ダッシュ!ロングラリーを奪取するために
現代テニスでは、強烈なサーブ一本や、数回程度のラリーで終わるポイントをよく見る。
ただ、観客や実況者を熱くするのが『ロングラリー/Long rally』だ。
ロングラリーの正式な定義はもちろんないのだが、基本的に10本以上のラリーが続けば、それは、体力も集中力も削るロングラリーに分類される。
このロングラリーで勝利するためには、「5つの重要な要素」があると僕は考える。
今日の記事では、それらの5つの要因について掘り下げよう。
1. 我慢強さと体力:
長いラリーでは、強固な精神力と持久力が何よりも重要だ。
「一発でエースを取りたい」という気持ちを抑え、崩れない持久力と粘り強さを見せることで、相手にプレッシャーを与えられる。
つまりは、いかに『Consistency/安定』を維持できるかがポイントだ。
以下のブログはこの「Consistency/安定」について解説している↓
2. 戦略とネットへの進出:
長いラリーでは、単に自身のショットの質だけでなく、相手のプレー分析と戦略の重要性も高まる。
向かってくるショットの質を評価し、その状況に応じて適切な戦略を立てる。
例えば、ショットが短く、球速が落ちている事をできるだけ早く察し、ネットにアプローチするなどということだ。
3. 得意なショットの活用:
長いラリーで勝利するためには「自分の得意なショット」を活用することも重要だ。
体力が削れる中でも、自信を持って打てるショットを選択し、安定したプレーを続ける。
ちなみに、筆者が多用する攻撃パターンは、バックハンドであえて回り込み、ショートアングルや逆クロスをつくショットだ。
あまり使われることのない戦術であるという点で、相手の予想の斜め上をつける筆者の得意のパターンだ。
4. 相手の打つコースへの返球:
他には、長いラリーの中では、相手の打つコースに返球することがおすすめだ。
相手の攻撃に対して反撃する、例えば、クロスラリーからストレートに展開することは、体力が削られていく中、実行するのに非常にリスクが高い。
「クロスならクロス」、「スピンにはスピン」と言ったように、相手のプレースタイルに合わせてボールの角度やペース、そしてショットの種類を変えることで、一貫したプレーを持続することができる。
上記の動画は、オーストラリアのジェイソン・クブラー選手(Jason Kubler) がロシアのカレン・カチャノフ選手(Karen Khachanov) 相手に制したロングラリーだ。
見て貰えばわかるとおり、ジェイソンは持ち前の安定したプレーで、カチャノフのバックハンドクロスに対してはクロス、スライスにはスライスを徹底し、ポイントを獲得した。
5. ペースの変化と確率の上昇:
最後に、長いラリーで勝利するための手段として「ペースの変化」は効果的だ。
スライスショットやトップスピンなどの変化球を使って、相手のリズムを崩し、自分のリズムでポイントを取る。
相手に同じ球を何度も送ると、相手はその状況に慣れてしまい、先に攻撃されてしまうリスクがある。
だから、自分から打開を図る事もまた「正解」なのだ。
まとめ
これらの要素を組み合わせて、長いラリーに勝利するための戦略を構築することがVictoryへの道なのだ。
常に相手との戦況を見極め、適切なプレースタイルを展開することで、ロングラリーを制するプレーヤーになれる。
見出し画像出典: https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/44/Australian_Open_2020_%2849837298111%29.jpg