糖尿病リスクを１２％低下させるコーヒーの威力！
「コーヒーが健康にいい」とよく聞くけど、本当？
コーヒー好きにとっては、気になる話ですよね。
コーヒーを飲むことで、さまざまな健康効果を表す科学的根拠が多くあります。
糖尿病、心疾患、ダイエットetc・・・多すぎるので、今回は糖尿病に焦点を当ててお話しします。
もちろん、糖尿病のリスクを下げる可能性があるとする研究がいくつもあります。
今回は、新旧2つの研究をもとに、コーヒーと糖尿病予防の関係をわかりやすく解説します。
コーヒーを飲むと糖尿病になりにくい？研究結果を紹介
糖尿病とコーヒーの関係について、2つの研究結果を紹介します。
「コーヒーの健康効果をまとめたレビュー論文」2013年
世界中の過去の研究を総まとめ
コーヒーと糖尿病、心臓病、がんなどの関係を分析
「実際のデータを使ってコーヒーと糖尿病の関係を調べた研究」2023年
14万人以上のデータを分析
コーヒーを飲む人と飲まない人の糖尿病リスクを比較
2つの研究で共通していること
どちらの研究でも、「コーヒーを飲む人は糖尿病になりにくい」という結果が出ています。
コーヒーを飲むと、糖尿病のリスクが下がることがわかった。
実際に、1日1杯コーヒーを増やすごとに糖尿病のリスクが4％低下するというデータもある。
つまり、コーヒーは糖尿病予防に役立つ可能性が高いのです。
さらに１の論文は、2013年に発表され、２の論文は2023年に発表されています。
10年たっても”結論として”コーヒーは糖尿病予防に役立つようだ。”というのは変わりません。
なぜコーヒーが糖尿病予防にいいのか？
「どうしてコーヒーを飲むと糖尿病になりにくいの？」
この理由について、2つの研究では異なる視点から説明されています。
レビュー論文（世界の研究をまとめた）実際のデータを分析した研究理由（メカニズム）コーヒーに含まれる成分（クロロゲン酸、カフェイン）が代謝を改善するからコーヒーが炎症を抑えるから具体的な作用- コーヒーのポリフェノールが血糖値のコントロールを助ける - 抗酸化作用で細胞を守る- コーヒーを飲むと、体の炎症が減り、糖尿病リスクが下がる - 特に、C反応性タンパク質（CRP）という炎症マーカーが減ることで、リスク低下に関係している
簡単に言うと、コーヒーは「血糖値のコントロールを助ける」＋「炎症を抑える」ことで糖尿病のリスクを下げる可能性があるということです。
どんなコーヒーがいいの？
「じゃあ、どんなコーヒーを飲めばいいの？」
研究によると、コーヒーの種類によって効果が違う可能性があることがわかっています。
フィルターコーヒーやエスプレッソは、最も糖尿病予防効果が高い（リスクを最大で12%低下）。
インスタントコーヒーやデカフェも効果はあるが、やや弱い傾向。
つまり、できればフィルターで淹れたコーヒーやエスプレッソを選ぶとよいということですね。
コーヒーを飲めば糖尿病を防げるのか？
「じゃあ、コーヒーを飲んでいれば糖尿病にはならないの？」
答えは、「コーヒーだけでは糖尿病を完全に防げない」です(糖尿病になる各k率を12%下げるだけ）。
研究でも、糖尿病の発症には食事、運動、遺伝などさまざまな要因が関係すると言われています。
コーヒーの効果を活かすポイント
コーヒーの糖尿病予防効果を最大限活かすには、以下の点を意識するとよいでしょう。
✅ バランスの良い食事を心がける（糖質のとりすぎに注意）
✅ 適度に運動する（筋肉をつけると血糖値のコントロールがしやすくなる）
✅ コーヒーは適量（1日3〜4杯が理想）
✅ できればフィルターコーヒーやエスプレッソを選ぶ
コーヒーは「健康的な生活のサポート役」として活用するとよさそうですね。
まとめ
✔ コーヒーは糖尿病リスクを下げる可能性がある
✔ 理由は、血糖値のコントロール改善（クロロゲン酸・カフェイン）＋炎症の抑制（CRP低下）
✔ フィルターコーヒーやエスプレッソが特に効果的
✔ コーヒーだけで予防できるわけではなく、食事や運動と組み合わせることが大事
コーヒーは糖尿病予防に役立つかもしれませんが、「これだけ飲めば大丈夫！」というものではありません。
毎日の生活習慣を整えながら、コーヒーの力をうまく活用していきましょう！
参考文献
The Emerging Health Benefits of Coffee with an Emphasis on Type 2 Diabetes and Cardiovascular Disease.
C-reactive protein partially mediates the inverse association between coffee consumption and risk of type 2 diabetes: The UK Biobank and the Rotterdam study cohorts.