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情報の調べ方〜みんなで大家さん〜
2024年6月末にみんなで大家さんを調べました。
みんなで大家さんとは?
みんなで大家さんは、ある会社で行なっている不動産投資の商品です。厳密な言い方とは違うかもしれません。
一口100万円で物件ごとに募集口数があります。
私の友人の知人がやっていたそうで、友人もやりたいようでした。年間7〜8%程度の利益を見込んでおり、2か月ごとに配当を受け取る仕組みです。
2024年6月以前の調査
2023年の暮れに友人がチラシを持ってきました。どうかな?と。私はその時はNISAなどをやっていました。ドル高、アメリカ株価上昇で、月に5%も上昇することもあり、年間7%前後のみんなで大家さんにはあまり関心はありませんでした。私はNISAはやるものの、みんなで大家さんは購入しませんでした。
友人がやりたいというので、どんなものかを簡単にネットで検索してみました。投資商品のため元本保証はありませんが、今までのところ予定通りに配当があり、安定した運用がされていることが目につきました。リスクを理解して、良いと思えばやったら良いんじゃない?と話していました。
2024年6月末の調査
ところが2024年6月中旬に、みんなで大家さんの販売について行政処分が出ます。内容は、成田の開発プロジェクトで計画変更があったけど投資家に説明が無かった、許可が出ていない土地についても計画に入っている、完成図が違う、などが原因とのことでした。
これ大丈夫?と思って友人に連絡したところ、知らなかったようで不安になったようでした。
ネットで調べてみると、プロジェクトの土地には実際に建物が建っていないとか、山林を通常価格より圧倒的な高さで売買されていること、プロジェクトの完成が延期になっていること、建物無いのに配当が支払われているけどどこからお金が出てるの? 解約出来なくなっている、など、ネガティブな情報がたくさん見つかりました。
みんなで大家さんの商品が良いのか悪いのかは分かりません。営業停止期間が終われば、また元通りになるのかもしれませんし、配当も出るかもしれないし、解約も再開されるかもしれません。不思議なのは、ネットで調べる方法はほとんど変わらないのに、行政処分の前後で私の調査結果の印象がずいぶん違うことでした。
調査結果への期待
商品を製造して、その品質を検査するときは、検査方法、規格値などを事前に決めておいて、試験結果と規格値を比較して適合かどうかを機械的に判断します。
みんなで大家さんの商品がどんなものか、を調べるとき、私には決まった尺度がありませんでした。不動産投資の知識はありませんから。儲かるか、儲からないか、くらいのものです。専門知識がある人は、利益が出る仕組み、お金の流れ、どこにどんなお金がどれくらいあるのか、を会社の報告書?から読み取るそうです。
2023年末は、友人は致命的なことがなければ購入する雰囲気でした。ネット情報では、みんなで大家さんのネガティブ情報は少なめでした。商品に懐疑的な情報を出していたところが業務妨害のような形で訴えられていました。そのため、その情報は削除されたとのことでした。検索結果はほとんどがポジティブな情報。配当は順調です。という話ばかり。危ないという書き込みもありましたが、投資にはリスクがあるのは当然です。
ところが2024年6月末に検索すると、なぜかヤバい情報がたくさん見つかります。もちろん行政処分のことはたくさん出ますが、資金の運用が怪しい、という話が目立ちます。
2023年末に検索したときは、まずみんなで大家さんのサイトを見ていました。商品の説明、各プロジェクトの配当状況です。その後、ネットの口コミをちょっとです。本家サイトではポジティブ情報ばかり。それ以外のサイトではポジティブ、ネガティブ情報どちらもあります。口コミサイトでは、実際にやっている人は配当順調との話、危ないという話は実際に起きたことではないので投資だから、くらいに見えました。ネガティブなサイトの情報は量が多いので面倒でほとんど読みません。購入する理由を探していました。
行政処分が出てからは、本家のサイトの情報は全く信じられなくなりました。ネガティブなサイトの情報を探して、細かいところまで読みます。購入しない理由を探していました。このニュースは案外報道が少なめです。みんなで大家さんをやっていても知らない人がいるんじゃないかと感じます。
情報の集め方、見る目が違っているんです。得られた情報も異なってきます。結論も変わります。
みんなで大家さんが正解なのか、不正解なのかは、結論付けられません。自分が買うか、買わないかだけです。私は買わないです。
客観的とは
みんなで大家さんの件では、自分が購入するわけではないのでほとんど時間をかけませんでした。と言っても、iDecoやNISAで運用しているファンドについても詳細に確認していません。インド株もありますが、1社も知りません。儲かりそうだから、というフィーリングだけです。
簡単に「客観的に」というけれど、実際に客観的に情報を集めて、正しく分析をするには、その道の知識があり、準備が必要です。それがなければ、想定外のリスクを受け入れる覚悟は必要なのだと思いました。
NISAやiDecoじゃなく「みんなで大家さん」の理由
NISAやiDecoなら利益に20%ほどの税金はかかりません。それでも「みんなで大家さん」は成田プロジェクトで2000億円ほどを売り上げています。始めた人には理由があります。
一番は、始めやすく、管理しやすいことにあると思います。NISAもiDecoも、仕組みを理解して、口座を開設して、商品を購入して、といくつものステップがあります。購入後も、いつ売却するか、他の商品の購入はどうするか、といろいろあるのです。利益だけじゃなく、損も出ます。気になる人はビクビクします。国が主導というのが気に入らないと言う人もいます。
「みんなで大家さん」は、申し込みは分かりやすそうでした。一般人に100万円は大金ですが、持っている人は結構います。2か月ごとに配当があります。始めやすいし、結果は見えやすい。魅力的です。
やるにしても、やらないにしても、自分で決めるしかありません。
では。