サーブのトロフィーポーズは「膝抜き」で作る

硬式テニスのサーブは、多くのプレイヤーが試行錯誤を重ねる技術のひとつです。

私自身、理想のサーブを求めて何年も悩んできましたが、その中でひとつの発見がありました。それは、サーブを打つ前のトロフィーポーズを「膝抜き」を使って作ることです。

この記事では、膝抜きを使ったトロフィーポーズの効果とその実践方法についてお話しします。

膝抜きとは?

膝抜きは、格闘技やさまざまなスポーツで使われる動きの技法です。

スクワットのように力を込めて膝を曲げるのではなく、膝の力を一度抜くことで自然に体が反応し、ふくらはぎや太ももに力が入る動きです。

例えば、肩幅に足を開いて膝を軽くカックンとした状態を想像してください。
膝が抜けると、体が倒れないようにふくらはぎや太ももが自然に反応し、足裏の重心がつま先寄りに移動します。

この自然な体の反応を、サーブのトロフィーポーズに応用します。

サーブでの膝抜きの実践方法

私がサーブを打つ際には、以下の手順で膝抜きを取り入れています。

ボールのトスアップ

トスアップ後ラケットを担ぎ上げます。

膝抜きを使って力を蓄える

トロフィーポーズに入る際、膝の力を一度抜いて自然に体が反応する力を利用します。このとき、無理に腰を落としたり、力を込めたりする必要はありません。

インパクトに集中

膝抜きでトロフィーポーズを作った後は、下半身を意識せず、頭上のボールにラケットをスイングさせることだけに集中します。

実際のサーブ時では、インパクト時にやや飛び上がっていますが、これは膝抜きによる自然な動きの結果で、意識的にジャンプしているわけではありません。

また人によってサーブ時のルーティンは異なるため、自分にルーティンに合わせて変更して適用して頂ければと思います。

膝抜きのメリットと注意点

膝抜きを使うことで得られるメリットには以下の点があります。

関節のスムーズな動き

スクワットのように力を込めて膝を曲げると、スイング開始時に膝が伸びる動作がスムーズにいかず、スイングの流れを阻害します。
膝抜きを使うことで、力を入れるタイミングが適切になり、滑らかなスイングが可能になります。

自然なエネルギーの活用

地面からの力を効率よくサーブに伝えることができます。
これにより、無駄な力を使わずにエネルギーをボールに伝えることが可能になります。

負担軽減

不自然に力を込める動作を避けることで、膝や腰への負担を軽減できます。

一方で、注意点もあります。

ステップインとの併用

ステップインを伴うサーブでは、膝抜きはステップイン後に行うのが適切だと思います。
膝抜きによって足裏の重心が母趾球(親指の付け根)に寄るため、足を動かしにくくなるからです。
私自身はステップインをしないフォームのため、推測になる点はご容赦ください。

サーブ以外では使用しない

サーブ以外では体の安定性が重要です。膝抜きを使うとバランスが崩れる可能性があるため、サーブ以外のショットには適していません。

膝抜きは古武術にも通じる動き

膝抜きを含め、脱力して動作をスタートする技法は、古武術にも通じる体の自然な動きを活用する方法です。この考え方をサーブに取り入れることで、効率的なスイングが可能になります。

ぜひ一度試してみてください。膝抜きを取り入れたトロフィーポーズが、あなたのサーブの安定性と威力を向上させ、テニスをさらに楽しいものにしてくれるはずです!