトレーニングが成功の鍵です。