膝蓋骨骨折 ー安全に効率的なリハを行うための6か条ー
膝蓋骨って何の役に立っている?
まずは膝蓋骨の役割について理解しておきましょう。
膝蓋骨は膝関節の前に位置しており、一見すると別に必要のない骨のようにも見えてしまうかもしれません。
ただ地味ではありますが、押さえておきたい重要な役割が大きく2つあります。
①膝蓋骨の保護
これは言わずもがなですが、膝蓋骨は正面からの衝撃に対して膝を守ってくれています。
もしも膝蓋骨がなければ、大腿脛骨関節へ直接衝撃が加わり、大腿骨や脛骨が損傷してしまう可能性があります。
だからといって膝蓋骨が損傷するのはいいのかと言うと、そういうわけではありませんが、荷重骨が損傷してしまうよりはいいのかなと考えています。
②大腿四頭筋の作用効率化
こちらのイラストを見て頂けるとイメージしやすいかと思うのですが、膝蓋骨の存在により、大腿四頭筋と膝関節の関節中心までの距離(レバーアーム)が伸び、その作用が効率化します。
もしも膝蓋骨がなければ、その作用が減弱してしまうため、大腿四頭筋の発揮効率が落ちてしまいます。
膝蓋骨が骨折してしまうと、これらの役割を全うすることができなくなりますので、しっかり手順を追って回復させていく必要があります。
少しでも臨床のヒントになっていれば幸いです!!!