【超入門】お金持ちだけが知っている航空機リースの世界をのぞいてみよう!

飛行機に乗って旅行や出張に行くのって、当たり前になりましたよね。

でも、あの飛行機、航空会社はみんな持ってるわけじゃないんです。

実は、結構多くの飛行機が「リース」されてるって知ってました?

今回は、飛行機業界を支える縁の下の力持ち、「航空機リース」について、ざっくり見ていきましょう。

これを知ると、飛行機に乗る時の見方がちょっと変わるかも!?

航空機リースって、どんなもの?

飛行機リースっていうのは、簡単に言うと「飛行機を貸し借りする」ことです。

もっと言えば、飛行機を持っている会社(リース会社さん)が、飛行機を使いたい航空会社さんにお金を払って一定期間貸し出す契約のことをさします。

マーキュリアホールディングス
https://mercuria-hd.jp/groupinvestment/airplane.html

買うのとリース、何が違うの?

飛行機って、めちゃくちゃ高い買い物なんです。

JALのボーイング777型機は約250億円以上とされています。

なので、航空会社が全部自分で買おうとすると、 Initial Investment (初期投資) がドーン!と必要になります。

それに、飛行機も古くなるし、売る時も大変です。

では航空機を買うことはできないんじゃないか?と思うかもしれません。

ではどうするのか?

リースなら初期費用をグッと抑えられます。

レンタカーみたいなイメージですね。

契約期間が終われば飛行機をリース会社に返せばOK。

だから、いつも新しい飛行機に乗れたり、時代に合わせて機材を入れ替えたりしやすいんです。

航空機リース2つのタイプ

航空機リースには、大きく分けて2つのタイプがあります。

・オペレーティングリース
・ファイナンスリース
 

それぞれ、ちょっと性格が違うんです。

Tokyo Century
オペレーティング・リース
https://www.tokyocentury.co.jp/jp/business/service/lease/operating.html

オペレーティングリース

これは、 短期で飛行機を使いたい時によく使われるリースです。

期間が終わったら飛行機をリース会社に返すのが基本で、だいたい、3年から12年くらいの契約が多いとされています。

オペレーティングリースの特徴

野村パブコックアンドブラウン株式会社
https://www.nbb.co.jp/nbb/business/leases.html

期間

短め~普通(3年~12年くらい)

契約が終わったら?

リース会社とお別れ

飛行機のオーナー

リース会社

メンテナンスは?

リース会社さんがやってくれることが多い(契約次第だけど)

リスク

リース会社さんが飛行機の価値が下がっちゃうリスクを背負う

会計処理

ちょっと難しいけど、条件によっては帳簿に載せなくてもいい場合も

オペレーティングリースのイイところ

短い期間で飛行機を変えたり、新しい路線を始めたり、止めたりするのが簡単です。

また、最初にお金がかからないので、飛行機を買うお金を用意しなくて良いです。

つまり、手元のお金を他のことに使えるためキャッシュフローが良くなります。

さらに、メンテナンスをリース会社にお任せできる契約なら、自分たちで面倒見なくて済む。

最新の飛行機に乗れるチャンス!比較的新しい飛行機をリースできることが多いから、常に新しい機材を使えるかも。

帳簿マジック?会計処理によっては、リース料が費用として扱われて、財務状況が良く見える可能性も。

オペレーティングリースのちょっぴり残念なところ

長い目で見るとふつうに買うよりもリース料の方が高くなることもあります。

借り物だから、内装などを自分の好き勝手に変えるのは難しいです。

契約が終わったら、飛行機をリース会社に返す手続きが必要になります。

オペレーティングリースは、こんな航空会社さんに向いてます。

  • 短期間で飛行機をコロコロ変えたい航空会社さん

  • 新しい路線をどんどん開拓したい、または季節によって便数を変えたい航空会社さん

  • 最初にお金をあまりかけたくない航空会社さん

  • 飛行機のメンテナンスとか管理は、誰かにお任せしたい航空会社さん

ファイナンスリース

ファイナンスリースは、 長~く飛行機を使いたい時に選ばれるリースです。

契約期間が終わったら、飛行機を買い取る前提だったり、飛行機の寿命とほぼ同じくらいの期間で契約することが多いです。

リース期間は、なんと10年以上になることもあります。

ファイナンスリースの特徴

期間

めっちゃ長い!(10年以上とか、飛行機の寿命くらい)

契約が終わったら?

買い取るか、またリースするか、リース会社に返すか…契約次第

飛行機のオーナー

基本はリース会社さん

(でも、最終的に航空会社のものになることも)

メンテナンスは?

航空会社さんが自分でやることが多い

リスク

航空会社さんも、飛行機が古くなっちゃうリスクとかを少しは背負う

会計処理

これは原則、帳簿にちゃんと載せないといけない

ファイナンスリースのイイところ

長い期間使えるから、買ったのとほとんど変わらない効果が得られます。

また自分のお金が足りなくても、飛行機を導入できるチャンスがあります。

契約が終わった後、買い取ったり、またリースしたり、返したり…選べる場合もあり、幅広いです。

減価償却費やリース料を費用として計上できるので、税金が安くなることもあります。

ファイナンスリースのちょっぴり残念なところ

長い契約のため、飛行機を簡単に変えたり、路線を変えるのはオペレーティングリースに比べると大変です。

基本的には途中でやめられません。もしやめると、違約金がドーン!とくることもあります。

オペレーティングリースと同じで、買うより長期的に見るとリース料が高くなることもあります。

会計処理上、資産と負債が両方載るため、財務状況の見え方が変わる可能性もあり、注意が必要です。

リース市場で活躍するプレーヤーたち


シグマインベストメントスクール
https://www.sigmabase.co.jp/useful/structured/sf13.html

航空機リース市場には、いろんな会社が関わっています。

航空機リース会社(レッサー)

世界にはたくさんのリース会社があって、それぞれ得意なことや戦略が違います。

有名なリース会社さんとしては、 エアキャップ、 アボロン、 ALC (Air Lease Corporation)、 SMBCアビエーションキャピタル などがあります。

これらの会社は、何百機もの飛行機を持っていて、世界中の航空会社に貸し出しています。

航空会社 (オペレーター or レスシー)

リースを使う一番のお客さんです。

JALやANAなど大手航空会社からLCCまで、色々な航空会社がリースを積極的に活用しています。

航空機メーカー

ボーイング とか エアバス みたいな飛行機を作る会社も、リース市場で重要な役割を担っています。

メーカー自身がリース部門を持ってたり、リース会社向けに飛行機を売ったりして、市場を支えています。

金融機関

飛行機リースは、すごくお金がかかるビジネスなので、銀行や投資ファンド、保険会社などがお金を貸してくれています。

まとめ

航空機リースは、飛行機業界にマジで欠かせない!

航空機リースは、航空会社が もっと自由に飛行機を調達 したり、 会社の財務状況を良くしたり するために、すごく役に立つ仕組みなんです。

オペレーティングリースとファイナンスリースを上手に使い分けたり、セール・アンド・リースバックみたいな色々な方法を組み合わせることで、航空会社は自分たちの経営戦略や状況に合った、一番いい飛行機の使い方を選べるんです。

これからも航空機リース市場は、世界の航空業界と一緒に成長して、空の旅を支える大切な役割を果たしていくでしょう。

この記事で、航空機リースのことが少しでも身近に感じてもらえたら嬉しいです!

参考文献

https://www.jal.co.jp/kodomo/nazenani/nazenani_q7.html

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