毎日ナンパ 第39話「今から子供の塾の迎えがあるんで💦」
2023.3.28
18時50分 所沢駅
今日も来ました!
毎日ナンパのお時間です
家出る前はいいんだよ
駅に着いた途端
マジか、ほんとにやんの?
って気分になるんだよ
やりたくねえ
誰かに指名されるのと、ソロでやるのではもはや心の負担が全く違う
リズムネタと長尺コントくらい違う
何故だろうか?
人数が1人減っただけなのに
とにかく怖い
「怖えー」
って口に出ちゃうくらい怖い
未だに全然慣れないな
10分でカタつけてやる
こういう時はタイムリミットを設定しよう
10分だ
この間に最低でも1声かけしよう
1声かけして、帰ろう
ただ、1声かけだけはしよう
所沢駅プロペ通りのアナウンスが聞こえる
「客引きや勧誘は悪いことです!」
わるいことだってよ
やめようかな
今日はマジで無理かもしれん
0声かけからの1声かけ
この1が果てしなく遠い
車も動き出す時が一番パワーを使うのと同じように
一番最初の声かけは非常にパワーをつかう
毎回、今日は無理だなーと思っている
身体中を"無理だな"という感情が駆け巡る感覚
時間は刻一刻とすぎていく
ふと、一瞬
身体が軽くなった瞬間があった
今だ
「こんばんは」
👩「!」
「勧誘とかじゃないんですけど」
「雰囲気がタイプだったんで声かけました」
👩(何やらとても急いでる様子)
「僕、26歳でスズキヒロトっていうんですけど」
「お友達からでも良いんで良ければ連絡先交換しませんか?」
👩「え、あー」(少しテンパる)
👩「ちょっと、今人待たせてて」
「彼氏とかいるんですか?」
👩「いないです」
👩「本当に友達待たせてるんで、ごめんなさい!」
本当に急いでそうだったので、これ以上は攻められなかった
しかし、立ち止まってはもらえたな
0声かけからの1声かけ
すごい、よくやった
これは間違いなく偉大な一歩だよ
でもどうせならもう一声かけしよう
それで終わりにしよう!
さっきよりは大分気持ちは楽になっていた
声をかけても、殺されるわけではないとわかってるのに、何故一発目はあんなに怖いんだろう
小柄なロングヘアの女性
行こう
「こんばんはー」
👩(こちらに気づく)
「勧誘とかじゃいんですけど、雰囲気がタイプだったんで声かけました」
👩「今、急いでるんで」
歩きながら、おにぎりを頬張ってる人発見!
「こんばんは」
👩「…」
「勧誘とかじゃ無いんですけど」
「雰囲気がタイプだったんで声かけました」
👩「…」
出た
完全無視パターンだ
「つまんなかったらブロックしても…」
何でこんな下から伺い立てなきゃいけないんだ?
無視してんじゃねえ!
って言ってみようかな
迷った末、絞りでた言葉が
「一旦、こっち見てみ?!」
だった
無視された
なんじゃい!!!
おにぎりに触れれば良かったのか
「何の具のおにぎりなの?とか」
今から子供の塾の迎えがあるんで
1声かけどころかもう3声かけ
絶対に無理だと思っていたところからの
1声かけを踏み出し、そこからの3声かけ
すごいことだよこれは
間違いなく今、自分を超えているよ
他の誰も僕を褒めなくたって、自分で自分を褒めていかなきゃ
そうやって、自己効力感は育っていくんだよきっと
もうここまで来たら5声かけしよう
いける
「こんばんは」
👩「…」
「勧誘とかじゃ無いんですけど、雰囲気がタイプだったんで声かけました」
👩「大丈夫です」(小走りで立ち去る)
まあ
完全無視じゃなかっただけ良いか
「こんばんは」
👩「はい」
「勧誘とかじゃ無いんですけど、雰囲気がタイプだったんで声かけました」
👩「笑」
「僕26歳でスズキヒロトって言うんですけど、
お友達からでも良いんで良ければ連絡先交換しませんか」
👩「今から子供の塾の迎えあるんで💦」
「でも、魅力的だったんで、それは伝えときます!」
もう結婚してる方だったか
でもそんなに嫌そうではなかったので良しとする
結果発表〜!
なんとほぼピッタリ10分でした!
だからなんだよって感じではあるが、
しかし、今日も何とか5声かけ達成できた
本当に今日は無理だと思っていた分
達成感はすごい
いよいよ、毎日ナンパも残すところ10日くらいになってきた
もうここまで来たら走り抜けるしかない
2023.3.28 声かけ
通行人 5
計 5
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