「鬼滅の刃」の言葉でテニスが強くなる
現在、大ブレイク中の「鬼滅の刃」
先月から上映された「劇場版、無限列車編」も公開から1カ月で興行収入233億円を記録するほどの大人気です。
多くの人の心を動かした「鬼滅の刃」
一見ただのマンガに見えますが、私はそこに深い人生哲学を感じました。そこで、今回のNOTEでは「鬼滅の刃」の主人公、竈門炭治郎(かまど・たんじろう)を見ながら、テニスで成長する・強くなるポイントについて考えてみたいと思います。
冨岡義勇 (とみおかぎゆう)の言葉
「絶望するな」「怒れ」「許せないという、強く純粋な怒りは、手足を動かすための揺るぎない原動力となる」
鬼に襲われ深い傷を負った妹の 禰豆子 (ねずこ)を、街の医者に診せるために背負って深い雪道を走る炭治郎。しかし、途中で禰豆子は鬼に変わり始め、炭治郎を襲います。そして、そこに現れたのが鬼殺隊の富岡義勇。
禰豆子を殺そうとする義勇に、炭治郎が抵抗します。しかし弱い炭治郎は、あっさり義勇に打ちのめされます。禰豆子にトドメを刺そうとする富岡義勇は、その冷酷な行動とは裏腹に、心の中では炭治郎に同情し鬼殺隊になるべく決起を促します。
それが、冒頭の言葉です。
そして、ここからが私の持論です。
テニスの場合、一般的には「怒り」はプレーに悪影響を与える言われていますが、私は違うと考えています。「怒り」は高い集中力や日々のモチベーションを引き出してくれる原動力となります。
もちろん「怒り」をコントロールできなくなってしまえば暴走につながります。怒れば全て良くなるという訳ではありません。
そして、もう少し広く具体的に考えると、原動力となるのは「怒り」ではなく、実は「感情」です。なので「悔しい」というマイナス感情や「嬉しい」というプラス感情も、私たちの原動力になるのです。
親が子供に「感情豊かな子供に育ってほしい」と願うのは、そういった意味でも正しいのです。
鱗滝左近次 (うろこだきさこんじ)の言葉
「もう教えることはない」「あとはお前次第だ。お前が、儂の教えたことを昇華できるかどうか」
鬼殺隊になることを決意した炭治郎は、”育て”である鱗滝さんの元を訪れ、厳しい修行の日々を過ごします。そして一年後、突然鱗滝さんに「もう教えることはない」と言われます。
更に、大きな岩の目の前で「この岩を斬れたら最終選別に行くのを許可する」と告げられます。
ここからが私の考察です。
この鱗滝さんの指導法は非常に的を得ています。スポーツの指導でも、最初は手取り足取り教え、上手くなったらアドバイスを減らすというのは正しい選択です。
最初、鱗滝さんは炭治郎に技術的なアドバイスと負荷の高いトレーニングを課しました。そして炭治郎がある一定のレベルに達したところで、逆に指導を断ちました。
鱗滝さんは「昇華」と表現しましたが、炭治郎が習った技術を自分のものとして高め、本当の意味で身につけるため、あえて直接の指導を放棄したのです。
因みにテニスの世界でも、「教えすぎるコーチの元で育った生徒は伸びない」と私は考えています。生徒の習熟度を計り、アドバイスの内容を変えるのは指導者の重要な役割です。
錆兎(さびと)の言葉
「お前は何も身につけていない!何も自分のものにしていない!」「お前は知識としてそれを覚えただけだ。お前の体は何もわかってない」
(鱗滝さんから習ったことを真面目に繰り返しても)結果が出ないと弱気になる炭治郎を「進め!男なら!男に生まれたなら!進む以外の道などない!!」と錆兎は強く鼓舞し、厳しく鍛えます。(炭治郎をボコボコに)
そして、私の分析です。
一般的には、技術の習得は「言葉」と「真似」で行います。「言葉」は教える側の理論や感覚を言葉で伝える形になりますので、頭で理解することから始まります。「真似」も同様で、他人の身体の動きを目で見て真似るので、意識は頭にあると言ってもいいでしょう。
鱗滝さんが伝えてくれた極意を炭治郎が「昇華」させるために、錆兎は体での理解を説いたのです。その言葉が冒頭の「お前は知識としてそれを覚えただけだ。お前の体は何もわかってない」という言葉です。
因みにテニスにおいても、公式戦の緊張した場面で、習った技術をミスなく使えるようになるためには、かなりの試行錯誤と練習が必要です。炭治郎が体験している事と全く同じで。作者はどうしてこんなことまで知っているのでしょう?本当に不思議です。
最後に
このNOTEの冒頭で、私は鬼滅の刃に作者の人生哲学を感じたと書きましたが、実は1回目に目を通した時はそこまで気がつきませんでした。
ただ、今回の2度目の再読にあたり、居ても立っても居られないくらい多くの情報を得て、衝撃を得ました。そして、そのまま衝動的にこのNOTEを書きました。
もし今回のNOTE読んで「スキ(いいね)」を押してくれる人がいらっしゃれば、鬼滅の刃を深掘りしたNOTEの続きを書きたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。